まぁ……ぶっちゃけ救助訓練は別に原作と変わらないし、覗き穴イベントはこの作品の峰田だと覗かないかね。
仕方ないね。
『この!』
『ちょっと、どこ触ってんの!』
『あんたこそ!』
『ひっぱらないで、破れる破れる……』
「ヒャーッ! 神回!!!」
「えぇ……」
テレビでミッドナイトが三十路にも関わらずマウントレディとキャットファイトをしているのを見て、俺は思わずそんな声が出てしまった。
* * *
峰田の職場体験も終わり、俺も学校を休むのをやめて登校したのだが、なぜか俺は今校長室に居た。
「それでなんで俺を呼んだんですか?」
「休みに関してだったら事前にどうしてもやっておきたい仕事があるからって説明しましたよね?」
「もちろんそれとは別件さ!」
ん……、じゃあなんの話だ?
他に思い当たることなんてないんだけど……
「話というのは林間学校についてなのさ!」
「林間学校……?」
「ヒーロー科には夏休み期間中に林間学校で個性伸ばしをしてもらうことになっているのさ」
「だけど先日のUSJの件やヒーロー殺しスティントヴィラン連合の繋がりによるヴィラン活性化の恐れなどがあってね、できるだけ林間学校での警備を強化したいのさ」
あぁ……
なるほど……
「つまり俺に黒い沈黙として警備に参加してほしいってことか?」
「ちょっと違うのさ、黒い沈黙ではなく普通科の生徒本読幻想として参加し、万が一の時には警備に参加してほしいのさ」
「……なるほど、できるだけ黒い沈黙という手札は隠しておきたいってことか」
「表向きにはどんな理由で俺を林間学校に参加させるんだ?」
「雄英体育祭での功績を鑑みて、ヒーロー科への編入のため改めて林間学校で実力を見る……ということにするのさ」
「なるほどね……」
「それで警備の件は受けてくれるかな?」
ん〜……
林間学校か……
「わかった、参加するよ」
「ただし1つ条件を飲んでくれればね」
「条件かい?」
「林間学校には心操も参加させてほしい、俺だけが参加するのは妙だからな」
「……確かに心操君は体育祭で君と同順位だったね」
「実力も相澤君の報告ではヒーロー科と遜色ない程度にある」
「……わかったのさ、心操君にも林間学校に参加するか聞いてみるのさ!」
「よし、なら問題ない、警備の件は確かに引き受けた」
「ありがとうなのさ!」
林間学校か……
ヒーロー科転入の手助けになるかと思って心操も参加させたけど原作だと何があったかな……?
* * *
「演習試験か、内容不透明で怖いね」
食堂でいつも通りのメンツで昼食をとっていると、緑谷がそう言った。
「演習試験?」
「本読は普通科だから知らなねぇか、ヒーロー科だと期末試験に筆記だけじゃなくて演習もあるんだ」
「しかも赤点取ると林間合宿に行けなくなっちまうんだと」
「へぇ〜……ん?」
期末試験で赤点回避が林間合宿の条件……?
しかも演習試験がある……?
……え、それ普通科だけど林間合宿に参加する俺と心操はどうなんの?
何も言われてないしやらなくていいんだよね?
俺がそんな事を考えているうちにも、会話は進んでいく。
「試験勉強に加えて体力画面でも万全にじゅうっ!?」
「あぁ、ごめん」
「頭大きいから当たってしまった」
「B組の! ……えと、物間君!」
「君らヒーロー殺しに遭遇したんだってね」
「あっ……」
「体育祭に続いて注目浴びる要素ばかり増えてくよねA組って……」
「ただその注目って決して期待値とかじゃなくって、トラブルを引き寄せる的なものだよね」
……人が考え事してるのになんかムカつくこと言ってる奴がいる気がする。
誰だ……?
知らんけどとりま殴るか。
「あぁ、怖い、いつか君たちが呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らまで被害が及ぶかもしれながっ……!」
「うぜぇ喋んな」
「おぉう……、吹き飛んでったな……」
「スッキリはしたけどいいのかな……」
「ちゃんと人を巻き込まないように軌道を考えたパンチ、それにさっきまで席に座ってたのにいつの間にか物間君の横にいた素早さ、一体どうやってやっているんだ? 本読さんの個性は変身で超スピードとか出せるものじゃ……、いや、もしかしたら僕が知らない個性の仕様が……」
「緑谷止まれ、お前まで本読に殴られるぞ」
「あ、ごめん」
ん、なんだ誰かと思ったら物間か、じゃあいいや。
席に戻って昼食再開しよ。
そう思ったところでオレンジ髪の女の子が話しかけてきた。
「今のパンチ凄かったね、確か本読だっけ……?」
「拳藤君!」
あぁ、そうだ、B組の拳藤か……
すっかり忘れてたわ。
「あ、ごめんなA組、こいつちょっと心がアレなんだよ」
「あんたらさ、さっき期末の試験不透明とか言ってたね」
「入試の時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」
……?
