個性図書館によるヒーローアカデミア   作:ヨガマスター

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今回は峰田視点です。


7.特訓とまさかの実戦

 オイラの親友、本読は変な奴だ。

 普通の女子ならおいらが近づくだけで露骨に嫌そうな顔するのに、本読は逆にオイラに積極的に近づいてくるし、なんなら胸を押し付けてくる。

 あ、いや、本読は女子じゃなくて両性なんだっけ? 

 

 まぁ、そんなわけでオイラはこの現状に役得だなと思いつつも、それを表には出さないようにしている。

 だって、おいらの方からがっついたらこの現状が終わるかもしれないし……

 

 さて、話を戻して、本読が変なのはそれだけじゃない。

 本読の個性は図書館と言うのだが、本読はこれを使ってコッソリヒーロー活動をしているらしい。

 それもなんとビルボードチャート12位で大犯罪専門ヒーローと呼ばれているフィクサーヒーロー『黒い沈黙』だ。

 オイラも本読からそのことを教えらるた時にはかなりびっくりした。

 

 とまあこんな具合に本読は変な奴だ。

 

 さて、そんな本読だが今はオイラと特訓をしてくれている。

 

「へい峰田! 隙だらけだぜ! 『鋭い刃先』!」

 

「うぉぉぉぉぉ! 『スクランブル』!!!」

 

 黒い和服を着た刀を持つ女性の姿になった本読の攻撃を周囲にまき散らしたモギモギを使って飛び回ることで回避しつつ攻撃に転じる。

 

「そこだぁぁぁ!!!」

 

「ふ、まだ甘……!?」

 

「必殺! 『モギモギワイヤー』!」

 

「まじか……! できるようになったのか……!」

 

『モギモギワイヤー』は本読からモギモギは髪なのだがら細い糸みたいにできるのではないかと言われて作り出したオイラの個性の応用方法だ。

 モギモギを髪の毛のように細い糸へと変型させることで粘着性の低下と引き換えに汎用性を上げている。

 今回の場合だと『モギモギワイヤー』を本読の刀に巻きつけ引っ張ることで武器を奪い、そのまま体勢を崩した本読にも『モギモギワイヤー』で拘束に成功した。

 

 

「ぐ……、確かにこれじゃあ動けないな、おめでとう峰田の勝ちだよ」

 

「よっしゃぁぁぁぁ! ついに勝ったぜ!!!」

 

 本読がこの和装美女の姿で特訓をするようになってからおよそ250回、ようやく勝つことに成功した。

 この図書館内なら怪我しても簡単に治せるからって本読は本気で殺しに来るものだから苦労したぜ……

 

「これで峰田は都市疾病……あ〜……一般ヒーローぐらいの戦闘力は身につけたと思うぜ」

「おぉ! ならようやく雄英高校の実技入試試験も大丈夫なんだよな!」

「え? あ〜……、入試くらいならだいぶ前の時点で余裕だったよ?」

「……はぁ!?」

 

 え、じゃあオイラの頑張りは何だったんだ!? 

 オイラ雄英高校に入る為にがんばってたんだぞ!? 

 それがもうとっくに余裕だったって!? 

 

「あはは……まぁ、後々必要だった努力を先取りしたと思ってくれ!」

 

「はぁ……、まぁ、確かにヒーローになるうえで為になったけどよ……」

 

 まぁ、これもオイラがモテるためと思えばいいか……

 

「よ〜し、せっかく小夜に勝ったんだしなんかいいもの食いに行こうぜ! 俺が奢ってやる」

 

「マジか! じゃあ焼肉行こうぜ!」

 

「おけ、上条園でいいな?」

 

「おぉ!」

 

 さすが本読! 

 当たり前のように高級焼肉の名前が出た! 

 ヒーロー活動で稼ぎまくってるだけはあるな! 

 

 *  *  *

 

「美味かったなぁ上条園……」

 

 そんな事をぼやきながら家への帰り道を歩く。

 すっかり周囲が暗くなっているのでできるだけ早く帰るべきだろう。

 

「ん?」

 

 ふと道端にいた2人のヒーローが目についた。

 水を放出して……

 え!? 

