ヒーローな君のことが大大大大大好きな100人以上の彼女 作:トラ-Tora
_入学式放課後…の4時間後_
出久「コンタクトレンズ見つけられて良かった…」
クラスで校則説明を受けた後、花園さんと院田さんは物凄いスピードで教室を出て何処かに行き、僕はまだ慣れない学校を見て回ろうとした時、男性教師がコンタクトレンズを落としたみたいで、4時間掛けて見つけて今に至る…
出久「見て回るのはまた今度にして、今日は帰ろうか、な…って!?」
ふと開いていた窓の方を見てみると、
唐音「四葉四葉四葉…」
羽香理「四葉、四葉四葉」
出久「探してる…!?」
ピンク色のクローバーが一面に生えている花壇の上で、2人は恋のおまじないの噂、四葉を一生懸命探してた…さらに、
心愛「う〜ん、あるかなぁ…」
???「きっとあるわよ。頑張って!」
???「楓、周りの子達に負けないつもりで!」
???「競争じゃないんだからぁ…」
保登さんと楓と呼ばれてた女の子も、2人の様に四葉を探してた。そんな2人を応援する様に、保登さんの友達の長い黒髪の女の子と、楓と呼ぶ黒みがかった茶色、栗色の髪をポニーテールにしている女の子は、近くで見守りながら声を掛けている。
???「ねぇ、理沙は手伝ってくれないの?」
???「これは自分でやらなきゃ意味無いよ?それとも、中途半端な思いで良いのかなぁ?」
???「そっそんな事無いもん!よぉし、もっと頑張るぞぉ!」
心愛「あっち凄く燃えてるね…私も頑張るよ〜!」
???「フレー、フレー、心愛ちゃん♪」
楽しそうに探している所を邪魔するのは、ダメかなとは思いはしたけど、あんなに一生懸命頑張っているの姿を見ていると、僕も何かしてあげたいな、と思えてくる…
出久「…自販機、何処にあるかな?」
僕は歩いて来た廊下を戻る様にして走って行く_
_この時も、例の先生は別の事情(意味深)でこの場にいなかった_
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唐音「流石に取り尽くされちゃってるのかしらねぇ…あっちの子達も見つけられてないみたいだし…はぁ、でも1つくらい_」
出久「院田さん!」
唐音「へッ!?//」
出久「やっぱり、四葉ってそう簡単には見つからない?」
唐音「緑谷…!?//」
心愛「あ!出久くん!!」
唐音「いず!?」
???「…あ、助けてくれた男の子!」
外に出た時に近くにいた院田さんから近付くと、保登さんと楓と呼ばれてた女の子も近くに来てくれた。
???「自己紹介まだだったよね?私、1年3組の本条楓!」
出久「僕は隣の4組の緑谷出久、2人も四葉を?」
心愛「そう!でも全然見つからないよぉ…」
楓「私もぉ…」
唐音「ハっハァ!?私は違うわよ!?四葉なんて探して無いわよ!!//」
楓「あれ?私よりも前にここで探してなかった?」
唐音「そっそれは…っ、そっそう!私はただ、最悪人を『Piー・・・』っちゃった時に埋めれそうな場所を探してただけよ!!//」
心愛「リゼちゃん以上の物騒さ…!?」
出久「誤魔化し方が危な過ぎる…!!」
院田さんから思いも寄らなかった言葉を聞いて唖然としてる時、ふとここにいた花園さんと、近くにいた保登さんと本条さんの友達の姿が無かった。
出久「花園さんと、保登さんと本条さんの友達は?」
唐音「え?さっきまでその辺に…」
心愛「ホントだ!?千夜ちゃんがいない!?」
楓「何処に行ったんだろう…ん?置き手紙?」
本条さんが花壇の端に置かれていたメモ用紙を手に取って、何が書いてあるか確認すると、
『空気読んでお先に帰らせてもらいます。私と同じで応援役の子も同じ理由で一緒に帰るから、2人で結果待ってます 理沙 千夜』
楓「先に帰っちゃったみたい」
心愛「そうだったんだ!良かった〜、迷子になっちゃったのかと思ったよ…でも、空気を読んでってなんだろう?」
楓「なんだろうね?」
