ペルソナを目覚めさせた竜司と再びペルソナに目覚めてしまった少女…彼らを巻き込む渦は小さいがしっかりと渦巻いていた。
あれからモルガナさんを蓮くんの元に連れていき私は下の客席のソファーで眠りに落ちた。
〜???〜
…ん…ここ…は…?
お久しぶりでございますね。
…貴方は…エリザベス!
相変わらず愛おしいお姿で…。
エリーこそ!ほんとに久しぶりだね!
イゴールは?いないの?
イゴール様は…はい。ただいま席を外しております故。
そっかぁ。イゴールにも挨拶したかったんだけどなぁ…。
そして私はまたベルベッドルームへ行き来することが可能になった。
〜翌朝〜
どうやら今日は球技大会らしく、蓮君は気だるそうに学校へ向かっていった。
私は朝ごはんのカレーを食べながらテレビを見ていた。
『おじ様。今日もコーヒー…入れてみてもいいですか?』
あぁ、構わんよ。
そしてお昼頃はルブランでお店のお手伝いをして夕方頃。
ん?蓮君から…。
すまない。何も情報は得られなかったがモルガナが鴨志田を止める方法を教えてくれた。モルガナも直接話したいらしいから帰ってから話そう。
鴨志田を止める方法…。なんだろ?
私は了解。と一言だけ送った。
〜夜〜
カランカラン。
おう、帰ったか。
『お帰りなさい。蓮君。』
そして私は蓮君についていき、モルガナさんの話を聞くことにした。
『ふむ…つまり歪んだ欲望を奪えば鴨志田を自滅させられるが…歪んだ欲望だけを取れるかはわからない…。結構博打ですね…。』
あぁ。だがそれしか方法はないぜ?
『確かに…それしか方法が無さそう…ですね。けど…人が死ぬかもしれないっていうリスクは…重すぎます。』
わたしはモルガナさんを抱き抱えると膝の上に乗せてなでる。
にゃふー!とモルガナさんも喜んでくれている。
そして決めかねている蓮君や私達の前にソレを決めさせる悲劇が襲いかかる。
〜翌日〜
その日はどんよりと空が曇っていた。
そして朝蓮君からメッセージが来た。
まずいことになった。
蓮君…一体何が…?
『おじ様すいません!ちょっと緊急で出てきます!』
おい!?
〜秀尽学園〜
私が学校前に着くと救急車や人だかりが出来ていた。
一体何が…!?
中庭に蓮君を見つけた。
『蓮君!』
君か…。
『一体何があったの…?』
飛び降りたんだ…。バレー部の女の子が。
『飛び降り…!?』
そして私たちが話してる横で竜司君は怯えるように逃げていく男の子を見ていた。
あいつ…三島…なんか変じゃね?
何か知ってる。
…今度こそ吐かせてやる。
そして私も2人について行った。
痛いって!
なんで逃げたんだよ?え?
逃げてないし…
飛び降りてんだぞ!
…や…やめてくれよ…!
何か知ってるのか?
そうだよ!別にお前シメようってんじゃねぇ。チクったとかも言わねぇから!
すると三島君って男の子は口を開いた。
鈴井は…鈴井は鴨志田先生の呼び出し受けてた。
なんだ、それ!?
教官室に…俺、何回か鴨志田先生に呼ばれてたから…俺や鈴井だけじゃない、他の部員も…先生、機嫌が悪いと『ご指名』で…殴るんだ。
やっぱ…体罰マジだった訳か。
でも鈴井、昨日とくにヘマしたとかじゃないのに急に呼び出されてて…鴨志田先生すごくイライラしてたから、きっといつもより酷いこと…
まさか…あのヤロウ…!
すると竜司君はどこかへ走り出した。
あ…
そして私も蓮君について行った。すると三島君が口を開く。
坂本…きっと鴨志田先生の所に行くつもりだ…2階の体育教官室だよ。
そして私たちは2階へ上がる。
体育教官室に入って行ったぞ!急いで追いかけよう。
そして私達も体育教官室に入る。
ん?
てめぇ!あの子に何しやがった!
