「それ、君の?」
あれから数日後。俺は放課後を使って紅蓮を再度調整していた。それも篠ノ之束から届いた新しい武器があったからである。
そして、一人で作業を行っている一人の少女の声がしてきた。
「ああ、そうだよ」
「へぇ、データで見るより強そうだね?」
振り返ると『生徒会長』と書かれた扇で口元を隠した女性がいた。
「生徒会長殿ではありませんか」
俺は再び作業に戻る。
「ちょっ、ちょっと反応薄くない!?」
「はぁ・・・何ですか?」
紅蓮の横には逆曲刀剣が置いてあった。
今現在こいつをインストールする為に俺はこうしてISの前で作業を行っているそれ自体は大して難しい作業ではない。
「へぇ、これが君のISだね」
「ええ」
「確か紅蓮、だっけ?」
「そうですよ」
「中距離射撃型のISね」
「まぁ、そういうことになりますかね」
今現在の紅蓮の装備はライフル一丁、マシンガン二丁、刀が一本、更にこの逆曲刀剣が一本、そして両手に近接武器があるのだが、ここまでくれば中距離射撃とは言えない。
どちらかというと近距離射撃というところだろうが、刀を外して逆曲刀剣を入れるつもりなので、バランスは取れているかと思う。
「ねぇ、今度お姉さんと勝負しよっか」
「・・・・嫌」
「えっ!?」
「今の俺は満足に戦えることも出来ない。こんな状態であんたと戦っても負けるのが見えている」
「負ける戦いはしない?」
「という訳ではないが、今回ばかりは俺にその気がないし、こちらにメリットがない」
「ふぅん・・・君も案外大したことないね?」
なんだこの女は?
挑発でもしているのか?
残念だが俺は大したことがない。一夏と違ってな。
「そりゃ一夏君にも負ける訳だ。学園祭の時、いなかったのは偶々遠くにいただけなのかな?それとも怖くなって逃げたの?」
ああん?
バカにするのも程々にしろ。という言葉も知らないのか?この女。
沈黙が肯定となったせいか更に彼女は続けた。
「あなたねぇ、専用機持ちは専用機持ちの責任があるの。その責任を果たさずに呑気に生きていけると思ったら大間違いよ!」
そんな言葉でさえ心の奥深くまでは届かなかった。
「そんなに戦いたくないなら、嫌でも戦わなければならない状況を作ってあげる。もう少ししたらタッグマッチトーナメントがある。そこに一夏君と私の妹が出るわ。それは専用機持ちだけの戦いだから、あなたは絶対に出場」
「なるほど、あんたではなく、あんたの妹と一夏で十分ってか?」
「あら、そうだからこう言ったのよ?」
イライライラとする。
「はぁ・・・分かったよ。いいぜ。トーナメントって言うのなら、あんたも出るんだろ?」
「ええ、そうよ」
「なら丁度いい。あんたもあんたの妹も、そして一夏も。倒すよ」
「あら、この前一夏君に負けたあなたが?」
「・・・・・・」
言い返せない。
「まっ、戦いたくないなら、棄権でもすればいいわ。所詮はその程度だったということ」
そう言って楯無会長は帰ろうとした。
「おい、待てよ。話を聞いてる限りじゃ俺は覚悟もなく、責任も果たさないクソ野郎だと聞こえてるんだが?」
「現にそうじゃない?いいわ、学園祭の時に間に合わなかったことは別にいい。けど、転校して来てあなたは何だったの?余裕そうに見えてはただ負けて、悔しいとか、次は負けないとか、そんな感情を一切あなたからは感じない!」
「うるせぇ!お前らとは違うんだよ!」
「一体何が違うって言うの!」
「違う!立場が違ったら性別だって性格だって違う!背負ってるものだって違う!」
「そう・・・で?だったらなに?今のあなたは怖がってるただのガキね。過去になにがあったから知らないけど、あなたが今いる場所はここでしょ?」
物凄い気迫で俺にそう言う。
「IS学園、そしてあなたはここの生徒。あなた自身何があるのか私は知らない。だけど、あなたが一生徒であるということは事実であって、決して嘘なんかじゃない」
「・・・・・・」
「もし、あなたにまだやる気があるなら、次のタッグマッチ。勝ってみなさい」
「・・・・・・」
俺は言い返せなかった。
彼女の言うことが正しいと思ったからだ。拳は痛いほど握り締められている。
「俺は・・・・」
目の前に彼女はいない。
「何やってんだよ・・」
そう一人で呟いた。
もうちょいしたら
主人公復活します。強くなります。