GOD EATER~アラガミが嫁で悪いか?~   作:王・オブ・王

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第六話「グラハムストリーム」

 孫子曰く―――なにも考えてねぇや。

 

 諸君、ごきげんよう。

 俺ことグラハムは最近絶好調である。

 言わずもがなだろうが、それはもちろん新型神器使いがダブルで女の子だからということである!

 とりあえずマトちゃんとはちょくちょくミッションに行くほど仲が良くなった。

 そんときゃ大体邪魔が入るけど―――ソーマとか小僧とかな! なんだっけ小僧の名前……。

 

 とりあえず今日は新型神器の娘Bが来るらしい。

 先生ことペイラー・榊。我がマイフェイバリットソウルメイト曰く美人で巨乳。

 やはり持つべきものは変態友達(ソウルメイト)である。

 

「ということだ」

 

 病室にて俺は目の前の青年にそう話した。

 

「なるほど、つまり新型神器使いは金髪巨乳のロシアンガールと?」

 

 ぼさっとした金髪でサングラスをかけた青年、エリック・上田が確認。

 髪の毛を上げるのが癖なので良く髪の毛を掻き上げているが、その時に何度やられて何度応急処置されて何度怒られたことか、かつてやめようとしていたところを俺が『自分を貫け。良い男の秘訣だ』と説教していなければ今頃―――もっと好成績をおさめていたことだろう。

 その通り。と肯定すると嬉しそうにガッツポーズをするエリック・上田。

 

「新型神器Aことマトちゃんはダメなようだったが、今度こそ」

 

 それも俺のものだ。この上田野郎(頭上注意)め。

 師であり心兄(あに)である俺の上をお前ごときが超えるなどと片腹痛いわ。とか言うとエリックは傷つく。そしてエリックの妹、エリナに嫌われるので言わないでおこう。

 

「おいエリック・上田あまり調子にのるなよ」

「グラハムさん、そろそろボクの名前を憶えてくださいよ。エリック・デア=フォーゲルヴァイデで―――」

「すまんなエリック=上田」

 

 適当に謝るとまた俺は考え事にふける。

 それにしても、おかしい。新型神器使いがこんな短い期間に二人も?いや、嬉しいけど。

 死傷者もここ最近は出ていないわけなのだからそんなに連続で入れる必要はあるのだろうか?いや、うれしいけど。

 新型二人を要請できる立場にあるのは、ここの支部長だ。名前忘れた。

 アイツがやることには胡散臭さが拭えない。いや、うれしいけども。

 

「グラハムさん?」

 

 声をかけてきたエリックに気が付く。

 

「悪い。いろいろ考えてた」

「なんか悩みごとがあるなら言ってくださいよ」

 

 ベッドで寝ている上田が生意気なことを言う。まぁ男に慕われても嬉しくない俺だが……。

 

「おう」

 

 とりあえずそう答えてまた考えてみる。

 どこまで考えた。そうだ、ロシアンガールだ。

 仕方ない、エリック=上田と猥談といこうじゃないか!

 

「で、マトちゃんは淫乱巫女だったわけだが、次のロシアンガールはどうだと思う?」

「やっぱりビッチが良いですね。露出度多めで下乳が見えるような服だったりして」

 

 まったく、もう少し現実味のある話をしてほしいものだ。

 そんなルックはサクヤだけで十分。

 あんなのが二人もいたら俺の性欲がとうとう限界だろう。

 

「まったく、バカだなエリック=上田」

「ですね」

 

 二人で笑いあう。まぁなんだかんだ言ってコイツは嫌いじゃない。

 とりあえず新型神器使いのロシアンガールが楽しみだ。

 俺はエリックとある程度話すとそこを出た。

 

 

 

 俺はここ数日でとんでもないことを発見した。

 まぁそれはどうでも良いだろう。とりあえずアラガミ狩りだ。

 最近アラガミが強くなっている気がするが、気のせいか?

