近所の天使さんに昇天させられそうです〜!!! 作: 転がる睡魔
いや前日から違和感があったんだ。
この喉のイガイガ風邪のご登場だ。
体の上に岩が乗ってるようだ。
花火大会前日に風邪を引くしかも体弱い為重症化。
俺は風邪を引くとズルズル引きずるタイプの人間だ。
天使さんのあの笑顔を曇らせたくない。
なんとか、立ち直られねばいけない。
体を引きづり、風邪薬を喉に流し込む。
俺的速攻薬は良質な睡眠そして薬を飲むことだ。
なので、おやすみ世界健康的な肉体を得るために。
古びた懐かしさを覚える公園にいた。
小学生の頃よく遊んでいた場所に似ている。
そこには、何時もあの子がいた。
夢の中のせいか彼女の顔はハッキリとしていない。
「 ねぇ〜待ってたよ〜早くこっちに来てください〜 」
「 誠くんも一緒にシャボン玉しようよ〜 」
断片的に彼女との記憶がムービーとして流れる。
でも、毎度最後は決まっている。
最終回として流れるムービーは、彼女が決まって死ぬのだ。
「 誠くん明日遊ぼうね 」
指切りげんまんそんな可愛らしい約束を結んだ。
でも約束の時間になっても彼女は公園に訪れなかった。
家に帰ってから異様な雰囲気が流れていた。
母が言った。
「 天音ちゃん車に轢かれて…… 」
母から出た最後の言葉を飲み込み消化する事はできなかった。
額から水が伝う。
何だこれと掴むと濡れたタオルだった。
俺の嗅覚が反応している。
俺の部屋からこんないい香りを漂わせてる正体はなんだ。
「 あ、起きたんですねおはようございます〜魘されていたから心配したんですよ〜 」
俺の部屋にまたもや天使さんが !?!?俺の汚部屋大公開じゃないか !!
だが、辺りを見回すとゴミ1つ見当たらない。
汚部屋から美部屋へ進化を遂げていた。
「 え!?この部屋の片付けまでしてくれたんですか !?!?ありがとうございます 」
「 いえいえ大丈夫ですよ〜私がしたくてした事なので〜 」
天使さんの天使のようなスマイル眩しいぜ。
それはそうと俺はこの匂いの正体が気になる。
「 今何を作っているんですか? 」
「 ふふんなんでしょう完成をお楽しみに〜 」
唇に指を当てるポーズの破壊力凄まじい。
完成して出された物は、卵がゆだった。
病体定番メニューだ。
口に含むと優しい味が広がる。
卵の柔らかい甘みと中華風味の味が口の中を占領する。
「 どうですか〜?お口に合いますか? 」
「 涙が出てきそうなぐらい美味しいです 」
そう言うと天使さんは笑顔を咲かせた。
「 では、私はこれで〜明日の花火大会無理しないでくださいね〜」
「 色々とありがとうございます〜明日までに体調を治します !! 」
「 もう無理しないで下さいよ約束ですよ〜 」
そう言い天使さんは、小指を差し出した。
「 指切りげんまんをしましょ〜 」
あの日以来だった。
天使さんと小指を重ね合わせ約束を結んだ。
「 では、また元気な誠さんに会えるのを願っていますよ〜 」
そうして天使さんはこの場を後にした。
意味もなく天井のシミを数えた。
こんな甲斐甲斐しくお世話されたら俺はダメ人間になってしまうのでは。
突如現れた天使さんまだ名は知らない。
謎ばっかりだ。
思考をグルグルと回しているうちに瞼のシャッターは閉店時間のようだ。
睡眠まみれの1日だ。
夜中薄らと瞼が開いた。
淡い輪郭がボヤけて見える。
それは、天使さんのように見えた。
その周りは神々しい光に包まれていた。
そして段々と自身の体が不思議と癒えているような気もした。
「 あぁ、起きてしまいましたかまだぐっすり眠ってくださいね〜 」
その言葉に体を委ね朝を迎えるため眠りへと落ちた。