ラノベ転生 ―底辺社畜、昔好きだったラノベの世界に転生するも転生先は暗黒系鬱ラノベの世界だった件。せっかくなので鬱フラグをへし折って殺されるはずだった女の子たちを助けます―   作:哀原正十

33 / 33
第28話 魔人ガルティア3

「アキラくん! くっ! 鏡よ!」

 

「無駄だァ!」

 

 パリィイイイン!

 

 僕を庇って展開された鏡がガルティアの拳によって容易く割られる。だが、今回はその後の展開が少し違った。

 

「うおっ。なんだ。これは衝撃が跳ね返ってきやがる。なるほど。鏡に籠める魔力を増やした訳か。そんで無力化するのに僅かに時間がかかりその僅かな間に攻撃を反射したと。中々やるじゃねぇか」

 

「ハァ、ハァ。これだけ魔力を籠めてもこの程度の効果ですか。でも、アキラ君を庇う事くらいは出来そうです」

 

「厄介な女だ。先に片付けちまうかなっと!」

 

「! 会長!」

 

 ガルティアがルナ会長の方へと疾駆する。その速さに追いつけない。魔人ガルティアは反則なまでに素のスペックが高かった。ガルティアへの畏怖、そして、それ以上に自分への情けなさが胸に広がる。

 

(糞ッ! もう少しやれると思った。魔人ガルティアを甘く見てた。そしてそれ以上に僕自身の力を過剰評価していた。僕は、闇蔵アキラはこの程度なのか? いや、今はそんなことはどうでもいい。今は)

 

「会長!」

 

 僕は会長の元へと必死で駆ける。だが現実は非常だ。僕よりガルティアの方が足が速い。前世の小学生時代50メートル走でカースト上位の生徒相手にボロ負けして格付けされた苦い思い出が蘇る。いや、今そんなことはマジでどうでもいい。とにかく今は一刻も早く会長の下に駆け付けねば。だが、ガルティアが僕より早く会長の元へと辿り着いた。

 

「さっきの男に比べたら隙だらけだぜ」

 

「! アークミラーよ。跳ね返せ」

 

 ガルティアの拳を会長が武装覚醒で生み出した他の鏡に比べて遥かに強靭な鏡で迎え撃とうとする。ガルティアはその拳をフェイントに攻撃を変化させる。ストレートパンチから回し蹴りへ。

 

「あっ、えっ?」

 

「ぶちくらいな」

 

 パリィイイイン!

 

 会長にガルティアの攻撃がもろに当たる、寸前、生み出された鏡が攻撃を受け止めた。容易く貫通されるも、ガルティアの攻撃の威力を確かに減じさせる。しかし、それでも、

 

 ズガン。

 

 会長に、攻撃が直撃した。

 

 容易く吹っ飛ばされる華奢な体躯。壁に激突し、カハっと血を吐く。僕はその姿を見た瞬間頭に血が上って沸騰しそうになった。ガルティアへと猛進する。ガルティアはへッと笑って、

 

「駄目だ。ヤリごたえがねぇや。やっぱお前じゃねぇとな」

 

「気色悪いことをのたまうな」

 

 ガギィイイイン。

 

 再度激しい剣戟を再開する。一撃だ。一撃でいい。この闇の剣による攻撃は一撃が致命傷になる。だがその一撃が入らない。天才だ。ガルティアは戦闘の天才だ。胸の中に恐怖が膨らむ。恐怖? 闇蔵アキラはそんな感情を感じない。ならば恐怖を感じているのは誰だ。

 

松岡アキラ。

 

お前だ。

お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。

お前が悪い。

 

それまで自然に融合していた松岡アキラと闇蔵アキラの自我が分離し、まるで喧嘩をしているかのように自分の中から自責の声が止まらない。気持ちが悪い。吐きそうだ。そして無論そんな戸惑いを産み出しながら戦える程魔人ガルティアは安い相手ではない。すぐに隙を咎められて、

 

「あ? 何か急に弱くなったお前」

 

 ドガン。

 

 攻撃が直撃する。だが、魔力覚醒によって守られた体は致命傷を負うことはない。だが、それでも攻撃の威力は逃しきることが出来ず僕は吹っ飛び、会長と同じように壁に激突し、地に転がった。

 

 即座に立ち上がる。だが、頭の中の警鐘が止まらない。

 今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。今のお前じゃ勝てない。

今のお前じゃ勝てない。

 

 ならばどうすればいい。簡単だ。

 その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。その体を貸せ。

その体を貸せ。

 

 それで勝てるのか?

 勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。勝てる。

勝てる。

 

分かった。なら貸すよ。会長を助けるにはそれしかないんだろ。

 

――体の奥で何かがニィイ、と笑ったのを感じた。

 

契約、成立だ。

 

そして、僕《・》は。

 

起き上がり、闇の剣を構えて、ガルティアに向けてこう言った。

 

「こいよ雑魚。この僕が殺ってやるよ」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

エロゲのヒロインに転生したんだが、もうオレは限界かもしれない。(作者:サボテニウム)(オリジナルファンタジー/恋愛)

エロゲーのメインヒロインに転生したオレ。▼……ただしその正体は、原作主人公の故郷を滅ぼしたラスボス吸血鬼である。▼主人公:「吸血鬼を一匹残らず駆逐する!」▼ オレ(真犯人):「お前ならやれる(白目)」▼復讐に燃える主人公の隣で家族ごっこをする胃痛の毎日。▼正体がバレたら即・首チョンパ⭐︎


総合評価:2289/評価:8.2/連載:29話/更新日時:2026年08月01日(土) 17:58 小説情報

とにかく曇る天才女優の幼馴染!(作者:サニキ リオ)(オリジナル現代/恋愛)

 俺は、幼馴染の天才女優の背中を追いかけていた。▼ 彼女の名前は、羽田朝香。▼ テレビに映る彼女は完璧で、誰もが憧れる存在だ。▼ そんな朝香は、なぜか俺にだけ厳しかった。「まだまだね」「次、期待してるから」という言葉を、俺は何度も朝香から浴びせられていた。▼ でもきっと、それは朝香が俺に期待してくれている証拠。▼ 小学生のときに告白して、「演技で勝ったら付き…


総合評価:2424/評価:7.61/連載:130話/更新日時:2026年08月01日(土) 08:00 小説情報

悪徳領主に転生して死亡フラグを折るために勇者パーティを育てたら、激重感情を向けられて逃げられない件(作者:激重大好き)(オリジナルファンタジー/コメディ)

目が覚めたら、プレイしていた百合RPGの「序盤のやられ役」である悪徳領主ルシアンに転生していた。▼しかも、すでに悪魔と契約済みであり、このままだと勇者に倒されなくても魔力タンクとして悪魔に殺されてしまう完全な『詰み』状態。▼どうしても死にたくない俺は閃いた。▼「原作開始前の勇者たちを見つけ出し、俺が育てて悪魔を倒す。これしかない!」▼悲惨な過去を背負うはずだ…


総合評価:2772/評価:8.38/連載:6話/更新日時:2026年04月02日(木) 18:30 小説情報

原罪:自称ニセモノ名探偵  (作者:三日月ノア)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

虐待施設での惨劇事件を起こした橘シェリー。▼職員は殺害したものの、頭部に衝撃を受け、感覚を遮断できないほどの痛みのあまり気絶してしまう。▼ しかし意識を失った彼女は目覚めることなく・・・・・・▼代わりに目覚めたのは橘シェリーの身体に成り代わった一般社畜男性だった。▼思い出す。▼明日リリースされるはずだったゲーム、▼この世界は『魔法少女ノ魔女裁判』 だと。▼「…


総合評価:1788/評価:8.91/連載:36話/更新日時:2026年07月10日(金) 20:00 小説情報

【第1部完結】吾輩は猫である。前世で描いた鬼畜リョナゲームのスピンオフ漫画の世界に転生したので贖罪の為に魔女達を救って行こうと思う。(作者:あんみつ炙りカルビ)(オリジナルファンタジー/恋愛)

 吾輩、かつては人間だったが今は黒猫である。だが、何の因果か吾輩が書いていたスピンオフ漫画の世界に転生してしまったようだ。▼ だが、この世界は鬼畜リョナゲームのスピンオフ漫画であり、このままでは吾輩が書いたヒロイン達は見るも無惨な姿へと変わってしまう。▼ それは断じて許されない。吾輩が地獄への道を書いてしまったのならば、責任を取るしかない。▼ 吾輩は吾輩であ…


総合評価:12344/評価:8.75/連載:88話/更新日時:2026年07月30日(木) 17:03 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>