 

 とりあえず一仕事終えてエントランスに戻る俺。

 今日はボルグ・カムランだったが堅かった。

 アイツは疲れるからあまり殺り合いたくない。

 

「おう、ただいま」

 

 帰ってきたのはリンドウ。軽く手を上げると、俺とは横の辺に座る。

 今日、マトちゃんはリンドウたちと任務って聞いた。

 だが第一部隊でいないのはリンドウ。マトちゃん。サクヤ。ソーマ。コ…コ…小僧の五人。

 任務は“通常であるなら”四人。

 そしてリンドウが先に帰ってきたと考えれば簡単。

 

「デートか、今日は?」

「触手まみれの仔猫ちゃん」

「うひょ~羨ましくねェ」

 

 そう返すと、リンドウが煙草をくわえながら苦笑した。

 体を投げ出すようにくつろいでいるリンドウが、今度は俺に眼を向けてくる。

 男が見るな気持ち悪い。

 

「お前は?」

「サソリちゃん」

「ガードが堅いな」

 

 まったくだ。と頷く。

 あいつも面倒というのはわかっているようで十分だ。

 男の中ではエリックとペイラー・榊に次いで気の会う男といったところだろう。

 タイプ的には合わないが、長年付き合っていれば嫌でもこうなる。

 

「あの子はどうした?」

「アルフ?」

「あぁ、その娘だ。どうしたんだ?」

 

 俺がどうやって拾ってきたか、という意味だろうか?

 それとも今日どうした?という意味だろうか―――まぁどちらでも良いが、ぼちぼちと答えた。

 答える気が無いと言うのがわかってか、リンドウが笑う。

 

「さて、俺は下に降りるかな」

 

 マトちゃんが帰ってきたら連絡よろしくと言って、俺はペイラー・榊の元へと向かうことにした。

 呼び出しを食らってるというより、予定を入れていたのだ。

 二人だけの秘密を男と共有というのは気に入らないが、いた仕方ないことだ。

 

 ウロヴォロスのコアが回収されたという放送を聞きながら歩く。

 研究室に入ると、先生が椅子に座ってキーボードをたたいていた。

 

「やあグラハム君、君の傷を一度見せてもらって良いかい?」

 

 そう言われると扉がロックされる音が聞こえる。

 仕方がないと溜息をついて、服を脱ぐ。

 男の前で何が楽しくて脱がなくてはいけないのか……。

 

「ほら、どうだ?」

 

 俺の腹部には相変わらずの黒い傷。

 そこは当初の推測通りオラクル細胞の塊らしい。

 棒や食い物などをそこに添えても喰わないあたり、このオラクル細胞は良くわからない。

 普通のアラガミの細胞とは違うのだろうか? ということで先生が研究していたはずだが……。

 

「まったくわからないねぇ」

 

 その答え以外、返ってきたことは無い。

 俺は服も着ずにソファに座る。ロックが開く音がした。

 これ以上問うことは無いと言うことだろう。

 俺は急いで服を着る。

 

 すると扉が開いて、一人の少女が入ってきた。

 

「おや、アルフ君だね」

 

 そう言う先生の声を聞いてそちらに目をやると、本当にアルフがいる。

 溜息をついた。なぜこっちに来てしまったのだろう。

 まぁ、たまにアナグラ内を歩いているアルフはみんな知っていることだから問題は無いだろうけど、下手なことがばれると厄介だ。

 まぁ、可愛いから許すけど。

 

「ほら、こちらだぞ」

 

 そう言うと、アルフは歩いて俺の横に腰かける。

 疲れたようにため息をつくと、次に入ってきたのは小僧。

 名前は忘れた。

 

「よぉ小僧」

 

 そう言うと、驚いてこちらを見て、直後にアルフを見てさらに驚く。

 女連れというのに驚いたのか、俺がモテすぎで驚いたか聞きたいところだな。

 

「良いご身分っすね」

 

 フッ、俺に無礼な―――とは思いながらも、何も言わないでやってるだけ俺は優しい。

 

「小僧、今日はどうした?」

「補修みたいなもんっす」

 

 その答えを聞いて頷く。

 よく居眠りしていると言う話は聞いていたからな。

 

「あとその小僧っていうのそろそろやめてくださいよ!」

 

 そう言われても、本名が出てこない。

 くっ、困ったものだ。

 ぶっちゃけアナグラのメンツで男のフルネームなんてほとんど覚えてないけどな。

 

 横から服を引っ張られて見る。

 アルフがメモ帳に『藤木コウタ』という文字を書いて見せてきた。

 俺の手元の資料を見たか?と思いながら頷く。

 

「最近頑張っているようだし、それにマトちゃんの情報をたまにリークしてもらうからな…一気に段階アップでコウタと呼んでやろうと思う、もうちょっと頑張ったら」

「態度デカすぎないっ!?」

 

 そんなツッコミに高笑いする。

 アナグラ内に放送が流れた。

 

『松田グラハム曹長、支部長室へお越しください』

 

 そんな放送に顔をしかめるとそれは深いため息をつく。

 仕方がないと、背を伸ばすと動く。

 アルフの頭を撫でると、コウタを見た。

 

「終ったらアルフを俺の部屋に連れてってくれ、変なことをした俺の神器が食い殺すからな?」

「冗談になってないっす」

 

