ケロロ軍曹 転生して早々記憶喪失!? であります! 作:リボーン2期待ってます
夏美はヒロインなので二本立てでやります。
夏休みのある日の事。今日僕は土井中海岸に来ていた。理由は単純。ラジオDJの仕事だ。売れっ子なもんで。終わったら遊んで帰る為に事前に宿も取ってます。
本当ならサブロー先輩も来るはずだったんだけど、別件の仕事が入り、今回は分業という事になった。と言っても今日やる事なんていつものラジオ以外には村興しのイベントである水着美女漫才コンテストに関する放送ボイスを録音するくらいなんだけど。後は漫才コンテストの審査員かな。
『とゆー訳で!今日は土井中村の海岸からお送りする、623とシーズの俺達ラジオスペシャル〜!!と言っても今日は623っちいなくて僕のソロなんだけどね。623っちいないと寂しいよね〜。僕も今孤独を感じています!』
サブロー先輩こと623と違って僕はポエムを詠む訳ではないので、俺達ラジオに送られてきた葉書を夏や海に関するものに限定して読み上げる事になる。
『孤独を癒す為にもリスナーからの声をお届け!早速番組に送られてきた葉書を読んで行こうと思いまーす!まずは奥東京市のラジオネーム、大鑑巨砲主義さん!』
葉書を読み上げてコメントしていく。今回はかなり限定的な特別放送なので、普段よりもシンプルな構成で進んでいく。そもそも生放送ではなく、事前に録音しての放送だからね。
「終わった〜!!」
やってる身としては普段のラジオ収録と違って格段につまらない収録が終わってやっと一息。やっぱサブロー先輩と一緒に生放送でやった方が絶対楽しいよラジオは。
収録が終わって水着美女漫才コンテストの会場に出てくるとそこには意外な人物がゲスト席で打ち合わせをしていた。
「あれハニーさん!?おひさ〜!」
「Oh!シーズクン!お久しぶりデース!」
アメリカの女優メロディ・ハニーさん。ラジオDJ・シーズとしての僕を知る数少ない人物。一応友人ではある。
何でも村興しの為のグラビア撮影と水着美女漫才コンテストの特別審査員として来たそうだ。でもこの人の笑いのツボズレてるからな。大丈夫かな?
ハニーさんと話し終わるとこの土井中村の村長さんが揉み手しながらゴマスリの為に近寄ってきた。そんなん良いから自由時間下さい。
「いや〜、シーズさんお疲れ様です!お陰で村興しも順調に進みそうで……後は問題なく水着美女漫才コンテストが行われれば……参加者もガンガルを使えばそれ目当てのマニア達があの手この手で……」
「ガンガル?」
テントの方を見ると参加賞と書かれた紙の上に大量にガンプラみたいな箱が積み上げられていた。直射日光にあたる場所に置いとくなよ。
「はい。昔問屋に押し付けられて腐らせていましたが……」
一昔前のガンプラのパチモンだそうだ。今ではプレミアまで付いてるらしい。それを参加賞としてマニア達がガンガルを手に入れる為に女の子を用意してくるという寸法らしい。
プレミア付いてるプラモならサブロー先輩が好きそうだし、余ったら一個貰えないかと頼んでみたら二つ返事でOKが出た。サブロー先輩へのお土産も一応確保したし、後は審査員として漫才見て楽しむかな。
でもガンプラのパチモンとなると欲しがる女性はほとんどいないだろう。本当にマニア達が姉や妹に頼んで出場して貰うパターンが大半になるだろうな。
という訳で実際に頑張る女性達の為に追加で僕の格言付きサイン色紙を優勝賞品として提供する事にした。格言と言ってもいつも通りそれっぽい事を書いてるだけなんだけど。
「……ん?ガンプラのパチモンでプレミア付き?」
あの参加賞に食い付きそうなカエル型宇宙人の顔が浮かんだ。
****
「来たっ、キタキタキタ!!」
収録を終えた四季は水着美女漫才コンテストが始まるまで人気の無い隠れスポットでの釣りで時間を潰していた。彼の趣味の一つとして海釣りがある。
そして竿にかかった魚を物凄い勢いで釣り上げる。その魚は正しく四季のお目当ての魚。
「鰯キター!!」
鰯の刺身は四季の大好物なのである。趣味と実益を兼ねてこうして海釣りをする事が四季は好きだった。
