個性図書館によるヒーローアカデミア   作:ヨガマスター

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薄々みんな気づいてると思いますがこの小説は峰田視点がかなり多いです。


10.入試試験と無念の感情

 あれから冬休みが終わり、遂に雄英高校実技入試の日になった。

 そのためオイラは付き添いとして一緒に来てくれた本読と雄英高校の前に立っていた。

 

「実技試験……な、なんだか緊張してきたな……」

 

「ガンバ!」

 

「自分は受けないからって他人事すぎるだろ!?」

 

「まぁ、他人事だし」

 

 うぅ、オイラは本当に大丈夫か不安なんだぞ? 

 3日前にした本読との模擬戦じゃあボロ負けだったしよぉ……

 

「ま、俺が見る限り今の峰田ならきっと余裕だよ、なんなら首席も狙えるかもな」

 

「本読はそう言うけどよぉ……」

 

「う〜ん……、そうだな、じゃあ一つだけアドバイスをしてやる」

 

「アドバイス?」

 

 オイラの顔がよっぽど不安そうだったのか、どうやら何かヒント的なものを教えてくれるらしい。

 一旦どんな内容だ? 

 

「『ヒーローの本質は人助け』、これを忘れなければ自ずと受かるさ」

 

「人助け……? それってどういう……」

 

「あ、そろそろ始まりそうだし俺はカフェにでも行って時間潰してくるわ」

 

「え、まっ……、行っちまった……」

 

『ヒーローの本質は人助け』か……

 それが雄英入試とどう関係するんだ……? 

 

 *  *  *

 

 実技試験の事前説明を聞いたオイラは、試験会場へ向かうバスの中で情報をまとめていた。

 

「ポイント制か……」

 

 説明によると会場内には1P、2P、3P、そして0Pのヴィランロボットが存在するらしいくこのポイントを集めるのがこの試験の内容だ。

 ここで気になるのはやはり0Pヴィランだろう。

 あの説明役の先生、プレゼント・マイクの説明は何かが引っかかる言い方だった。

 マイク先生は確か0Pヴィランの説明の際に『倒せなくもない』と言っていた。

 それってつまり普通には倒せないぐらい強いってことなんじゃないか? 

 

「……けどまぁ、避けるべきってことには変わりないんだよなぁ」

 

 倒したところで0Pだし、しかもそれが強敵だと言うなら避けるのが正解だ。

 結局のところやることは変わらないだろう。

 

「そういえば緑谷なんかイチャモンつけられてたよな……」

 

 緑谷は鍛練のために海岸に行ったとき出会った奴で、何でも雄英に入学する為に鍛練していたらしい。

 オイラと同じ目的だったのもあってすぐ仲良くなったんだけど、ヒーローに関しては並ぶものがいないぐらいの知識を持ってるすげー奴だった。

 ただ若干コミュ障な所があるからあの公開処刑は結構きつかっただろうな……

 

「っと、今は試験のことに集中しねぇと……」

 

 そう呟くと同時に動いていたバスが止まった。

 どうやらもう試験会場に着いてしまったらしい。

 

 オイラはバスを降りて試験会場の入り口前へと立った。

 

「さて……いったいいつ始「ハイスタート!」……っ!」

 

 その声が聞こえた瞬間反射的に足が動く。

 その結果オイラはほかの受験生より一足先に試験会場に踏み入れることに成功した。

 

「居たぜ! あれが説明のあった1Pヴィランだな!」

 

 そう叫びながらモギモギを1Pヴィランの関節部へと投げ動きを制限し、その隙に『モギモギワイヤー』で縛り上げる。

 

「よし、これで1P!」

 

 っと、そうこうしているともう他の受験生が来ちまった。

 薄々思ってだけどやっぱりこの試験オイラと微妙に相性が悪いな。

 オイラの個性はその性質上攻撃性はなく拘束性能に特化している。

 ほかの受験生が増強系や攻撃特化の個性でヴィランを一撃で壊す中オイラは2手3手と時間がかかっちまう。

 

「本読は首席も狙えるとか言ってたけどホントかよ……」

 

 そんな気持ちでヴィランを拘束していくことおよそ8分、おいらの現在のポイントは30点だった。

 これは……高いのか? 

 悪くはないとは思うが首席になるほどじゃない気がする。

 そんな事を考えていると誰かの叫び声がオイラの耳に入ってきた。

 

「おいおいおい……、嘘だろ聞いてねえぞ! なんであんなデカいのがいるんだ!?」

 

「なっ、おいヤバいだろこれ! 逃げるぞ俺は!」

 

 そんな声が聞こえオイラも周囲見回す。

 するとそこにいたのは巨大な0Pヴィランだった。

 

「でっか!?」

 

 周りにあるビルとほぼ同じサイズだぞあれ!? 

 やばいオイラも逃げ……

 

 明らかな危機的状況、そんな中オイラは昔心に誓った約束を思い出しちまった。

 オイラはあの日誓ったんだ、本読の隣に立てるようなヒーローになるって。

 けどよ……、ここで逃げ出すような奴が本当に本読の隣に立てるのか? 

 

 さっき本読は『ヒーローの本質は人助け』と言っていた。

 そんな事言う奴がもしこの試験のような状況が本当に起こったとき逃げ出すと思うか? 

 

 逃げ出すわけ……ねぇよなぁ。

 本読はきっと市民が逃げていく中当たり前のようにヴィランに立ち向かうはずだ。

 ならオイラが本読の隣に立つためにするべきことはなんだ? 

 

「……っ! チクショウ! やればいいんだろ本読! 『グレープラッシュ』!!!」

 

 他の受験生があの0Pヴィランから逃げていく中、オイラだけが逆に0Pヴィランへと走り、その付近の地面やビルにモギモギを貼り付けていく。

 

「行くぜ! オイラの新しい必殺技! 『跳峰田』!」

 

 オイラはモギモギの弾性を利用し地面からビル、ビルから反対にあるビルへといった感じで縦横無尽に跳び回る。

 これまでのオイラは『スクランブル』という地面だけにモギモギを付けて跳ね回る技を使っていた。

 しかし『跳峰田』はそこから更に壁にもモギモギを付けることで上方向へも行けるようになった技だ。

『スクランブル』が二次元の技なら『跳峰田』はいわば三次元の技、オイラはこれを使って0Pヴィランの周りを跳び回る! 

 

「そして『モギモギワイヤー』!」

 

『モギモギワイヤー』は1本ではそれほどの耐久性はない。

 けど『跳峰田』で周囲を高速で跳ね回りながら何重にも巻き付ければ! 

 

「これで! オイラのか……っ!?」

 

 何重にも『モギモギワイヤー』を巻き付け、0Pヴィランは動けないはずだったた。

 だが0Pヴィランは巨大であり、それに見合った、いやむしろ見た目以上のパワーを持っていた。

 

 0Pヴィランがオイラの拘束が終わったと同時に動き出し、わずかな抵抗の後『モギモギワイヤー』を引きちぎる。

 

「しまっ『試験っ、終了ぉぉぉ!!!』……っ……」

 

 オイラへ近づいていた0Pヴィランがその声と共に動きを止める。

 ぎりぎり助かった……というべきなんだろう。

 しかし……

 

「ぐ……くそっ……、負けち……まった……!!!」

 

 オイラの心を支配したのはそんな無念の感情だった。




という感じで今の峰田は0Pヴィランにギリ届かないぐらいの強さです。

高評価で喜ぶよ
あと誤字報告でも嬉しい

今後赤い霧の本を使うときどっちの姿にする?

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