とある屍術師の物語   作:魔王零

2 / 5
始まり  2

(.........着いた。

 

絶対にこの廃墟のショッピングモールにあの二人がいる.........はずだ。)

 

そう、銀髪のオールバック、右目が青色で左目が黒色のオッドアイ、整った顔立ちをしておりパーカー姿であり、屍術師である墓守 音木(はかもり おとぎ)はそう思いながら中に入った。

 

ショッピングモール内は戦闘した形跡が至る所にあり、雑魚どもの死体が山ほどあった。

 

音木は、おもむろに目を閉じ、数秒たったのちに目を開けた。

 

「......ちょうど真下の階か、そこにシイナの気配がする」

 

そう言った。

 

そして、音木は右手をゴム鉄砲を撃つかのように構え、それを床に向ける。

 

「属性付与、雷、貫通」

 

そう、音木がつぶやくと、指の先に黄色い光が溜まっていく。

 

「.........発射」

 

ドシャァァァァァンッッ

 

音木が発射とつぶやいた瞬間に、指の先に溜まっていた黄色い光......雷鳴が放たれ、床に大きな穴をあける。

 

音木が命名したその名は、属性手銃(マテリアルハンドガン)

 

自身に付与した属性を撃ち出すというものだが、組み合わせによってはものすごく効力を持つ。

 

例えば地と炎、この組み合わせだとマグマとなる。

 

他にも水と雷で水蒸気爆発などもある。

 

「.........煙が邪魔だな.........属性付与、風」

 

風でほこりやがれきでの煙をどかし、煙が晴れたとき、音木はかたまった。

 

穴から見えるその状況を、脳が理解するのを拒否したのだ。

 

穴から見えるのは、みぞおちあたりから出血して倒れているシイナとセツナ、そしてその二人に近づく人型の侵略種のようなもの。

 

この時、初めて音木に明確な殺意が芽生えた。

 

(うそだ.........なんでそいつらを殺す、死ぬのは俺だけでいいの......!............ゆるさない.........ゆるして..................なるものか!)

 

その思いのせいか、彼の肉体にに異変が出始める。

 

右目の白目部分が黒色に、左目は赤くなり、額には大きな一本の角が生え、背には二対の大きく禍々しい翼が生え、左腕は大きく肥大化し、鋭いかぎ爪のようになった。

 

そんなこと気にするつもりもなく、音木は穴から下に飛び降りる。

 

「あ”?」

 

人型の侵略種が遅れて穴の方を見上げるが、すでに音木はその侵略種の目の前まで移動していた。

 

「なっ!?」

 

人型の侵略種は驚きでそんな声を上げる。

 

「属性付与、光.........光の速さで蹴られたことはあるか?」

 

そういいながら音木は光の属性を足に付与し回し蹴りを人型の侵略種の腹部に食らわせた。

 

そしてその侵略種は壁を突き破って吹っ飛ばされる。

 

「.........ごめん、シイナ、セツナ.........助けられなかった...でも、せめて......」

 

そこまで言いかけて、シイナの異変に気付いた、シイナの体が黒くなっていっているのだ。

 

「......セツナは任せろ、必ずシイナに返しに行くからな」

 

そう言い、彼はセツナの死体を抱き上げ、上階へ続く穴から上に上がり、自分の家に向かう。

 

(前言撤回......シイナ、もう俺はお前に会う資格はないかもな、こんな体になって......お前を守れず、一度死にかけさせてしまったのだから)

 

その目じりに涙を浮かべながら............

君たちはどっちがいい

  • 失礼だな、純愛だよ
  • ハーレム
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。