ラノベ転生 ―底辺社畜、昔好きだったラノベの世界に転生するも転生先は暗黒系鬱ラノベの世界だった件― 作:哀原正十
ガシャン。
僕は剣を剣で受け止めた。狂気的な念じごとを呟きながら。
「最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ最後は希望が勝つ」
「な、魔力が膨れ上がっていく? これは、一体……」
(ようやくたどり着いたか。己のエゴに。つまり魔力の中心地に……!)
そうだ。最後は希望が勝つ。そう信じているから僕はここまで辿り着いた。違う。最後に希望が勝つ。そうでないと僕が報われないから。そうなるべきだ。
そう。
ここは異界学園キョウの世界。
ならば最後は希望が勝つ。
「ここが、そうだったんだね。希望の地だったんだね……」
「ええい。何を世迷いごとを!」
「もういいんだ……。もうお前はもういい」
最後は希望が勝つ。そう信じているからこそ。僕は戦える。
最後は。
希望が勝つ!
魔法はその人の在り方を突き詰めたもの。僕は僕を突き詰める必要があった。今分かった。これが僕を突き詰めた先にあるものだと。そこに辿り着かなきゃいけなかったんだと。
ならばもう、何も阻むものはない。
「神淵覚醒――」
「なッ!? それは、先程までのあなたは使えなかったはずの」
そう。
辿り着いた僕だからこそ使える魔法だ!
「ゴッド・ボイド・ワールド」
世界が虚無で包まれた。その先にある希望に辿り着くために。
「悪いがここからは時間勝負だ。新たにものまねする暇なんて与えない。虚無よ」
「くっ、ものまね解除。新たにものまねを――」
「犯せ」
虚無の風が世界に吹き抜ける。そして。
「なっ、体が、虚無へと還元されて、ぐ、ぐあああああああああああ!」
魔人ジークフリートは虚無の世界へと誘われて死んだ。剣で触れるまでもなかった。即死だった。僕は拳を握りしめる。
「闇蔵アキラだけじゃない。松岡アキラの深淵に辿り着かなければならなかったんだ。だから僕は今まで神淵覚醒が使えなかったんだ。……けど、もう大丈夫」
僕は拳を天に掲げて、そして言った。
「醜いエゴだったがそれでもこれが自分だ。弱さも醜さも受け入れて前に進む。それが自分なんだ……もう少しまともな辿り着き方はしなかったのかと思いはするけどね」
僕はため息をつき、そしてヴァルハラ学園にまた帰れることを思い、安堵し、そしてそのまま倒れた。
その後はアポカリプス学園の生徒に介抱されたらしい。幸い回復魔法でどうにかなる傷だった。魔人ジークフリート。強敵だったが何とか倒せた。そして同時刻、
「馬鹿な。この俺様が、最強最古の魔人が、たった一人の魔術士にやられるなど、馬鹿な、馬鹿なぁあああああああああああああああ!」
「はぁ、はぁ、アキラ。辿り着いたよ。僕は神淵覚醒の頂に」
光津キョウも七賢魔を退け神淵覚醒に辿り着いたことを後に僕は知るのだった。