「これを宿の板前さんに捌いて貰って〜、今日は鰯の舟盛り〜♪」
「よ、夜早くん!?」
「ん?その声は日向……じゃない?」
聞き慣れた声がしたので振り向いてそこにいたのは日向夏美……ではなく、彼女にそっくりな大学生くらいのグラマラスな女性。
彼女はハッとしてから取り繕うように必死に弁明を始める。
「わ、私は夏美の従姉妹の小夏言います。よ、夜早くんの事は夏美から良く聞いてて……」
「……日向の、従姉妹?それに態々僕の話を?」
「う……」
無理があるとは分かっていたのか小夏と名乗った女性も言葉を詰まらせる。
「ま、良いや。従姉妹って事は日向もここにいるんですか?」
「あ……いや夏美は来てなくて……」
「て事は冬樹君もいないのか。残念」
(私より冬樹っ!?)
夏美から冬樹の存在を連想して遊び相手が来たかと思った四季は落胆する。女性の方も求められているのが冬樹だった事がショックだった。
すると真下の砂浜から『あなをほる』を使って潜伏していたギロロが鬼のような形相で四季に襲い掛かって来た。
「夏美に近付くなァァァッ!!」
「ザケル!!」
この手の奇襲には慣れたもので、四季は即座にクルルに貰った電撃銃の引き金を引いてギロロを黒焦げのアフロにした。
(ざける……?)
「正当防衛だかんね。良い加減にしないと次はバオウをお見舞いするから」
(ばおう?)
毎度毎度訳も分からず襲撃してくるギロロを返り討ちにするのはいつもの光景だが、電撃を放つ瞬間の単語はよく分からなかった女性は首を傾げる。
「で、ギロロが夏美って言ってたけど、日向本人でOK?」
「え!?え〜と……」
女性……夏美に向き直り、四季は確信した目で確認を取る。そう、このグラマラスな女性の正体は日向夏美本人。外見年齢こそ違うが、その姿は正に夏美がそのまま成長した姿そのものだった。
「大人になってるのはケロロにやられたの?その辺の事情知ってる者同士なんだから、隠さなくても良かったのに」
「うぅ……」
大人の姿になっただけでも恥ずかしかったのによりにもよって想い人にそれを知られてしまった。
仕方ないので夏美はこれまでの経緯を語る。事は昨日、日向家にて海に行きたいという話題となったものの、大人の引率者不在で子供と宇宙人だけではそれが認められなかった。普段ならば夏美と冬樹の母、秋がその役割を担うのだが、漫画雑誌の編集者である彼女は休みのタイミングが合わず、本日の引率が無理だった。
そこでケロロはクルルの発明品を使い、夏美を勝手に大人の姿に変貌させて引率者としたのだ。口調も何故か関西弁になってるし。
「……色々と突っ込み所はあるけど、お母さんそれでOK出したんだ?」
「出してもうたんや……」
「キッチリしてんのか緩いのか良く分かんないね。僕が日向のお母さんの立場なら尚更許可しないけど」
「え?どないして?」
「だって、大人の姿とはいえ、中身は中学生のままなんだし」
姿形が大人になれば良いというものではないだろう。いや、むしろ姿だけ大人になった際の弊害とそれに伴うリスクこそ重視するべきだと四季は語る。
「何より日向美人じゃん。絶対ナンパとか寄ってくるんだし、変な男が無理矢理迫って来たら大変だよ」
「……あぅ」
面と向かって美人だと容姿を褒められて、心配までされて夏美はいつも以上に赤面する。そんな事に一切気付かないクソボケは無自覚に更に夏美を沼らせにかかる。
「とゆー訳で、何かあったらちゃんと相談する事。同い年だからって頼っちゃいけないなんて事はないんだよ?」
「ホンマ?で、でも迷惑やあらへん……?」
「ぜ〜んぜん。むしろここまで言って頼ってくれないと僕は寂しいけど?」
「夜早くん……」
真夏のロマンス。夏美の脳内にそんな単語が浮かんだ。一夏のアバンチュールな恋の予感がしてくる。
(も、もしかしてこの大人の姿を使えば……夜早くんと……い、いやでもエッチな身体と水着で誘惑するような女だなんて思われたくないし……)
「あ、そうだ!結局日向が大人の姿で引率って事なら冬樹君も来てるんでしょ?案内してくれない?」
(結局私より冬樹!?)
