俺が個性図書館に目覚めてから4年、5歳になった俺は今親の仕事の都合で1週間アメリカに来ることになっていた。
なんとなく左を向くとそこにあったカフェが爆発、咄嗟に目をそらすとその先にある銀行に目出し帽を被って馬鹿でかいバッグを持っている明らかな銀行強盗……
う〜ん……
治安が悪い!
「"どけ! おいそこの黒いやつも邪魔すん『肩慣らし』がっ!? "」
「あっ……、まぁいいか」
銀行から逃走していた目出し帽の馬鹿がこっちに来たので適当にぶん殴る。
すると思っていたよりもこいつは弱かったようで、一撃で気絶してしまった。
さて、これでみんな気がついただろうが、俺はいまローランの姿でアメリカの街を歩いていた。
目的はアメリカのヒーロー公安にあたる施設でヒーロー免許を取ることだ。
なぜわざわざアメリカでと疑問に思うかもしれないが、もちろん理由がある。
まず日本でヒーロー免許を取ろうとすると仮免を取る必要があったりと色々と面倒な点が多いから。
そして何よりアメリカなら戸籍がなくてもヒーロー免許が取れるからだ。
そう、俺は5歳の少年ではなくローランとしてヒーロー免許を取ろうとしている。
と、いうわけでこれからアメリカでヒーロー免許を取り……
* * *
……ました!
これがました構文の真の使い方だ!
……しかし思っていたよりも簡単に取れてしまった。
というのもアメリカのヒーローはどうやら純粋な戦闘能力を重要視しているようで、戦闘試験だけで救助試験がなかったからだ。
そのおかげでローランの怪力で殴りまくるだけで試験が終わってしまった。
……こんな簡単に取れて良かったのか?
まぁ、アメリカがいいといったんだしいいか。
さ〜て、これでヒーローとして活動できるし日本に帰ったら試しに一回活動してみるか!
あ、ちなみにヒーロー名はもちろんBlacksilence、黒い沈黙にしたよ。
* * *
いくつものディスプレイによる光だけが辺りを照らす暗い部屋の中、2人の男女が話していた。
「"よかったんですか? あんな明らかに怪しい奴にプロヒーロー免許を与えてしまって? "」
「"……まぁ……、良くはないんだが……"」
「"え、良くないんですか? じゃあなんで……"」
「"逆に聞くがじゃあどうすればよかったんだ? あいつは倒すことを想定してなかったヴィラン役を一瞬で倒してしまったんだぞ? "」
「"アメリカトップレベルのヒーローがヴィラン役だったんだぞ? "」
「"え〜と……、まぁ普通に不合格ということにすれば……"」
「"それをきっかけにあいつがヴィランになったらどうするんだ? "」
「"あ〜……"」
「"プロヒーロー試験に落ちたのを理由にヴィラン墜ちする奴は少なくない"」
「"あいつをヴィランにしないためにも免許を与えるしかないだろ……"」
「"……まぁ、……それはしょうがないですね"」
「"だろ? ……はぁ"」
「"フィクサーヒーロー『黒い沈黙』か……"」
「"一体これから何をする気だ? "」
なお、この後すぐに日本に帰るのでアメリカで活動することはない。
アメリカなら戸籍がなくてもヒーロー免許が取れるのは独自設定、多分実際はそんなわけないけど5歳時点でヒーロー免許を取るにはこれしか思いつかなかった。
今後赤い霧の本を使うときどっちの姿にする?
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カーリー
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ゲブラー