the other ~2番目の騎士~   作:お兄ちゃん

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ようやく二話が書けました。本編手前の話です。


第2話 騎士が国力の世界

目が痛い。というか今、目を開けているのかどうかも分からない。

視界が真っ白で何も見えずにいると視力が回復してきたのか、ぼんやりと何かが見えてきた。

目を細めると、美しい木目に濃淡様々な茶色が入り混じった木の壁が目に映った。

ふと背中にふわふわと何かが当たっているのを感じた。右に首をやると顔の右半分に背中と同じふわふわが当たった。

(ああ、俺は今寝ているのか……)

木の壁が天井、背中にあるのはベッドだと分かった。横には転落防止の柵が付けられている。

あの光を真っ向から見て気を失ったのか、倒れた俺を運んでくれたのだろう。

(あの子供じゃないとして、誰が運んでくれたんだろうか?)

ベッドから起きようと上半身に力を入れるが、何故か体が上がらない。

(……あれ?)

もう一度力を入れるが結果は同じ。力を入れようとしても体が全く反応しないと分かったのは五、六回試した後だった。

(もしかして……首から下が不随になってしまったのか?)

気を失って倒れた時に打ち所が悪かったのだろうか。それから何度か試したが、結局起き上がることを諦めた。

このまま寝たきりで生きていくのかと目を閉じようとした直後のことだった。

 

『早く早く〜!皆でご飯食べましょ〜』

『分かった、分かったから服を引っ張らないでくれ〜』

 

壁の向こうからくぐもった声が聞こえた。どうやら部屋の向こうで男女二人が会話しているようだ。仲睦まじいのが会話から分かる。

(ああいう夫婦をおしどり夫婦っていうのかな)

いつか自分にも……と未来の自分に思いを巡らせていると、ドアの開く音が聞こえた。

コツコツと規則正しいい音が聞こえたと思えば、

 

「あ、起きてる!おはよーつー君!」

 

柵の上から大きな顔が現れた。

大きな、といっても丸々に太ったような顔ではない。人の顔をそのままの形で大きくした整った顔だった。

女で、綺麗な顔立ち。薄い茶色の髪はウェーブがかかりニコニコした表情。

つー君と呼んでいるが俺はそんな名前じゃない。俺の名前はー

(……あれ?)

自分の名前という一番慣れ親しんだ事柄が出てこない。自分の記憶も失ってしまったのか。

「ユリーシャ、ご飯が出来たよ。……全く君はツカムにかまってばかり。僕への愛はどこへ行ったんだい?」

若い男が女性に呼びかける。

「何言ってるの、貴方もこの子も私にとっては一番よ?だからそんな悲しい顔をしないで。さ、ご飯食べましょう」

ユリーシャが俺の方へ手を近づける。手や腕のサイズも人間を顔と同じような大きさになっている。

(お、おいおい!まさか……!)

ユリーシャの手に乗せられ、そのまま持ち上げられる。持ち上げられた勢いで首が上を向いた。

俺がこの時見たのは、日の光が差す大きな窓に大きなソファーなど全てが大きい日用品だった。

同時に疑問と答えが頭に浮かんだ。

何故、俺以外の全てが大きいのか。答えは簡単だ。

(俺が小ちゃくなっているから……つまり……!)

 

「今日はつーくんが大好きな野菜スープよー。熱いからふーふーしましょうねー」

「赤ちゃんなのによく食べるな、ツカムは。食べ過ぎて太らないようにしないとな!ハハハハハ!」

「あぇ……あ、あ……」

 

言葉にならない声を出し、動かないと思っていた手足を少しばたつかせた。

 

(赤ちゃんになってる……!?)

 

 

 

あれから三年が経った。

二歳から記憶が始まった俺は五歳になった。元気よく育ったと思いたかったがーそうもいかなかった。

俺が最初に知るべき事、この世界はどういう、どんな世界なのか。自分の力で歩けもしない時もあったが興味を示して親の気を引いたり、本を読んでもらったりと何とかなった。

この世界は核爆弾が落とされ地下深く逃げ延びた人間の世界ではなかった。

あの子供が俺を飛ばそうとしていた先の世界の名前は忘れたが、外に広がる薄く澄みきった青い空に風で揺らめく草原が地下ではないと思い知らせされる。

見聞きしていくうちにこの世界は俺がいた現代と非常に似ている事にも気付いた。

何が違うのか俺は改めて確認していく。

一、年号は『平成』だが、明らかに現代の生活ではない

俺の世界にはない物ばかり(例えば大型3Dディスプレーや最先端医療など)が当たり前のように使われている。

特に医療方面は大きく進化している。魔法と医療の同時の発展を知った時は驚いた。欠損した部位の回復すら可能になるとは思いもよらなかった。

二、魔法が存在する

炎を生み出すなどの超常の力、魔法。それを行使し、軍隊などの国力を司る伐刀者(ブレイザー)。戦争すら、伐刀者の存在が不可欠となっている。

伐刀者は魔法使いが杖を使うように己の魂を一つの霊装ー固有霊装(デバイス)を媒体にし、魔法ー伐刀絶技(ノウブルアーツ)を使う。固有霊装は人によって剣や銃、槍など様々な形をとる。これらがその世界での『力の象徴』なのだそうだ。

「おーい(つかむ)君!」

分かってきたことを考えていると後ろから男の子が声を掛けてきた。

「んー?ってなんだ、イツキか。遅かったな」

「こめんごめん。ちょっとね」

「よし、今日は何して遊ぶ?」

セミショートの黒い髪を()()()()()()で掻き上げ、俺、市花(いちはな)(つかむ)は別の世界で第二の人生を送ることとなった。

 




iPSとか固有霊装の内容読んでるとどうもおかしな所が気になって仕方ないんですよね最近……気にしすぎかな?
どうも皆さん、お兄ちゃんです。遅くなって大変申し訳ありません。
書きたいのに時間がないという…誰か助けて〜…
次の話の為、1巻を何回も読んでいますが…なんか…ね…。
敵にイラっときますね。どう料理したろか(笑)

では次回もお楽しみに!(^-^)ノシ
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