死亡遊戯世界に死に戻り系の能力を持った主人公をぶち込みました

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初めまして。自分が読みたいと思ったやつを衝動のままに書きました。頭の中の設定を書き出すの結構難しいですね…


とあるバーでの会話

「あれは、正直生きた心地がしなかったな」

いつものバーで元プレイヤーの師匠、白士はそう呟く。

「あれ、というのはなんですか。」

「お前も噂くらいは聞いたことがあると思うぞ」

 

とある人について行けば必ずクリアできる

 

「そういう噂を聞いたことは無いか」

「えーっと…あ、はい、聞いたことはある気がします。たしか…1桁くらいの時だったかな。その時はこんな業界でも都市伝説みたいなのはあるんだなあ、とか思って気にもしてませんでしたけれど」

「まぁそうだな、ルールの説明なんて律儀に毎回ある訳もなく、罠なんてそこらじゅうにあるゲームもあるというのに、特定の人物について行くだけで生きて帰ることができるなんて信じる方が難しい」

「それで、どうしてその突拍子もない話を?」

 

師匠が深く椅子に腰掛け、

「その噂の本人がさっき言った[あれ]だったんだよ」

「…噂話とかではなくほんとに実在していた、と?」

「ああ」

いくつくらいの時にその[あれ]とやらを見たんだろうか、師匠があんな顔をするのは30回目のゲームについて話してくれた時以来だな、と幽鬼は思い返していた。

今もまだ信じられていないが、師匠が顔を歪ませながら思い返しているのは珍しいからここではとりあえず噂の元になった人は居ると思うことにした。

 

「どんな人だったんです?」

「端的に言うなら機械に近い人もどきだな、身体から滲み出ている死臭が特に印象に残っているよ。あ、物理的に臭かったとかそういうのじゃないぞ、雰囲気でそう感じたというだけだぞ」

「いや、私でも死臭がするとかは比喩だって分かりますよ」

「さすがにそれくらいはわかるか」

「ええ」

他の人より遅く学校に通い始めた私だが流石にそれは舐めているものである。

 

「それで、イメージは伝わりました。見た目とかはどうだったんです?」

「髪は黒の短髪で目は赤色、身長は大体お前よりも少し高いくらいだな。あとは、そうだな…他に特筆する特徴はないやつだったよ。

だがその分、目が異様に記憶に残っていてな。ずっと目に光がないように感じたよ。いつ見てもなにも映っていない、その場にいた他プレイヤーをみずに他の何かを見ているようだった。」

「髪とか身長とかは普通ですけど、なんだか変な人だったんですね」

「こういう界隈だからな、そういう奴だって時にはいるだろうさ」

黒髪赤目の死んだ目をした女性か…一部の観客からの人気は高そうと幽鬼は思っていた。

 

「聞いている限りはその目以外普通の熟練に感じますけど、どうして生きた心地がしなかったんです?」

「私も最初は特に何も感じなかったよ。実際、話した時も会話は普通に成り立っていたしな。」

 

だが、と師匠は続ける。

 

「会話するうちに私が聞いたことに対してのテンプレートがあるような返答をしているように感じ始めてきたんだ。」

「…テンプレート、ですか。」

「そう、まるで相手がこう来たらこう返すと1番印象が悪くならない、かつ会話が早く終わる選択肢をそのままアウトプットしているといえばいいだろうか。」

「その場の最適解を選び続けているように感じた、と?」

「そう解釈してくれていい」

「対面したのは初めてだったんですよね?」

「そうだ、しかもゲームの序盤も序盤の顔合わせしてすぐの事だったからな、少し薄気味悪く感じたよ」

「それ以外にはなにか感じたんですか?」

「後は、そうだな…。感じたと言うよりゲームスタンスの推測になるが、【先駆】だな。誰よりも先頭を行かせてほしいと話し合いの時に全員に言っていたよ。まぁ、後々そんな自殺まがいのことを言うだけはあると納得したがね。その時はそれまでしか感じ取れなかったな。」

その時のゲームは脱出型だったから、印象は悪くない方がいいと思ってそこでやめにして、とりあえず協力してクリアを目指すことにしたよ。と零す。

まぁそうか、私だったら詮索して来た相手にはマイナスイメージしか湧かないし。

 

 

「明確におかしいと感じたのはクリアに向けて行動を始めてから少し後だったな…」

「どうしてそう感じたんです?」

「配置されていた罠への対応方法だな、色々なものがあったよ」

「ゲームの罠はどんなものだったんです?」

「序盤はありきたりなものばかりだった。吹き矢に地雷、たしかギロチンもあったな。引っかかっても対処できれば大きな怪我もなく進めるくらいの軽いものだったがあとから銃器やら高圧電線、最後らへんだと当たり所が悪かったらそのままお陀仏なんてものも出てきていた。メンバーの大体が20から40クリアの経験者達だったから難しめに作られていたんだろう」

「へぇ、多種多様ですね」

「そうだな、本来集合知で解除方法を出し合って進んでいくことを想定していたのだろう、今となっては分からないが」

 

「…本来?」

「ああ、本来、だ」

「私達が彼女を止める間もなく一人で進んでいってな、すぐに罠がいくつか起動して彼女を襲ったんだよ。最序盤の罠とはいえ当たり所が悪ければ死ぬものも起動していたから正直本当にあの進み方で今までクリアしてきたのかと目を疑ったね」

 

一瞬噂の人だと嘘をついたのかとも思ったが、そもそも嘘なら師匠はそんな人のことは忘れていそうだし生きてはいたのだろう。

「それでどうなったんです?師匠の話し方からして多分生きてはいたんでしょうけれど、複数発動したんですし多少は怪我とかしたんじゃないですか?」

 

「無傷だったよ、いや、正確に言うと怪我自体はしていたがパッと見ではかすり傷1つなかった」

 

「…? 起動した罠の大体がその人を狙っていなかったとかですか?」

 

「いや?罠は全て彼女に向かっていったよ、ただそれが当たらなかったんだ。もちろん罠を踏んでもそこから動かなければ被害を受けないなんて罠じゃなかった」

「なんですかそれ」

「私もその時は同じことを思ったよ。何が起きた?どうやって対処したのか、いろいろな疑問が思い浮かんだが彼女はそのあいだに先に進んでいて聞くこともできなかった」

「もちろん追っている道中も罠のチェックは欠かさなかったんだが、見つけたもの全て起動しているか動作しないように破壊されていてな。この時から本格的に彼女の異常さが目に見えてきたんだ」

 

備えられた罠を全て使わせたり発動させないように壊す、そして先に進み続けて同じことを繰り返して行ったのだろう。

 

「そしてその速度もなかなかでな、彼女は全員を置いて進んで行って角を曲がって行ったのを最後にゴールまで姿を見ることができなかった」

「…えぇ…」

「噂は本当だったと嫌でも理解させられたよ。結局、そのゲームはなんと全員生存のパーフェクトゲーム。企画したやつはたいそう驚いたんじゃないかな」

「なんか…すごいと言うよりそれを通り越して怖くないですか」

「そりゃあそうだろう、仕掛けられた罠を全部見つけて処理して進んでいく、口で言うのは簡単だがそれを実際に出来るやつは彼女以外で見たことがほとんどなかったよ、ああいうのは絶対に相手したくないどころか同じゲームに参加もしたくないね。ま、そういう奴がいるから一応気をつけるくらいはしておいた方がいい、なにせ99回クリアを目指しているんだろ?何回かはばったり会うことになるかもしれないからな」

「そう、ですね。一応気をつけておきます」

会わないことが一番いいのだけれど、そう思うと絶対に会うことになるんだよなぁ…


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