なんだ、いきなり…
しらばっくれんな!
竜司君はパイプ椅子を蹴飛ばした。
いい加減にしろ!
あれが…指導なもんかよ…!
なんだと?
俺は…ここに鈴井を呼べって、命令されてたんだ…きっと、ここで鈴井は…!
証拠もないことをペラペラと…
要は、レギュラーになれない当てつけだろう?
そんなんじゃ…!
百歩譲って、お前の想像通りだとして、…何がどうなるんだ?たった今病院から連絡が入った…意識不明で回復は絶望的、そんな奴が何を訴えるって!?
『は…?』
こいつ…今なんて言った?
もう回復の見込みは無いってよ…可哀想に。
そこまで聞いた瞬間私の中で何かがキレた。
そうだ。こいつは…こいつは生きてちゃいけない。シャドウだ。
次の瞬間私はどこからともなく武器である片手剣を取り出しそのまま鴨志田の喉元に当てる。
『よく喋る口だね。自分を害する人間が居なくなったことがそんなに嬉しい?その薄汚い欲望で1人の女の子の人生を奪ってる癖に!』
だがそこで逆に冷静になった竜司君に羽交い締めされた。
おい!落ち着けって!さすがにそりゃまずいだろ!
そして鴨志田は竜司君達を退学にすると言った。ちなみに私のはおもちゃだと思ったのか大したことにはならなかった。
〜中庭〜
『あの…ごめんなさい…私が早とちりしたせいで…。』
気にすんなよ。お前が行かなきゃ俺が殴りに行ってた。けど…モタモタしてらんねぇ。さっさとあの世界行って、あのクソ野郎ぶっ飛ばさねぇと…!
あぁ、退学になるのはさすがにごめんだ。
『ごめんなさい…』
…ぶっ飛ばすんじゃなくて歪んだ欲望を奪うんだよ。覚悟はできたってことでいいんだよな?例の『廃人になるかも』ってやつ。
…俺はできた。アイツのせいで人が死にかけたんだ!もうどうなろうが知ったこっちゃねぇ!
…オマエらは?
覚悟はできてる。
『私も…あんなやつ…この世に存在させちゃいけない。』
ならいい。
すると竜司君が聞く。
そういやさ、パレスを消滅って、やっぱ大変なのか…?試したことあるんだろ?
…いつそんなこと言った?
…は?ああ!?知ったかぶりかよっ!
退学って…ほんと?
後ろから女の子の声がすると金髪の女の子がそこに立っていた。
『彼女は…?』
そういえばお前は初めてか…高巻杏、一応同級。
『…へぇ。』
そんなことより…退学ってほんとなの…噂になってる。
またか、鴨志田の野郎…!
んなこと言いに来たのかよ?
すると杏ちゃんは決意を秘めた眼差しで言った。
鴨志田やるなら…私も混ぜてよ。志保があんなふうにされたのに、何も出来ないなんでイヤだよっ!
お前には関係ねぇ…首、突っ込むな…
関係なくない!志保は私の…
邪魔すんなって言ってんだっ!
杏ちゃんは怯んでどこかへ走り去っていった。
…容赦ないな。
あんなトコに連れてけるかよ…
『優しいんだね。竜司君。』
るせぇ。
…思い詰めなきゃいいけどな。いざってなると女の方が大胆だったりするもんだ。
さっさと鴨志田やりゃ済む話だ。今から行こうぜ。
私達は頷いた。
〜路地裏〜
こっからは向こうに入った途端に、『怪盗』扱いだからな、気合い入れてけよ?
あ?怪盗?
密かに入り込み、華麗にオタカラを盗み出す…まさに『怪盗』じゃねーか!
なるほど…悪くはない。
なんかカッコイイな…!
しかも鴨志田の名前と、学校と…城だっけ?音声入力で、ナゾの異世界に…どんな仕組みだ、コレ?誰かが作ったんか?
わからない。
少し気味悪ィ気もするが、役に立ちそうだし、いいか。鴨志田のヤロウ…見てやがれ!
いくぜ!
後ろで件の少女が見てるとも知らずに…
やっぱ、なんかするつもりだ…スマホが…関係あんの?名前と、学校と…?え…?