唐音「(この2人天然か…!?)…じゃあ私の近くにいたあいつは、トイレにでも行ったんじゃない?」
出久「そっか…じゃあ、ちょっと買い過ぎちゃったかな…」
僕は鞄を下ろして開けて、さっき買って来たジュース缶を6本、花壇の端に並べた。
唐音「それって…」
心愛「わぁ〜♪ジュースが一杯!」
楓「もしかして、私達に?」
出久「うん、疲れてると思ったから、好きなの飲んでくれたら嬉しいな」
心愛「ありがとう!いただきま〜す!」
楓「いただきます♪」
保登さんと本条さんは好きな味があったのか、それをすぐ手に取って飲んでくれた。
心愛「ハァ♪苦味の中にミルクのクリーミーさが…これはカフェラテだね」
出久「それはカフェオレだよ…」
楓「う〜ん♪あったかいのも勿論だけど、冷たいココアも美味しい♪」
心愛「冷たい私!?」
出久「飲み物の方のココアだからね…ん?」
唐音「…あ……ん、えと…」
僕は保登さんと本条さんの後ろでモジモジしている院田さんに、並べられているジュース缶からパッとパインジュースを持って、院田さんに近付いた。
出久「院田さんも飲まない?」
唐音「へッ!?いっいいわよ、自分で取るわよ…」
出久「あ、ごっごめん、迷惑だったよね…」
唐音「ぁ…!」
僕はジュース缶を戻そうかと振り返ろうとした時、手に持っていたジュース缶がいつの間にか消えていて、消えたジュース缶は院田さんが掴み取っていた。
唐音「気持ち悪くて胃液から何からまで逆流しそうだけど、勿体無いから飲んであげるわよッ!!」
出久「いやそこまでして飲んでもらおうとは思ってなくて_」
唐音「飲んであげるって言ったら飲んであげるわよッ!!」
出久「うっうん…」
よくわからないままジュース飲むかどうかの話?が終わった…
出久「…う〜ん、花園さん戻って来ないかな?」
心愛「その子にもジュースを?」
出久「うん。あと2人の友達に渡せなかったジュース、どうしよう…」
楓「私達が持ち帰って渡す感じにする?」
心愛「それいいね♪千夜ちゃんが好きそうなのは〜…」
出久「じゃあ、今日はもう遅いし帰った方がいいね」
楓「そうだね。緑谷くん、友達の分のジュースもありがとう♪」
心愛「じゃあまた明日♪」
保登さんと本条さんは友達の分のジュースを持って帰って行った。
出久「院田さんも、そろそろかえ_」
唐音「べっ別にあんたに言われなくても帰るわよ!」
食い気味に言いながら振り返って帰ろうとする…僕の行動、ちょっと気持ち悪かったかな…
唐音「…ぁ、あの…」
出久「ん?」
唐音「…ありがと、ね…//」
院田さんが赤い顔を僕に向けながらお礼を言ってくれた…
出久「…うん!僕の方こそありがとう!」
唐音「ッ!?べっ別にありがたいなんて思ってないんだからねェ〜ッ!!」
唐音さんは物凄い速度で走って行ってしまった…結局どっちなんだろうなぁ。
???「え?緑谷くん?」
出久「っ、花園さん?」
後ろから聞き覚えのある声がしてきて振り向くと、ハンカチで手を拭きながら歩いてくる花園さんがいた。
羽香理「どうしてここに?」
出久「えっと、皆んなずっと四葉を探してたみたいで疲れてると思ったから、ジュース買って来たんだ」
僕は最後に残ってたピーチジュース缶を手に取る。
出久「もしよかったらでいいんだけど…」
羽香理「わざわざそんな、ッ!」
ジュース缶を手に取ろうとした瞬間、何故か花園さんの動きが止まった…
出久「…花園さん?」
羽香理「…ぁ、あっでも私、缶ジュースって多過ぎて、1人で飲めないんです…半分、飲んでもらっていいですか?」
出久「え?…ッ、それって!?//」
恋愛について学ぼうと読んだ恋愛小説にあった単語『間接キス』を思い出してしまう…//
出久「ぼ、僕なんかが飲んだのを無理して飲む必要無いし、もうちょっと小さめの買って_」
羽香理「あっあぁ!!喉がカラカラで今すぐ飲まないと、乾燥で風邪を引いてしまうかも〜!」
出久「え、えぇ…//」