そんなん原作でやってたっけ?
……いや、やってないよな……?
……でも俺が忘れてるだけかもしれないし……
……いやでもやっぱやってなくね……?
そんな事を考えているうちに吹き飛ばされて気絶した物間を雑に引きずりながら拳藤は去っていった。
「……ん〜?」
「どうしたんだ本読?」
「いや、ほんとにロボットなのかなと思って」
「え、じゃああの拳藤が嘘をついてるって本読は思ってるのか?」
「いや、そうじゃないんだけど……う〜ん……?」
「なんか引っかかるし一応対人戦闘だった時用に準備したほうがいいと思うよ」
「……分かった、本読がそう言うならそうしとく」
「うん、そうしな」
う〜む……、なんなんだろうなこの違和感は……
* * *
3日間の筆記試験が終わり、演習試験の日がやってきた。
オイラたちは試験のために演習場に集合する。
……なんか先生が妙に多いな?
そんなことを思いつつ、相澤先生の話を聞く。
「それじゃあ、演習試験を始めていく」
「……んだがその前に、今回は特別参加者がいる」
「特別参加者?」
ってことはこの演習試験に誰かが追加で参加するんだよな?
一体誰が……
「体育祭で優秀な成績を収め、ヒーロー科に編入できる実力があるかを見るため演習試験もとい林間学校に参加する……」
「え……」
「おぉ……!」
「普通科C組本読幻想さん、並びに心操人使君だ」
「ああ〜!」
マジかよ……!
本読もこの試験に参加すんのか……!
……試験内容によっちゃ地獄になるんじゃないかこれ!?
「二人とも、ひと言挨拶を」
「本読幻想、よろ、はい次心操の番」
「短すぎないか!?」
「長ったらしい自己紹介は林間学校とかヒーロー科編入した後とかでもできるでしょ、今はさっさと試験したい」
「……あ〜……それもそうだな、体育祭で何名かは知ってると思いますが心操人使です、よろしく」
……うん、まぁ本読らしい挨拶だったな……
どうでもいい事は適当にスキップするところが……
そんなことを思っていると相澤先生が試験の説明を始めた。
「諸君なら事前に情報を仕入れて、何するかうすうすわかってるとは思うが……」
「入試みてぇなロボ無双だろぉぉおお!!!」
「花火〜! カレー! 肝試し〜!」
と、そんな感じに上鳴や芦戸が調子に乗っていると……
「残念! 諸事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」
相澤先生の捕縛布の中から根津校長が飛び出し、そんなどんでん返しな発言をした。
……いやなんでそんなとこから出てきてんの?
というかよく相澤先生もそんな真顔でいられるな!?
「これからは対人戦闘、活動を見据えた」
「より実戦に近い教えを重視するのさ!」
「というわけで……、諸君らにこれから二人一組でここにいる教師1人と戦闘を行ってもらう!」
「なっ!?」
マジか!?
戦闘訓練……、それも先生と!?
勝ち目あるのか!?
「なお、ペアの組と対戦する教師はすでに決定済み」
「動きの傾向や成績、親密度、諸々を踏まえて独断で組ませてもらった」
「それじゃあ組み合わせと対戦する教師を一気に発表するよ」
校長のそのセリフとともに画面が表示され、次々と組み合わせが表示されていく。
ペアか……本読といっしょだったら……
いや、本読は絶対本気出さないからあんまり関係ないか……
オイラはどんな組み合わせになるかドキドキしながら画面を見つめ、そしてオイラの組み合わせが発表されないまま画面が消えてしまった。
「……え、あれ? オイラは……?」
「俺もまだなんだけど……」
瀬呂もなのか?
……というかそういえば本読と心操もなかったよな?
どうなってんだ?
「峰田、瀬呂、本読……、心操の4名は少しだけルールが異なり、4名でのチームになる」
「え!?」
「それって峰田達のチームだけ有利ってことになるんじゃ……」
「いや、この4名にはセメントス、エクトプラズム、ミッドナイトの3人の教師と対戦してもらう、むしろ難易度がこっちのほうが高い」
「「「はぁ!?」」」
「えぇ……」
それなんて無理ゲー?
いくらなんでも難易度高すぎるだろ!?
「プルスウルトラだ、この高い壁をぜひ乗り越えてくれ」
そう相澤先生がいう。
プロヒーロー相手にこっちは本読がいるとはいえ学生4人……
果たしてオイラたちは試験を乗り越えることができるのだろうか。
ということで理不尽にも強化組二名と主人公に巻き込まれ瀬呂は難易度ルナティックの試験をすることになりました。
ドンマイ!
林間学校に心操を連れて行く?
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行く
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行かない