ラノベ転生 ―底辺社畜、昔好きだったラノベの世界に転生するも転生先は暗黒系鬱ラノベの世界だった件。せっかくなので鬱フラグをへし折って殺されるはずだった女の子たちを助けます―   作:哀原正十

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第21話 流れるままの結末

 結果から言うと拷問にかけられたサスケが全てゲロった。

 

 犯沢コロスケが1号であることも袖下キキョウが2号であることも自身が3号であることも爆咲ハナビが4号であることも5号の真似本サンタロウが死亡していることも僕が6号であることも。

 

 結果的にはサスケが言うように仲間を売って保身に走るのが最善だったと言えるだろう。だが、その選択肢は何となく憚られるものがあったし、そもそも実行に移す前に全ておじゃんになってしまったので考えるだけ不毛というものだ。

 

 そして僕は再び尋問にかけられた。そこで僕は全てを正直に話すことになった。

 

 

 

 

「な、魔物界に捨てられ、魔人に育てられた子供だと……?」

 

「はい。それが僕の出自です。今まで隠していてすいませんでした」

 

 再度、生徒会と教師が集う尋問の場。

 

 僕はサスケ達4人と一緒に魔力を封じる手縄をつけられて、自分の出自について話していた。誰もが驚いている。驚いていないのはサスケ達4人くらいだ。学園長が眉間に指を当て皺を寄せて尋ねる。

 

「それは本当なのかね。あの魔人イルミナティに育てられたというのは」

 

「はい。そしてイルミナティを裏切り人類に味方しました」

 

「それは何故だね」

 

「この学園の日々が楽しかったからです。この学園に大事な人たちが出来たからです。それを殺そうとするイルミナティが正しいとはどうしても思えなかった。だから裏切り人間に味方することにした。そういうことです」

 

「なるほど。では、なぜここにいる仲間たちの事を庇っていたのかね」

 

「それは」

 

「それは?」

 

 僕は少しの沈黙の後こう答えた。

 

「2つあります。一つは計算。彼らの事を知っていると言えば僕の事情も話さなければならなくなる」

 

「もっともな理由だな。一定の理解を示せなくもない。してもう一つの理由は」

 

「もう一つは同情です」

 

「同情?」

 

「はい。もし彼らの事を喋れば彼らは酷い拷問に合うでしょう。僕はそれが耐えられなかった。だから喋ることができませんでした」

 

「……なるほどな。腐っても仲間意識は有していた、か」

 

「まぁ、そうなります。やはり同じ、人間ですから」

 

「同じ人間、ね」

 

「ふざけんなよ」

 

 生徒会の一人が叫ぶ。剣ヶ丘ケンだ。慟哭しながら叫ぶ。

 

「お前らが仕掛けたあの事件のせいでマユミは、マユミは死んだんだ! 同じ人間が同じ人間を殺すっていうのかよ! ふざけんな! てめぇら全員死刑が相応しいんだよ!」

 

「剣ヶ丘ケン。私見が過ぎますよ。少なくともアキラくんは私たちに味方してくれました」

 

「本当に味方してたならなんであの事件を未然に防がなかったんだよ!」

 

「そ、それは」

 

「静粛に。……闇蔵アキラ。あなたの処遇は実は人類会議の談合により既に決まっています」

 

「え、マジ」

 

「はい。あなたには七賢魔が一人魔人ガルティアの討伐が命じられました。もし無事に討伐を成し遂げたならこれまでの罪はチャラにして学園に通うことを赦すと」

 

「本当ですか」

 

 まさか赦されるとは思わなかった。何気にとんでもない条件を言いつけられたがそれでもだ。思わぬ量刑に思わず安堵を覚える僕。その後、僕は学園長にこう尋ねた。

 

「残りの、4人には」

 

「……残りの4人には」

 

 学園長は断固たる表情で告げた。

 

「しかるべき刑を受けてもらいます」

 

 

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