そして私達は少女を巻き込んでいることも知らずにパレスへ入った。
〜カモシダパレス〜
『相変わらず趣味が悪い城…。』
まぁ気持ちは分かるぜ。とりあえずひと暴れしようぜ!
するとうしろから…
なにこれ!?
『うん?』
私達が振り返るとそこには件の少女 高巻杏が立っていた。
『高巻杏…さん?』
君は…さっき竜司といた…。
そして杏はほか3人の格好を見てびっくりしていた。
それに坂本…と雨宮君!?
な…なんでいんだよ!?
『十中八九間違いなくアレのせいじゃないかな…。』
そして色々問答をした後杏さんは竜司君に追い出されていた。
ちなみにコードネームはここで決まった。蓮君がジョーカー、モルガナさんがモナ、竜司君がスカルだ。ちなみに私のコードネームは決まらなかった為偽名の『ユキ』と呼んでもらうことになった。
そして鴨志田パレス攻略戦がスタートした。
私達は前抜け出したところから入りメインホールを突っ切ろうとしたところ鴨志田がいた為迂回路で隣の部屋を開けた。
ちっ…こっちにも見張りかよ。どうする?倒すか?
待った…
モナが声をあげる。
うーん…そうだな…オマエ達にアレを教えるにはいい機会かもな…
よしっ、ジョーカー、仕掛けるぞ!準備はいいか?
よし…行ける。
そして私達は見張りに勝負を仕掛ける。
そしてモナは私たちにHOLDUPの応用を教えてくれた。
するとダウンしていたペルソナが立ち上がりピクシーと名乗るとジョーカーの仮面に吸収されていった。
なんだよ今の…何が起きた!?
モナはびっくりしていた。私も少し驚いた。
…彼も…ワイルドの力が…。
そして彼は順調にペルソナを仲間にしていた。
フフ、ますます気に入ったぜ!ワガハイってば、やっぱりか『持ってる』な!
そして竜司君がモヤモヤとした扉、セーフルームへの扉を見つけた為そこで作戦会議となった。
〜セーフルームで会議中〜
おいっ!やべーぞ!
モナが慌ててドアの前から走ってきた。
『どうしたんですか?モナさん。』
アン殿が…オマエらの知り合いの!シャドウに連れてかれてる…っ!
は?いや、さっき追い返したろ?
アン殿がナビを持ってたら、ありえない話じゃないぜ。
まさか…俺ん時みてえに、いつの間にか…!クソッ…!せっかく逃がしてやったのにテメェから来たのかよ…!
『とりあえずまずは杏さんを助けに行かないと…!』
そして私達は杏さんを助けに向かった。
そして私は杏さんが拘束されてるであろう扉を蹴破った。
『杏さん!』
そこには鴨志田もいた…。
そして、鴨志田の口から鈴井さんは杏さんの代わりに鴨志田の餌食になったと、杏さんの目の前で喋った。
私は鴨志田を殺すために剣を抜くと鴨志田は動けば即殺す!と杏さんに兵士の剣を向けた。
はは…は…これさ…天罰かな?志帆の…
最初からそういう顔してりゃいいんだよ。
…志帆…ごめん。
また言いなりか?
ジョーカーの声が響く。
…え?…そんなのやだ。
…そうだよね。こんなクズに言われるがままなんて…どうかしてた…。
だからよ、奴隷は大人しく…
…うるさいっ!もうね、ムリ。マジでムカつきすぎて…どうにかなっちゃいそうよッ!
___まったく、出番が遅すぎるのよ___
___お前が立ち向かわないで、誰が恨みを晴らしてくれるの?___
___許す気なんて、初めからなかった…___
___お前の中のもう一人のお前が、そう叫んでる…___
___我は汝、汝は我…___
___やっと契約、結べるね…___
聞こえるよ、『カルメン』…。
わかった、もう我慢しない…!