僕はどうすればいいか、正直もうわからなくなってきた…
出久「…ほ、本当にいいの…?//」
羽香理「はい、むしろその方が…」
出久「むしろ?」
羽香理「いえいえ、ではお願いします…」
出久「は、はい…//」
僕は缶を開けてなるべく口の接触面が少なくなる様に努めながら、ジュースを半分くらいまで飲んでいく。口を着けずに飲もうとは思ったけど、花園さんが飲む訳だからそれで失敗して、缶が汚れたりしたら悪いと思いながら、半分辺りまで調節して飲めた_
_この物語の作者、口着けずに飲もうとした結果、鼻に入り悶絶したので2度とカッコつけて飲まないと決めました_
出久「(突然の事だったからか幻聴が…)…はっはい、半分くらいまで飲めたと思う//」
羽香理「ありがとうございます…!」
僕は恋愛小説に書かれていた様な、運命の人との間接キスの場面に恥ずかしさを覚えているのか、それともこんな僕が飲んだ缶を簡単に渡してよかったのかという考えからなのか、ただジュースを飲もうとしているシーンを見ているだけで、ドキドキしてきてしまう…そして、花園さんが缶を口に近付けていき……傾け過ぎて中身が溢れ始めてしまう!?
出久「花園さん!?」
羽香理「あッ!?」
花園さんがハッとすると同時に、両手から缶が地面に落ちていき、まだ残っていた中身は転がる勢いでさらに溢れてしまう…
羽香理「グアァーッ!!」
出久「大丈夫!?…あっ」
急に地面に手を叩き叩きつけて悔しがる様に項垂れてしまう。その時、さっきのジュースが掛かってしまったのか、スカートに濡れた跡が出来ていた。
羽香理「私の、間接、キ_」
出久「花園さん!」
僕はポケットからハンカチを取り出しながら、花園さんに差し出す。
出久「スカートに跳ねちゃってる。このハンカチ使って」
花園さんはしばらくただこっちを見るだけで動かないでいると、ハンカチを使うのか僕の手に自身の両手を伸ばしてきて…僕の手の方を掴んだ。
出久「え?」
ハンカチはヒラヒラと地面に落ちてしまうが、それを拾おうにもその手は、花園さんに掴まれたままだった…
出久「は、花園さ_」
羽香理「緑谷くん…
す、好きです!私と、付き合ってください!!//」
出久「…え?//」
花園さんからの、突然の…告白…僕はそれにすぐに反応することが出来なかった…
羽香理「ごっごめんなさい、いきなり過ぎますよね…でも!私、もう!緑谷くんに一目惚れしてしまったみたいで!!//」
出久「…//」
羽香理「それに、緑谷くんを好きなのは、私だけじゃ無いみたいですし、今言わないと一生公開すると思って…//」
僕はただジッと、花園さんが話してくれる言葉をしっかり聞く…女の子に手を触れられてるとか、初めて女の子に告白されてるとか、色々な要素が恥ずかしさになって頭の上から足先まで体を熱くさせる…でもそれは、今告白してくれた花園さんも同じ、手から感じる温もりが『告白がどれだけ恥ずかしくて、緊張して、そして勇気がいるか』を物語ってる気がする…
出久「…は、花園さん…ぼ、僕は_」
???「アァァァァァッ!!?」
僕は花園さんに返事をしようとした瞬間、隣から叫び声と共に色んな種類のジュース缶が辺りに散らばる音がした。そちらの方へ向くと、帰ったはずの院田さんがいた。
出久「院田さん!?…どうしたのそのジュース?」
唐音「別にあんたにお礼がしたかったけど、好みがわからないから全種類買ったとかじゃないんだからねッ!!」
出久「気持ちは嬉しい、けど申し訳なさすぎる!!」
僕はジュース缶を拾おうか、花園さんの手を離さそうか悩む瞬間、院田さんが花園さんに迫り自然に手が離れた。
唐音「なに抜け駆けしてんのよあんた!!」
羽香理「何の事ですか?まっまさか、院田さんも緑谷くんの事を好きだったなんてぇ」
唐音「いやさっき『私だけじゃない』とか言ってたじゃない!!」
出久「へッ!?//」
今の会話で、さらに顔が熱くなってしまう…もしかして、院田さん、も…?
