おまたせしましたぁぁぁぁぁぁ!!!
こんな遅くなって、申し訳ないですぅぅぅぅ!!!
極東支部に来てそこそこの日数が経った。そして、分かった。
クレイジー…… クレイジー過ぎるんだよ極東支部!
やって来るアラガミは超強いヤツばかり!! 必然的に囮になる僕は毎度死に物狂いで逃げる!! だけど、極東支部の先輩方は余裕で狩りまくる!!
もうやだ、フライアに帰りたい……。いや、その気になれば帰れるんだけどさ。
ああ、そういやまだクレイジーな点があったわ。それは―――
「何なんですかこの支部は!!! 神機がじょ、女性の胸を象っていたり!! 可愛い太鼓のキャラクターが装甲だったり!! 挙句には神機をマジカルステッキと言い張る人がいたり!!!!」
シエルがブラッドのメンバーに全力で愚痴る。
いやね、極東支部が変人奇人の集まりなんだよ。使う神機も色物ばかりのくせに、何故か超強いってのも特徴だね。
僕的には任務に支障がないから構わないけど、シエルがさ……。
いや、僕の神機よりはインパクトがないけど、質で敵わぬなら数で攻める的なね……。
「ま、まあまあ。確かに変な奴ばっかりだけど、任務自体は真面目にこなしてるじゃん」
ロミオ先輩がフォローに入る。なんか、どんどん周りへのフォローが上手くなってる気がする。僕よりよっぽど副隊長では?
「そ〜お? 私は面白い人たちだと思うけどな〜」
「それはお前だけだろ」
ナナが呑気に答えに、ギルさんが冷静にツッコミをいれる。
末恐ろしい! 魔法少女の服を着たガチムチのおっさんを見てもそう言えるなんて!!
そういや、シエルのおっぱいを揉もうとした人もいたなぁ。速攻でボコされてたけど。名前は何てったけ? えっと…… ライム=ファイオッツだったかな。おっぱい神機を使ってたけど、そういう特徴も神機に表れるのかね?
「だが、彼らの実戦経験は優に俺たちを超えている。見習わなければいけない点は沢山あるぞ」
ジュリウスさんがそう締めくくったのを最後に、今回のブラッドの集まりは一先ず解散した。
「うぅ…… やっぱり、座学で学んだ知識と現実とは、かなりのギャップがあるようです……」
「いや、ここが特殊すぎるだけだと思うけど」
★☆★☆★☆★
「極東支部は美人さんが多い! 楽しくやっていけそうだなー」
「変人も負けずにいますけどね」
「やめろよ! 現実に引き戻すなよ!!」
ロミオ先輩、ギルさん、僕の3人はブラッド居住区で取り止めの無い話をダラダラとしていた。
「でも、設備が少しボロくない? フライアで寝泊まりしよっかな」
確かに。まあ、前線だから仕方ないのかな?
「普通はこんなもんだろ。フライアの設備は貴族趣味過ぎる」
ほぉーん、そうだったのか。
フライアの内装ってかなりゴージャスだったんだね。これが失って初めて分かる有り難みってやつかな。
「それはちょっと聞き捨てならないですねー」
感慨にふけってると、眼鏡のお姉さんがギルさんに詰め寄ってるのが見えた。
「ここの設備が普通なら、アラガミに怯えながら外で暮らす人たちは何なんでしょうか?」
そのセリフに少しムッとした。
いやいやいや、こっちは無理矢理アラガミと戦わされてるんですよ? 全ての神機使いを代表して、この人に物申さないと!!