___そうよ…我慢なんかしていても、何も解決出来ない。___
___わかったのなら、力を貸してあげる。___
そして杏さんは自分の仮面を剥いだ。
そして杏さんはペルソナに覚醒した。
杏さんは近くにいた兵士の剣を蹴り上げてそのまま認知の杏さんを斬り伏せた。
私、あんたなんかが好きにできるほど、お安い女じゃないから。
こいつっ…!
志帆から全部、奪って…踏みにじった…あんたは許さない!あんたの全てを奪ってやる!
これ以上、好き勝手な真似はさせん!
隊長鎧がシャドウに変わる。
…もう我慢はしないっての!好きにさせてもらうんだから!いくよ…カルメンっ!
そして私達は戦闘にはいる。
カモシダ様の愛情をできぬ小娘が!死んで詫びろっ!
女を欲望のはけ口ってしか見てないクズが!「愛」だなんて笑わせんなっ!
行くよカルメン!思いっきり、やっちゃおう!
そして私達は隊長シャドウを追い詰めていく。
カモシダ様の愛情を理解できぬ愚か者…モガッ!?
『いい加減うるさいよ…もう消えて。』
私はオルフェウスが出した炎を剣に纏わせて隊長シャドウの首をそのままかき斬った。
『さようなら。』
私達は隊長シャドウを倒した。
マジかよ…っ!
鴨志田は逃げ去る。
…待て…っ!
お前、なんで入ってきた!つうか、どうやったんだよ!?
おい、レディに対してそれはないだろ!大丈夫か?アン殿!
アンどの?ていうか、これ何?生き物…?ねぇ、ここ、どこなのよ…!?
おお、落ち着け、大丈夫だ、心配ない。
落ち着けるわけないでしょ!
杏さんは立ち上がる。
あ、あれ…?私、何でこんな格好してんの!?いつの間に…ヤダ、何この…!
落ち着け。
だから、落ち着ける訳ないでしょ!
こいつは参ったな…すぐに追っ手が来る、のんきに説明してる時間はない。仕方ない、いったん退くか。
これからって時に邪魔しやがって。ったくしょうがねえな…ホラ
、肩貸せ。お前、そっち頼む。
わかった。
こうして私達なパレスから帰還した。
…ん、ありがと。
戻ってこれたみてーだな。…おい、大丈夫か?
まぁ、平気…あ、嘘。やっぱまだ混乱してる。
無事とはいえ、色々あったからな…とりあえず、ここじゃ目立つ。一旦場所を変えよう。
〜駅のホーム〜
どっちがいい?
…炭酸じゃない方。
どっちも炭酸だ。
じゃあ…
杏さんは左の方を選んだ。
ほら。お前も。
『ありがとうございます。』
貰ったジュースをごぐごくと飲む。疲れた体に炭酸が染みて少しだけ疲労感が取れた気がした。
ホラよ。
蓮くんにもジュースを渡していた。
ワガハイのは?
あ?猫のくせに…
っふふっ。
少しは落ち着いたか?アン殿。
えっと…モルガナ、だっけ?私、猫と喋れてるんだね。スゴく、不思議な感じ…あ、ごめん、猫じゃないんだよね。
混乱して当然さ。いきなりあんな目に遭ったのにすぐ理解しろって方か無理だ。
…正直、まだ信じらんない。それに、あの力…ペルソナ…
アン殿の反逆の意思だ。それがあれば、あの世界で戦える。
『私と同じ炎属性見たいですし…なにか親近感を感じますね。』
そういえば…この子…何者?私達と違う方法でペルソナ出てたし…。
『そういえば自己紹介はまだでしたね。…私は『ユキ』と言います。』
ユキちゃん…よろしくね!
こうして私達は高巻さんを仲間に加え本格的にカモシダパレス攻略に臨むこととなった。
『蓮君。今日は疲れましたね。』
あぁ…帰ったらゆっくり休みたいよ。
『それだったら近くに銭湯がありますし…汗でも流しに行きますか?』
賛成だ。
こうして私達は銭湯でゆっくり疲れを癒してルブランへ戻った。
高巻杏という新たな仲間を加えて本格的に動き出したパレス攻略戦。そしてユキのピンチに再び…あの死神が目を覚ます。
次回第2章 棺桶って、即死道具ですよ?