その予感は気のせいだった。
****
夏美に案内されて冬樹と合流した四季だったが、その場所は件の水着美女漫才コンテストの会場だった。そしてケロロが女性型の
「成る程。ケロロの目的はやっぱりこれだったか。そりゃ今日来る事に拘る訳だし、本気で優勝狙ってんなら日向を無理に連れて来たのも納得」
何と言っても美女の漫才コンテストだ。優勝を狙うならば美女である事は必要不可欠。恐らくはネタはケロロが考え、漫才を夏美とモアでやって貰う算段だったのだろう。
「優勝って……流石にそないなお世辞言われても……」
「いや、お世辞なんて言ってないよ。僕から見ても誰から見ても日向は絶対可愛いよ。これは揺るがない事実だから」
(夜早先輩、素でこういう事言っちゃうんだよな……姉ちゃん耳まで真っ赤だし)
これで本当に口説いていないのだからと冬樹は半分呆れる。彼もあまり人の事は言えないがそれを突っ込む事ができる姉は想い人に連続して美人、絶対に可愛いと言われた事で脳がショートしていた。幸せそうな顔してフラフラしている。
「軍曹はこのガンプラが欲しくて姉ちゃんに漫才コンテストに出て欲しかったんだね」
「他にも色々良いのはあるけどね。優勝賞品は最新型の冷蔵庫!ラジオDJシーズのサイン色紙もおまけで付いてくるし」
四季としてはやはり最新型の冷蔵庫が目玉だと考えているが、夏美はおまけの方に食い付いた。
「シーズさんのサイン色紙!?」
「あれ……ねぇ冬樹君、日向ってもしかして……」
「はい。623さんとシーズさんのファンなんです。ラジオ毎週聞いてるし、葉書も送ってるみたいです」
四季は番組に寄せられた葉書はラジオネームが無い場合を除き、本名はなるべく見ないように心掛けているが、もしかしたら夏美の葉書を読み上げた事もあるのかもしれない。
「……需要って誰にどれだけあるか分からないもんだね」
「そんなにこの漫才コンテストの事知ってるって事は四季くんもお笑い好きなんですか?」
「うわっ!?東谷さん!?」
いつの間にか夏美と四季の間に立っていた小雪にギョッとする。接近に気付かせない辺りは流石忍者と言った所か。というか来ていたのか。
水着美女漫才コンテストが始まるまでの時間、ケロロとモアはネタの打ち合わせ、タママはモアに嫉妬、日向姉弟と四季と小雪はビーチバレーといった遊びに興じていた。
ビーチバレーが終わると冬樹は漫才に備えるケロロの様子を見に来たのだが、既に打ち合わせは終わったらしく、ケロロはモアと共に意気揚々と漫才コンテストの会場に向かう所だった。
「行くで!モア殿!」
「はいな!おじ様!」
(……あれ?ガンガルは参加賞であって、優勝したら貰えないんじゃなかったっけ?)
