スイーツイーター ~お菓子の神機使い~   作:フロンサワー

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変なのを書いてしまった…………
こうでもしないとジーナとかブレ公とかカレルとか出せないから…………


デザート二品目 アマトと、カノンの…

 

アナグラ内を頻繁に往き来する人影があった。黒いコートを翻させながら歩いている。その人物は勿論アマトだ。

 

今日一日彼は休暇を貰っているので任務が無いのだ。しかし、そうだもしてもここまで往き来するのはおかしい。

 

暫く廊下を歩いていると、エリックブラザーズに遭遇した。

 

「あ!アマト♪」

 

エリナがアマトの元へ元気よく駆けつける。

 

「よっ、エリナ。元気だったか?」

 

「うん!!」

 

「そうかそうか、ならお菓子をあげよう」

 

例の如くコートの懐からお菓子の詰め合わせた袋を渡す。

 

「ありがとう!アマトのお菓子、美味しいのよね♪」

 

兄にはけして向けることは無いであろう笑顔を向ける。それを凄い表情で見ているのが1人………

 

「ア、ア、ア、アマト君………ナンノヨウカナ………?」

 

エリックが目から血を流しているように見えたが気のせいにしておいた。

 

「ああ、伝えたいことがあってな。今日の7時にテレビをつけてくれ」

 

「「どういうこと(だい)?」」

 

「見てからのお楽しみだ。じゃあな。」

 

手をヒラヒラと振りながら二人のもとを去っていくアマト。

 

「行っちゃった…………」

 

露骨に寂しそうにしながらも、愛しそうにお菓子を大切に抱き締めるエリナと

 

「…………」

 

顔の至る穴から血を出すエリックだった。大丈夫かコレ?

 

 

 

神機保管所にアマトは立ち寄る。ここで会いたい人と言えばただ1人。

 

「カレードリンク、飲みます?」

 

「どうしたの?アマト君」

 

オイルまみれの楠リッカだ。

 

「ぷはぁ~。ご馳走さま、アマト君」

 

カレードリンクを美味しそうに飲み干したリッカ。

 

「久々ですね、仕事の方はどうですか?」

 

「うん、大変だけど頑張ってるよ。皆のために妥協する訳にはいかないからね!」

 

そう言いながら袖で顔のオイルを拭くリッカ。アマトは素直に感動していた。

 

「ありがとうございます………リッカさん…………」

 

「いやいや、お礼を言うのはこっちだよ。アマト君、とても神機を大切に使うから整備がとても楽なのよ?」

 

リッカが笑いながら言う。最近の新人は神機を雑に使う者も多い。その中でアマトのように丁寧に神機を使う人物は稀だ。

 

「俺の(お菓子)神機ですからね。大切に使うのは当然です(お菓子として)」

 

「うん……君みたいな人がいてくれて嬉しいよ」

 

それを聞いたリッカは、お世辞では無い感謝と尊敬と好意を感じていた。しかし、お菓子として大切に扱っていることは知らないし知る必要もない。

 

「ああ、伝えたいことが、今日の7時にテレビをつけてください」

 

「えっ?どうして」

 

「見てからのお楽しみです。それじゃあ」

 

「うん、じゃあね」

 

そうしてアマトはエレベーターに乗り去っていった。

 

 

 

「ブレンダン先輩、タツミ先輩」

 

赤いジャケットと、青いジャケットを着る防衛班の先輩コンビと出会う。

 

「ん?よお!アマト!」

 

「どうしたんだ?アマト」

 

「はい、伝えたいことがあって。今日の7時にテレビをつけてくれませんか?」

 

「何か始まるのか?」

 

ブレンダンが不思議そうに聞く。

 

「ま、見たらわかります」

 

そして何かを思い出したかのようにタツミに話し掛ける。

 

「ヒバリさんにも教えといてください。二人きりで見るのをお勧めしますよ」

 

それを聞いたタツミは

 

「良くやった、アマト!!!」

 

ダッシュでヒバリの元へと駆けつけていった。

 

「あっ!おい!?待て、タツミ!!」

 

ブレンダンも一応追いかける。

 

「さて、次に行くか」

 

用件を伝えたアマトは、別の人と会うためまた去っていった。

 

 

 

自販機の前で屯している二人組を見つけた。カレルとシュンである。

 

「こんにちは、先輩方」

 

アマトの挨拶に二人とも振り替える。

 

「あん?なんだよ………アマトじゃねえか」

 

「なんか用か?」

 

二人とも新人には恐れられているがアマトとはそんなに仲が悪くはない。気づかれないように報復をしているから関係は悪くないのだ。

 

「伝えたいことがありましてね。今日の7時にテレビをつけてくれませんか?」

 

「金になることか?」

 

相変わらずの金に煩いカレルがアマトに問い掛ける。

 

「さすがに違いますよ………見たらわかります」

 

次の人を見つけにアマトは歩き出した。

 

 

 

アナグラのとある一室には射撃訓練所がある。室内ではバシュン!バシュン!と銃弾を放つ音が響く。

 

「こんにちは………ジーナさん」

 

「あら、アマト君」

 

胸元を恐ろしい程開けている服を着たジーナがいた。

 

「いつ見ても見事な腕前ですね」

 

遥か先の的に寸分狂わずレーザーを放つジーナ。サクヤと極東支部1、2の正確さを争う腕前だ。

 

「ふふ…………ありがと」

 

「伝えたいことがあるんです。今日の7時にテレビをつけてくれませんか?」

 

「何か面白そうなことをするの…………?」

 

