スイーツイーター ~お菓子の神機使い~   作:フロンサワー

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 ユノさんとジュリウスってそこまで接点ないですよね。


六十六品目 怠け者が、フライア突入

 

 なんと、黒蛛病の患者が神機兵のエネルギーとして使われているらしい。原理は知らん! というか、聞いても分からん!! 僕、バカですから。

 だけど、吐き気を催す邪悪な行為というのは分かる。ラケル博士、腹黒電波と思っていたけどここまでとは……。流石の僕でも、黒蛛病患者を利用してまで楽したいと思えない。

 息をつく暇もなく、極東支部ではフライアへの突入作戦が立案された。僕らブラッドが本丸に乗り込み、極東支部の皆様が退路を確保する形だ。毎回思うけど、ブラッドに重要な役割を任せすぎじゃないですかね……。プレッシャーで押し潰されそうです。

 早速フライアに行こうたしたその直前に、ユノさんに引き止められた。

 

「レイジ、お願いがあるの。私もフライアに連れてってくれない?」

「何言ってんすか。無理です」

「えっ」

「これ以上仕事を増やさないでくださいよ。聞けば、神機兵の迎撃があるそうじゃないですか。それから守りながら戦えと? めんど…… 危険ですよ」

「……でも、私、自分の目で…… グスッ」

「ああ、だったらビデオカメラで内部を撮影してあげますよ! それならいいでしょう?」

「うぐっ……ひっく……」

「 大丈夫だ!! 1人くらいならブラッド全員で対処できる!!」

「それよりおでんパンを持って行こう!」

「ですが、ユノさんを連れて行く意義が私には分かりません」

「黙ってろ! いいから行くぞ!!」

 

 結局、ユノさんを連れて行くことになった。どうせなら、コウタさんやアリサさん辺りを連れて行きたかった。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 サツキさんの車に乗り、僕らブラッドとユノさんはフライアに突入した。

 やっぱりさ、ユノさんを連れて来たのは間違いだったんじゃね? 進行ペースが著しくダウンしたるんだけど。

 ギルさんに目でそう訴えても、首を横に振るだけだった。なんでさ?

 しばらく進むと、巨大な鋼鉄の扉に行き当たった。たしか、この奥だったな。

 

「この奥にアスナちゃんたち黒蛛病患者の人たちがいます」

 

 僕が1回目にここに忍び込んだとき、もっと気をつけて周りを見ていれば……!

 まあ、気付いたとしてもどうしようもなかったと思うけどさ。

 コンソールパネルを動かし、扉を開けた。そこには、酸素カプセルみたいなのに入った黒蛛病患者の人がズラリと並んでいた。

 

『みんなー! もうおひるだよー! おきてー!!』

「ヴァルキュリアちゃん、みんなは起きたくても起きれないんだよ」

『どうして?』

「えっと…… 元気を吸われているから?」

『……………わー!!!??』←想像したら怖くなった。

 

 それにしても、どういう仕組みなんだろう。酸素カプセル擬きに触れようと手を伸ばした。

 

『待て。勝手なことは許さん』

 

 ジュリウスさんの声で僕は手を止めた。

 

「久しぶりです、ジュリウスさん」

『どうやら、今回は道に迷ったようではなさそうだな。だが、言うことは変わらん。そのまま極東支部に帰れ』

 

 ここまできてもまだ言うか!?

 すると、ユノさんが一歩前に出た。

 

「いいえ、貴方の非道な行いは全て明るみにします。極東支部や、フェンリル本部にも正式な抗議として……」

 

 そこまで話して、ユノさんは俯いた。

 

「……ジュリウス、極東支部やブラッドのみんなと一緒に、サテライト拠点の患者のために頑張る貴方は嘘だったのですか?」

『もう一度警告する。ここから』

「どうして貴方は!! 私たちに何も言ってはくれないのですか!! どうして、自分一人で抱え込もうとするんです!!」

『………………お、おお』

 

 ジュリウスさんが少し困ったように返答した。

 いや、間違ったことは言ってないよ? 正論も正論、ど正論だよ。でも、ジュリウスさんとそこまで接点のないユノさんがそれを言ってもなあ……。

 多分、ユノさんは真面目に歌を歌わない男子に泣きながら怒るタイプだ。感極まって色々やっちゃうタイプだ。

 くっそ! こんな時こそ、ロミオ先輩がいたら完璧なフォローをしてくれるのに!!

 ブラッドのみんなに目配せする。この空気を察してくれたのか、神妙な顔で頷いてくれた。よし、このまま有耶無耶な空気で

 

「ねえねえ、あんまり仲良くないユノさんにそんなこと言われたら、ジュリウスも困っちゃうと思うよ?」

 

 ナナーーーーーーー!!!!!??

 空気が死んだ。比喩でも何でもなく。どうすんだこれ、収拾つかんぞ!!

 恐る恐るユノさんを見ると、顔を真っ赤にしながら肩を震わせていた。涙目だった。

 

『』ブツン!!

 

 通信の切れた音がした。

 ジュリウス逃げやがったなこの野郎!!!

 奥にある扉が開いた。そこには、大剣を担いだ神機兵がいた。

 ここまで来たら引き下がれない。警告のアナウンスを無視して、神機兵に飛び掛った。先手必勝!!

 ヴァルキュリアちゃんに叩ッ斬られ、ナナのハンマーで顎を飛ばされて、ギルさんの槍でぶっ刺され、シエルが天井を撃ち、それによって発生した瓦礫の下敷きになった。

 少し可哀想だった。

 

 

 

 

★☆★☆★☆

 

 

 

 

 瓦礫の向こうにいる神機兵をぶっ壊し続ける。正直、勿体無くて堪らない。僕らを襲うならアラガミを襲えよ!

 次々と現れる神機兵をぶっ壊す。できるだけ直しやすいように。

 というか、神機兵たちが斬られるのを待っているように見えるのは僕だけだろうか?

 

「レイジ、一旦引くぞ!!」

「いえっさー!」

 

 黒蛛病患者の人たちがいた部屋に戻ると、どこからか紛れ込んだ神機兵がユノさんに向かって刃を振り下ろそうとしていた。

 

『じんきへーくーん!! あはんうふん♡』

 

 ヴァルキュリアちゃんが甘い声で神機兵を呼ぶと、神機兵はぐるりとこっちを見たまま固まった。

 馬鹿だなー、あいつ。そう思いながら、神機をアテナイちゃんに変型させた。そして、銃弾を滅多撃ちした。

 

『きもい』

 

 その言葉がトドメとなったのか、神機兵は膝から崩れ落ちた。

 ともかく、ユノさんが無事でよかった…… って、アスナちゃんを抱えている!? 黒蛛病って接触感染なのに!!

 案の定、ユノさんはそのままぶっ倒れた。

 





 だだだっと駆け足気味で展開してますが、もう少しだけお付き合いください。最後はマジ気合を入れるので。
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