冬樹は四季から聞いた賞品の詳細を思い出すが、ケロロがそれを知る事は無かった。
一方、ビーチバレーで一通り遊んで楽しんだ夏美はコンテストのポスターを見て悶々としていた。
シーズのサイン色紙が欲しい夏美は漫才コンテストに出ようか迷っていた。サイン色紙は欲しい。それでも大人の水着姿で人前に出て注目を浴びるのは恥ずかしい。
そんな夏美に助け舟を出したのは小雪だった。
「夏美さん!出ましょう!四季くんに笑って貰う為にも!私が相方をやります!面白い話には自信があります!」
「てか小雪ちゃん、私の事分かるん?今更やけど」
「はい!夏美さんの匂いがするので!」
ビーチバレーで遊んでおいて今更な質問だが、小雪は嗅覚で大人の姿でも夏美だと分かったらしい。だが小雪も宇宙人事情を知る者同士。先程四季に言われた事もあって、その点で恥じらう必要はないと割り切る。
(夜早くんは、私の事美人だって言ってくれたし……今の私には関西弁がある。だったら本当に優勝できるのかも……!)
漫才で四季を喜ばせる事ができるのなら。そう思った。シーズのサイン色紙も欲しかったので、夏美は小雪に押されて漫才コンテストに参加する事になった。ネタも小雪が用意してくれるというのでお言葉に甘える事にした。
こうして、それぞれが欲しいものを懸けて、水着美女漫才コンテストが始まるのであった。
****
「ってそりゃ、おかわりでしょ!!」
水着のお姉さんのツッコミで会場が笑いに包まれる。四季の予想以上にこの水着美女漫才コンテストは白熱していた。優勝商品として追加されたシーズのサイン色紙は四季の予想を上回る程に出場した水着美女達をガチにしてしまったようで、エントリーして短時間で本気でネタ作りをして来たのだ。
「嘘だろ……ガンガル欲しいって頼んで妹に出場して貰ったのになんであんなにガチでやるんだよ!?優勝なんてしたらガンガル貰えないじゃないか!!」
「DJシーズのサイン色紙が優勝賞品に追加されるって聞いて姉さんの目の色が変わってしまった……このままじゃ優勝されてガンガルがぁーーー!!」
『『『頼む!頼むから優勝しないでくれぇーーーーっ!!』』』
出場してくれた身内に優勝されては困るマニア達の悲痛な叫びが響く。冬樹と一緒に漫才を観ていた四季は内心ちょっとだけ罪悪感を感じる。
「ラジオDJのシーズさんってそんなに人気なんですね……」
(ちょっと胸が痛む……)
優勝商品とのセットにしたのは失敗だったか。というか、ガンガル目当てのマニア達の身内の為に用意するのなら、用意されたガンガルとセットで同じ数の色紙を用意しなければならなかったのだ。
(流石にそんな枚数色紙はないし、書くのも嫌……まぁこの光景、これはこれで面白いからいっか)
下手したら出場している人達の漫才より面白いかもしれない。そう思いつつ、舞台に目をやれば小雪と夏美が出て来た。
(次は東谷さんと……日向か)
小雪は結構お笑い好きなのだが、ぶっちゃけ笑いのセンスがない。忍者故に娯楽がない暮らしをしていたから、ちょっとした事でも面白く感じてしまうのが原因なのだろう。
つまり強制的に関西弁になっている夏美のツッコミにかかっていると言って良いだろう。
「どうもー!小夏でーす!」
「小雪でーす!」
「それにしても世の中には不景気でんなー」
「ホンマでんなー!」
ケロロのせいで言わされている関西弁をフル活用して漫才を始める夏美と小雪。中々ウケていたが、ここで夏美の口調に変化が現れる。
「小雪さんは近頃は儲かっていらっしゃいますか?」
関西弁が消えて標準語になってしまった。本人もすぐに気付いたようだが、いきなりの事に思考停止してしまい、固まってしまった。
(これは……ケロロがなんかやったな?)