唐音「わっ私は別にあんたのことなんか好きでも何でもないんだからねッ!!////」
出久「…へ?あ、そっそっかぁ、そうだよね。ごめんね院田さん、変な勘違いしちゃって…」
唐音「…え…?」
出久「そうだよね、いきなりジュース渡したりとか気持ち悪い、僕なんか_」
唐音「気持ち悪くなんて…無いわよ…」
出久「へ?」
僕は『好きではない』という言葉に想像以上に、約1年前にあった憧れ達からの言葉に似た、重苦しい感覚になっていたら、院田さんが僕の自身を卑下する言葉を否定してくれた。
唐音「ジュースくれたの、嬉しか、た…そ、それと…さっきの言葉は、うっ嘘なの…!」
出久「…嘘?」
院田さんはとても恥ずかしそうに、体を萎縮させながらも僕の方を見る。
唐音「わっ私も…
緑谷の事が好きなの…付き合ってください!//」
出久「ッ…//」
院田さんは言い終わった後も、未だに緊張が続いているのか、肩を震わせて萎縮したままだった。僕は思わず院田さんの肩にそれぞれ両手を置いて、落ち着かせようとした。
唐音「みっ緑谷…!!?////」
さっきの花園さんと同じ、告白がどれだけ大変な物なのか、徐々に落ち着いていく震えと、服の上からでも少しわかってしまうほどの熱で…
出久「…院田さん、僕は_」
???「ちょっと待って千夜ちゃん!?というか力強い!?」
???「ちょっと怖いよ理沙!?押さないで押さないで!?」
僕が院田さんに返事をしようとした瞬間、また何処からか聞こえる声で止まってしまった。声がする方を向くと、そこには保登さんと本条さんが、応援していた友達に押されながらこっちに向かって来ていた…
???「心愛ちゃん?抜け駆けされたくないなら、今しかないんじゃないかしら…フフフ」
心愛「サっサー!!」
???「楓?失恋の痛みを味わいたくないなら、ここで行くしかないよ…フフフ」
楓「理沙が怖がってる幽霊より怖い…」
友達の圧が強い気もするけど…友達は2人を僕の近くまで押してくると、近くの物陰で覗き込む様に、ただ隠れる気は無い感じで見ていた…
心愛「…ど、どっちから、言う?//」
楓「じゃ、じゃあ、保登さんから、いいよ//」
心愛「うっうん!//」
僕は2人に向き合う様に立って、まずは保登さんの言葉を待つ…この流れで、どんな話なのかはもうわかってる…
心愛「…出久くん!…
私も出久くんが好き!私と、付き合ってください!//」
出久「保登さん…//」
保登さんが言い終わると、今日見てた中でとてもぎこちなく動きながら、本条さんを前に出した…
楓「…緑谷くん…
助けてくれた緑谷くんが好きです!私と、付き合ってください!//」
出久「本条さん…//」
本条さんは恥ずかしさで顔を少し隠しながらも、隣の保登さんと一緒に花園さんと院田さんの隣に立った…
羽香理/唐音/心愛/楓「「「「緑谷くん/緑谷/出久くん…私達の誰と付き合うのですか/付き合うのよっ/付き合う/付き合うの!?」」」」
僕は、4人からの告白を受け取った…だからこそ、僕はしっかり答えないといけない…
出久「…花園さん、院田さん、保登さん、本条さん…僕は_」