 もしかしてヴィランと交戦中!? 

 やばい逃げ……!? 

 

「っ! なんで子供が!?」

「なっ、そこにいる子! 逃げて!」

 

「え……?」

 

「血ィイイイイ見せろやあ!!!!!」

 

 全身の筋肉が膨張した大男がオイラに……!? 

 

 あ……

 無理だ……

 避けられ……!? 

 

 もう無理、そう思った瞬間水を放出していたヒーローの片方がおいらに覆い被さった。

 そしてその直後に間接的でもわかる強い衝撃。

 

「ハッ、子供を庇いやがった」

 

「あ……え……」

 

 目に映るのは鮮やかな赤……

 こ……、これ……血……? 

 

 こ、こんな出血量死ぬに決まって……

 

「いい……から……、は……やく……、にげ……」

 

「……ぁ……」

 

 オ……オイラを庇ったせいでこんなっ……

 に、逃げねぇと! 

 逃げて助けを呼ばねぇと! 

 

「逃がすわけねぇだろ!」

 

「っ、『グレープラッシュ』!」

 

「あぁ? なんだこれ、引っ付いて?」

 

 大男が再び拳を握り殴りかかってきたので、とっさにモギモギを投げまくる。

 その殆どは地面にくっついたが命中したモギモギはうまく腕と二の腕にくっつきパンチをとめることができた。

 

「よくやった少年! あとはわたしが!」

 

 そう言ってまだ負傷していない方のヒーローが高圧水流をあの大男に放つ。

 その高圧水流は顔面に命中し、左目に深い傷をつけた。

 

「がっ!? テメェ、ぐ、こんな拘束……ふんっ!」

 

「なっ、無理やりオイラのモギモギを!?」

 

 あの大男はなんと腕の一部が千切れるのも気にせず無理やりモギモギを剥がしてしまった。

 

「こんどこそ血を見せろ!」

 

「ぐがぁぁぁ……!?」

 

 っ、もう片方のヒーローまで!? 

 

「ハハハ! 血! 血だ!」

 

 やばいやばいやばい! 

 

「ほら、次はテメェだぞ」

 

「ぐ、『スクランブル』!」

 

 地面に撒き散らしておいたモギモギで跳び回る。

 今オイラにできるのは逃げることだけ! 

 とにかくスピードで翻弄するしかない! 

 

「ちっ、すばしっこいな」

 

「くらえ! 『スクランブルラッシュ』!」

 

 そう言って飛び回りながらモギモギを投げまくる。

 

「チッ、めんどくせぇな」

 

 モギモギが大男の全身にくっつく、しかしすぐさま無理やり剥がされ何の意味もなさない。

 だが着実に大男にダメージを……!? 

 

「オラァ!」

 

「ぐぁ!?」

 

 大男が腕を大きく振る、ただそれだけでとんでもない突風が発生し、吹き飛ばされる。

 

「血ィ見せろォ!!!」

 

「っ、モギモ……がっ!?」

 

 吹き飛ぶオイラにそれ以上の速度で大男が追いつき、オイラに殴りかかってくる。

 モギモギを腕にをつけたところで無理やりそのまま殴ってきて意味がないだろうと判断したオイラは、とっさに大男の拳にモギモギをつけ、それをクッションにすることでパンチの威力を可能な限り低下させる。

 しかしそれでもとんでもない威力であることには変わらず、オイラは思いっきり壁に叩きつけられた。

 

「あ……」

 

 やばい……、衝撃で意識が……

 そう思ったとき俺の視界が少し暗くなった。

 

「……ぁ……?」

「もう大丈夫、俺が来た、峰田」

 

 薄れゆく意識の中最後に見えたのは黒いスーツを身に着けたヒーローの姿だった。

 




二次創作のエミュってこんなにむずいのか……

高評価してくれると作者が喜びます。

今後赤い霧の本を使うときどっちの姿にする?

  • カーリー
  • ゲブラー
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