「まあ、見たらわかります」

 

アマトが去ろうとしたその時

 

「でも、貴方ももっと面白いわ…………アラガミにも恐怖を抱かず戦い続ける。まるで狂ったかのように、ね…………」

 

妖しくアマトの耳元で呟く。

 

「…………もう、行って良いですかね…………?」

 

アマトは無表情に、無感情にジーナから離れる。

 

「あらあら、ごめんなさい」

 

「では、これで…………」

 

アマトは足早に去っていった。

 

 

 

ーー夜7時

 

極東支部の殆どの人間がテレビの前にいた。その中でブレンダンと一緒にいるタツミがいた。

 

「まあ、次がある………タツミ」

 

「(シクシクシク…………)」

 

いつも通りふられたらしい。

 

ブレンダンがタツミを励ます中、テレビの音が変わることに気づく。

 

「お………何か始まるぞ」

 

テレビの方に集中すると…………

 

そこにはエプロン姿のアマトとカノンがいた。

 

『アマトと』

 

『カノンの』

 

『『スイーツクッキングーー』』

 

テレレテテテ♪テレレテテテ♪テレレテテテレテレテッテッテ♪

 

テレビから流れてくるのはあの三分クッキングの音楽だった。さらに部屋は前時代のようなキッチンである。

 

「成る程、料理番組か」

 

「あの二人にはうってつけだな」

 

再び視線をテレビに戻す。

 

『はい、今日はクッキーの作り方をお伝えしたいと思います』

 

『まず、卵黄1つ,小麦粉100g,砂糖70g,バター100g,バニラエッセンス少々を用意します。』

 

実際に出てくる材料の数々。

 

『先ずはバターをほぐしてから砂糖を加えてください。このようにクリーム状にします』

 

そう言いながらアマトがボウルの中に材料を突っ込みかき混ぜる。

 

『その次は卵黄を半分だけ加えてください。残ったものは卵黄塗りに使います』

 

そう説明したカノンが卵黄を半分にしてからアマトのボウルに突っ込む。

 

『次は小麦粉を加えます。あまり強く握らないよう、注意しましょう』

 

アマトが小麦粉を練る。

 

『はい、練り終わったら20分ほど寝かせるんですけど、そんな時間は無いですね』

 

『20分寝かせたのがこれです』

 

しかし、カノンが下から取り出したのは焼き上がったクッキーだった。

 

『あらら、完成しちゃったよ…………』

 

『キャア!?ごめんなさい!!』

 

『撮り直しますか?博士』

 

『いや、面白いからこれでいこう!』

 

『…………はい、という訳で続行します。20分寝かせたのがこれですね』

 

何も無かったかのように続けるアマト。しかし、カノンの顔は若干赤い。

 

「グダグダじゃねえか!つーかカメラマン博士かよ!!」

 

思わずテレビにツッコむタツミ。

 

「このくらい和やかな方がいいんじゃないか?」

 

と、苦笑いのブレンダン

 

『ここで普通は平らにするんですけど…………』

 

『『アマトとカノンのクッキングポイントー』』

 

「おっ!料理番組っぽいな」

 

「ああ」

 

下から何かを取り出した。

 

『極甘ジュースを突っ込みまーす』

 

プルタブを開けて缶を傾ける。ピンク色のドロッとした液体が生地にまんべんなくかかった。

 

「ブーーーーーッ!!」という音が極東支部中に響く。

 

それもそのはず、あんな良くわからないジュースを入れていたのだから…………

 

「なっ………なあ!?」

 

「アマトはあんなのをいつも入れているのか!?」

 

一度食べた身としては心配だろう。

 

しかし、もう番組は止まることはない。

 

『はい、練り直したら4mm位の厚さになるように伸ばしてください』

 

カノンが麺棒で必死に伸ばす。そのシーンだけは皆和んでいたが…………

 

『好きな型にくりぬいてください。その後は加熱します。カノンさん、お願いします』

 

『黒焦げにしてあげる!』

 

神機の炎でアマトもろともクッキーが焼け焦げた。

 

「ブーーーーーッ!!!」と二回目の音が響く。どうやって神機を取り出したのだろうか?

 

「なんのためになんだ!!?」

 

「アマト…………ここでも誤射をされるのか…………」

 

1人悲しそうなタツミだった。

 

『焼き焦がしてはいけませんね、170℃のオーブンで15分加熱してください。この後焦がしたクッキーはスタッフが美味しく頂きます』

 

『キャアアア!!ごめんなさい!!は、博士!?あのカンペは何なんです!?そもそも何で私の神機が!?』

 

『いや~~ギャグがあった方が和むと思ってね』

 

『和まないですよ~~!』

 

「「その通りだッ!!」」

 

しかし、アマトは淡々とこなしていく。

 

『はい、加熱したのがこちらです。美味しそうですね。一度冷ましてからお食べください。』

 

そこには一度カノンが出した美味しそうなクッキーが置いてあった。

 

『以上、アマトと』

 

『あ……カノンの!』

 

『『スイーツクッキングでしたー』』

 

~提供は、ペイラー榊と極甘ジュース宣伝部がお送りしました~

 

テレッテッテ♪テレッテッテ♪テレッテ♪テッテッテッテレテ♪

 

再びあの音楽が流れて番組は終った。

 

「なんかもう………カオスだったな」

 

「ああ…………」

 

ツッコミ疲れた二人は、暫くテレビの前で茫然としていた。

 

 

 

この放送で、一部に熱狂的なファンができたとかできてないとかは、また別の話…………




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