冬樹に聞いた話だと最初は関西弁ではなく、親父ギャグを強制的に言わされていたらしいし、優勝賞品がガンガルだと勘違いしているケロロの妨害工作と見て間違いないだろう。そんな事しなくても手を抜けば目的の物は手に入るのに。
困惑して沈黙してしまう夏美。小雪はそれをフォローしようと自分がメインを張って夏美に相槌を打たせる方針に切り替えた。
「それにしても夏ですねー。夏と言えば怪談!怪談と言えば真夜中の吸血鬼の話って知ってるー?」
(あ、これダメなパターンだ)
小雪のセンスを知る四季はこの後の惨状を予見して夏美に憐れみの視線を向ける。
「ウチの近所のビルのガードマンさん、真夜中に一時間の休憩好きなんですよーー!」
会場が静まり返った。ここで小雪も自分が滑った事に気付く。
「あ、あのこれはですね、吸血鬼と休憩好きを引っ掛けて……」
滑ったギャグの解説程寒いものはない。四季としてもこれは見るに耐えなかった。すると今度は夏美がなんかアメリカンなノリで一人芝居を喋り始めた。
「Hey,デイブ!今朝街のDrug storeにクマが出現したらしいよ〜?ホントかいチャーリー?ああ、安売りのシリアルを1ダース買って行ったそうだ!Oh,チャーリー、それはウチのワイフだよ!」
赤っ恥も良い所である。会場は白け切っていた。
(これはギロロだね。助け舟のつもりなんだろうけど逆効果……)
これで笑ってるのは笑いのツボがズレてるハニーだけだ。特別審査員席でただ一人爆笑している。因みに同じく特別審査員のシーズとして四季が審査員席にいないのは顔出しNGの覆面DJだからである。別の場所で観ているとだけ放送席から通達されている。
流石に四季も苦笑するしかない。でもこれは裏でケロロの妨害とギロロのサポートが同時に入った事による事故でもある。
(日向と東谷さんは……特別賞でもあげようかな。もっと頑張りま賞…ってね)
特に夏美には623とシーズのファンでいてくれるお礼として、サイン色紙を格言付きで書いてあげる事にした。贔屓と言われようが、気にする事でもない。
その後も夏美の口調やテンションが変わりまくって滑りに滑りまくって二人の漫才は幕を閉じた。残念。
そしていよいよ本命、ケロロ軍曹の番がやって来た。
「宇宙漫才・青空ケロ子です!」
「海原モアです!」
「「二人合わせてハル・マゲ・ドン!!」」
変顔と変なポーズにハイテンションと掴みは良かった。
芸人魂がどうとか自称するだけあってケロロの漫才はかなりの高レベルで会場中に笑いの嵐を巻き起こした。ボケの質もツッコミのテンポも良い。本職の芸人のネタを生で観る機会の良い四季からしても楽しめるものだった。
「軍人じゃなくて本当に芸人やれば良かったのに」
「軍曹こんなに漫才上手かったんだ」
「この調子ならケロロ達が優勝かな。でもあれじゃあ目的は果たせないね。ガンガルは参加賞。優勝賞品はシーズのサイン色紙とあの冷蔵庫だよ」
「あらら……軍曹、やっぱりちゃんと調べてなかったんだね」
ここまでハイレベルにやってそれは流石に可哀想なので後で参加賞のガンガルがサブローの分を確保した上でまだ余ってたら審査員権限でケロロにあげようと思った四季であった。
結局、優勝はケロロとモアが掻っ攫い、優勝賞品の最新型冷蔵庫とシーズの格言付きサイン色紙を獲得した。冷蔵庫があるのでガンガルは貰えずケロロは泣いた。
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「シーズさんから特別賞でサイン色紙を貰えたのは良かったけど、直接会ってみたかったナルニア国物語」
「もっと頑張りま賞……。頑張りましょうと賞でかけてるんですね。シーズさんもお笑い魂があるんですね〜」
「違うと思うけどんちゃん騒ぎ」