 げっそりしたようなコウタの顔を見て、俺は研究室を後にした。

 再びエレベーターで降りて、支部長室に入る。

 特に気にしていないので礼儀を適当に中に入った。

 支部長は不穏な空気を出している。

 

「うぃ~す!」

「任務のお願いだが……その前に君に聞きたいことがある」

 

 その言葉に、俺は身なりを正して相手を見た。

 お互いの視線が交差する。

 あまり気持ちの良い視線ではない。

 

「エイジス島がどういう場所か知っているかい?」

「知らないけど教えてもらえるのか?」

 

 逆に聞き返すと、支部長は目をつむって首を横に振る。

 

「いや、なんでもない。あと一つ、君はエイジスのデータを誰かにリンクしていたなんてことは?」

「あえて言わせてもらおう。そんな行為は一度も行っていない」

 

 そう言うと、支部長は頷く。

 バカめ、嘘だよ!俺は卑怯なマネも嘘もつかない―――美少女にはなっ!!

 騙されたバカな支部長は立ち上がり口元に笑みを浮かべた。

 

「そうか、それなら良いんだ。すまなかった…ではエントランスにて君用の任務を受けてくれ」

 

 その言葉を聞いて、俺は心の中で爆笑しながら支部長室を出る。

 ヒャッハー!降格の恨み思い知ったか!

 俺は小走りのままエレベーターに乗った俺はエントランスへと向かう。

 

 エントランスにつくと、俺はヒバリちゃんから任務を受け旅立つ。

 

 

 

 ―――煉獄の地下道。

 

 そう呼ばれる場所で俺は一人立っている。

 隊長じゃなくなった俺に特務は無いと思っていた。

 そう、当初は思っていたのだが、たまにお願いされる。

 

 まぁそれなりの条件つきでだから構わないのだが、イラッとするのはいなめない。

 

 せっかく堅苦しい身分から解放されたというのにこれか……おっと、いかんいかん。

 さて、今回の任務はセクメト。シユウの亜種のようなものだ。

 堕天種よりも強い。

 面倒なことだ。

 

「邪魔だっ!」

 

 俺は黒い刃を以て、セクメトの体を傷つける。

 だがその拳が俺の体に直撃。俺は吹き飛ぶが地面に転がるがすぐに体勢を整える。

 セクメトが火球を溜めていた。

 俺は銃口を少し上に向けて―――撃つ。

 

 それはセクメトの頭上にていくつかの弾丸をはきだし、それらはセクメトの頭に直撃し氷の爆発をする。

 だがその程度では意味が無い。

 セクメトの火球が俺のすぐそばにぶつかり、爆風が折れを吹き飛ばした。

 神器が転がり、少し離れた場所に俺も転がる。

 

「っ!?」

 

 その瞬間、俺の頭を喰おうとするオウガテイル。

 俺は懐から一つのピストルを抜くと頭にかじりつこうとするオウガテイルの顔面を撃つ。

 

 ―――ピストル型神器。

 

 おやっさんことゲンさんからもらったものだ。

 かつておやっさんのものだったこれをなんとか俺用に調整してもらい、今は俺が使っている。

 一人での任務の時は中々使えるもので、大型アラガミでも多少の牽制になったりもした。

 

 転がって神器を拾うとオウガテイルを斬る。

 絶命しているのを確認して、俺はセクメトを視界で確認する。

 回復のために食事をしているその姿を見て、俺は神器を変形させ、氷の弾を撃つ。

 低温耐性が低いとのことで、セクメトにぶち込んだが大してダメージは無いようだ。

 

「っの……これが俺のグラハムストリーム!」

 

 俺は思いっきり神器を投げる。

 回転してセクメトに迫ったソレがセクメトの胸に突き刺さり、背後の壁に串刺しになる。

 痛みにのたうつが、少しして動かなくなった。

 それを確認して神器を抜くと、地面に倒れるセクメト。

 

 ピストル型神器を内ポケットにしまう。

 神器を捕食モードにするとセクメトのコアを食す。

 うむ、アルフにも食わせてやりたかったぜ。

 なんて思ってもどうしようもないかと、ため息をついた。

 

 




あとがき
コウタが小僧からランクアップ。
同時に下手をすればグラハムに○される可能性も無きにしもあらず。

そしてゴッドイーターⅡ。エリナが出るらしいでござるな!
さっそく楽しみでござる。
その前にヴィータ買わんとならぬな。

では、次回もお楽しみにしてくだされば僥倖。
感想をくださればも~っと僥倖だなって
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