「あの僕らだって命を懸けてアラガミと戦っているんだからこんな設備は当たり前というか僕の任務の負担を考えたら寧ろ割に合わないしそもそもヴァルキュリアちゃんとかアテナイちゃんの魅力にハートを射止められたバカアラガミに集中砲火される気持ちが分かるのかよこんなんだったらまだ外部居住区で家族と暮らしてる方が断然良いわいいよ全然代わってあげるよこの設備を存分に使うといいよだから本当に誰か代わってくれよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
「落ち着けレイジ!!」
「何で僕ばっかりぃぃぃぃぃ!!! この前もヴァジュラ三体が僕だけに襲いかかってきたしさぁぁぁぁぁ!!!!!! この前だってクアドリガのミサイルが全弾僕に向かってきたしさ!! もうね、コウタさんも苦笑いだったよ!! 親友より酷い有り様だなって呟きが心を抉ったよ!!」
「あの、どうしたのあの子?」
「そっとしてやれ。ストレスが溜まってるんだ」
「そうなの……」
可哀想な目で見んな!!!
「あー…… 私、フリーのジャーナリストをしている高峰サツキです」
「さっきの言葉、気に障ったのなら謝ろう。それじゃあロミオ、後は任せた」
「ギルこの野郎!! サラッとレイジを押し付けんなよ!!」
ギルさんはさっさと自分の部屋に戻ってしまった。まあいいや、ロミオ先輩に愚痴れば!!
「どうしたの?」
後ろから透き通るような声がした。振り返ると、歌姫と呼ばれているユノさんがいた。
だけど、関係ないね!! そんなんじゃ僕の愚痴は止まんないよ!!
「ユユユユユユユノさん!!??」
「最近休みだってろくに取れてないし囮役としてアラガミの巣窟に放り込まれるし僕の安息はどこにあるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!! 大体僕の神機は何なんだよ使いにくいったらありゃしないよあんなん我が子をアラガミに叩きつけてるようなもんじゃねえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「あぁああぁ!!! ゴメンユノさん!! また後でゆっくり話そう!!!」
ロミオ先輩が僕の腕を掴んで僕の部屋に引っ張ってった。なんか、キラキラと涙のようなものが煌めいていたけど気のせいだろうか。
「神機使いの実情も、取材した方がいいのかも……」
最後に聞こえたその呟きが、なんとなく悲しかった。
★☆★☆★☆
数日後、コウタさんの企画した歓迎会に招待された。美味しい料理とかユノさんの生ライブとか色々と凄い歓迎会だった。久々に心が洗われた気がする……。
とても楽しい歓迎会だったので、僕は神機保管庫へと向かった。是非ともヴァルキュリアちゃんとアテナイちゃんにも歓迎会の出来事を話したいしね。そういや、アレスちゃんにも意識ってあんのかな。涙を流す以外はうんともすんとも反応しないんだけど。
神機保管庫に着くと、ツナギを着たお姉さんの姿が見えた。もしかして整備士の人かな?
僕の気配に気づいたのか、整備士のお姉さんはクルリと振り返った。
「見かけない子…… もしかして、君が女神三姉妹の適合者のレイジ君!?」
「女神三姉妹?」
「あっ、自己紹介がまだだったね!! 私は楠リッカ! ヴァルキュリアちゃんたちの産みの親だよ!!」
「!!??」
まさかの元凶2人目だよ!!!
ここで会ったが百年目、初恋ジュースをぶち込んでやる!! この恨み、晴らさずにいられるか!!
「ヴァルキュリアちゃんたち、本当に幸せそうにレイジの事を話してくれるんだもん。あなたみたいな人が適合者で、私も幸せだわ!!」
「……」
だから…… どうして…… いっつもこう神妙な空気になっちゃうんだよ……。
〜女神三姉妹とリッカの会話〜
リッカ「適合者の人とは上手くやっていけてる? 乱暴はされていない?」
ヴァルキュリア「レイジ、イイヒト! レイジ、イイヒト!」
アテナイ「ヤサシイヒト、ヤサシイヒト」
アレス「……」
女神三姉妹がヒロインでいい気がしてきた。
あと、皆さんが気になるあの人は名前だけの出演です。ちなみに、ファイオッツの由来はパイオッツです。ここまで言えば分かりますかね。
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