水着美女漫才コンテストはケロロとモアの優勝で幕を閉じたが、夏美と小雪は特別賞の『もっと頑張りま賞』を受賞し、それぞれシーズの格言付きサイン色紙を貰えた。
特別賞と言っても残念賞のようなものだ。ある意味小雪のお陰で貰えたようなものだが、折角なら覆面DJシーズに直線対面したかったと夏美は嘆く。
「でも良い事書いてくれてます!『自分を信じて努力して道を切り開いて行け!』私、来年こそは優勝してみせます!」
「そ、そう…頑張っ天満宮」
お笑い魂に点火した小雪ともう漫才は懲り懲りだと考える夏美。この親父ギャグも今すぐ何とかして欲しいとも思う。そしてふと視界の端で釣竿を肩にかけ、クーラーボックスを持ってその場を去って行く四季の姿を捉える。
「冬樹殿ー!見て見てー!特別審査員のシーズさんの計らいでさー!参加賞で余ってたガンガルを吾輩にくれたんだよね!優勝して冷蔵庫渡された時は軽く絶望してたでありますけど……いやー、シーズさんって良い人でありますなー!」
「そっか。僕もさ、夜早先輩が釣った鰯を何匹か分けてくれたんだよね。お刺身にすると凄く美味しいって言ってたんだ。みんなで一緒に食べよ」
「ん……?夏美、何処に行った……?」
盛り上がるケロロと冬樹。モア、タママ、クルルといった面子にドロロも合流し、帰り支度を始めるが、ギロロはいつの間にか夏美の姿が消えている事に気付いた。
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僕はまたさっきの隠れ釣りスポットに来ていた。
仕事も終わったし、釣り再開といきますか。鰯の刺身は最高なんだよな〜。でも夕方なので時間は限られてる。現に僕の他に誰もいないし。
今日取ってある宿は持ち込みOKの為、釣り上げた魚を捌いて出して貰う事も可能なのでもう何匹か釣りたい。舟盛りできる程まではいかなくても、腹一杯鰯の刺身が食べたいです。
「あ、あのっ!夜早くん!」
「ん?日向?」
日向がやって来た。姿はやっぱり大人のままだ。クルル曰く『人生が二度あれば銃』の効果はまだ切れてないらしいけど、ナンパ目的の男が寄って来る可能性も考えたら一人で出歩くのは感心しないな。
「そ、その……!良かったら一緒に……」
その瞬間、日向の身体が虹色に光り始め、その身体が少しずつ縮んでいく。『人生が二度あれば銃』の効果が切れたようだ。
元の正真正銘、日向夏美の姿に戻った。
そして日向の身体のサイズが変化した事で水着のサイズが合わなくなり、今の今まで着用していたビキニの水着が脱げ落ちた。パンツも、ブラも。
同年代と比べても発育の良いその肢体が露わになり、その中でも平均より大きく膨らんだそこに一際綺麗なさくらんぼがその存在を主張していた。
転生してから初めて、同年代の女の子のおっぱいを見た。
10秒後、サイズ調節した水着を着け直した日向は泣きながら海へ爆速で泳いで行った。サブロー先輩じゃなくて正直ごめん……。好きでもない男に見られたくなかったよね……。
アニメと原作漫画ごっちゃな所もあるので、オチは原作漫画寄り。流石に衆人環視は可哀想なので四季が独占。
冬樹
この時点では四季からの好感度は夏美より高い。鰯のお刺身美味しかったです。
夏美
実は記憶喪失前の四季に何回か全裸を見られてる。今回はその記念すべき1回目。その度に一時的に物凄く気まずくなった。夏美の性格上あり得ないが責任取れと言えば四季と付き合えた。四季はのめり込み易いので一度付き合ってしまえば余程に合わない相手でない限り相手に夢中になったりする。
ケロロ
そもそもの原因である為、キレた夏美にしばかれてガンガル没収された。
四季
その夜、夏美の裸が頭から離れなくてに眠れずに外を出歩いた。夕方の出来事がなければ小雪ルートに行ってた。
小雪
その夜、近くに宿を取っていた四季に夜這いをかけたが不在で失敗。やる気満々だったので不満。