誤字脱字があるかもしれませんがよろしくお願いします。
やっと、あたしのなかにあった違和感がなくなった…
あいつに対して持っていたなんとも言えないこの感情に一つの区切りがついた。
この感情は、多分負い目…
あいつは、敵であったあたしたちすらも救おうとする。
全てを救おうとする。
「ああいう奴を人は正義の味方というのだろうな」
エミヤside
ヴィータと話を終えた後、はやてたちの部屋へ戻ると、そこには、鬼がいた。
いや、比喩だ。鬼のような形相をした女性がいた。
「さて、エミヤン。一から十まで全て聞こうか?」
凛に負けないほどのいい表情で彼女はそう言った。
ああ、女性がこういう顔したときは、どうなるか…
私は痛いほど知っている。
「い、いや待て。はやて…なのは…はやてを止めてくれ。頼む」
こうなった相手を一人では止めることは出来ない。
ならば…だれであっても利用する。
「ダメだよ。ああなったら、わたしも止められないの…
それに、わたしも少し説明して欲しいから」
即座に断られ、敵が増えた。
「サーテ、セツメイシテモラオッカ…」
私は、覚悟を決めるしかないようだ。まあ、全てをそのまま話すつもりはないがな。
「蒐集するときに、敵対関係にあった。そういうことやったんやね。それなら、納得いくわ…かつて、敵対していた相手がそこにいるやもん」
最終的に、守護騎士との関係については、かつて敵対したということで話した。
まあ、事実ではある。しかし、それは嘘を盛り込んだ真実である。
かつて敵対した。それがいつの時代かは言及していない。
私がどういう存在であるのかもぼかした。
そして、その戦いで、敵であった彼女たちを殲滅した。そのことも話さなかった。
はやては、口では納得したなどと言っているが、実際のところやはり鵜呑みにはしていないだろう。
だが、今これを明かすことが必要があるとは、思えなかった。
しっかりとした信頼関係が生まれるまで、この嘘をつき続ける。
それでも、いつか本当のことを話すときが来るだろう。
彼女たちは、知る権利があるのだから。
なのはside
エミヤさんに部屋で、待機してもらい、わたしとはやてちゃんは、部屋を出た。
エミヤさんが話したそれは、真実に近いのだろう。だけどなぜかもやもやする。
このもやもやは、何処かで感じたものに似ている。
「はやてちゃん…なんかエミヤさん隠してるよね。多分…」
これはある意味直感。今まで色々な事件などに関わるうちにそういうことがほんの少し分かるようになった。
なにか隠している人はなんとなくだけど、分かるようになった。
エミヤさんもそんな感じがしたのだ。
「うん、多分やけど、喋ったことの全てが真実やないと思う。まあ、いきなり全てほんとのことを話してくれるとは思ってへんかったし。ある程度ヴィータたちとの関係については、分かったからええかなって。まあ、それさえも嘘なんやったら、ヴィータに直接聞けばええからな」
そう言うと、はやてちゃんは、部屋に戻っていく。
エミヤさんは、どう思っているんだろう。
そんなことが頭に浮かぶ。
確かにいきなり信用しろというのは、無理がある。
だから、嘘をつくなんてこともある。だけど、エミヤさんのは、意図的な感じがする。
なにか隠そうとしている。そんな気がする。
「はあ、まだ信用が足りないのかな…」
そんなことが不意に口に出てしまっていた。
エミヤside
あの後、私ははやてに現在使われていない部屋へと案内された。
一応、機動六課の所属ということになるので、自分用の部屋が必要だろうということだった。
部屋は、これと言って特徴のないもの。
必要最低限、ベッドや物入れがある程度。
「何か必要なものあったら、言ってや。こっちから支給できるものは支給するから。あ、あっちのものは支給出来ひんから。後で隊長陣と顔合わせするから、よろしくな」と言ってはやては、去っていった。
あっちのものとはなんだ?
まあ、時間ができた。今のうちに私の現在の立場について整理し、今後の身の振り方について考えておくか。
フェイトside
各地で噂となっていた人が機動六課に所属する。
なのはがそう言ったのを少し信じられなかった。
噂のそれは、魔導師としてSランク以上の人じゃなければ、難しいようなものを軽々こなしている。
一般人は普通そんなこと出来ない。魔導師としてある程度の適性があり、なおかつ、訓練していなければ無理であろう。
その噂自体を私は疑っていた。
だけど、そんなあり得ない存在がいる。そして、その人が機動六課に所属する。
私は、なのはが言うその人がどんな人か気になっていた。
シグナムside
主はやての元から戻ってきたヴィータは、あの男に会ったと言った。
あの男、それはかつて私たちに反撃すらさせず、私たちと主を殺した存在を指していた。
私は、あの者が最後に呟いた謝罪の言葉が耳に残っていた。
「すまなかった」
あの男は、守護者。世界に異変をもたらすであろう存在を殺す者。
そんな男が、異変をもたらす存在となりうる私たちに対して、謝罪をする。
不可解でしかなかった。なぜそんな言葉を口にしたのか。
なぜ?なぜ?なぜ?
疑問しか生まれない。だけど、一つだけ納得が出来るかもしれないそんな物があった。
いつか、主はやてが話していた男の話。
男は、仲間でなく、敵すらも救おうとする…そんな話。
奴は、その物語の主人公である男とその有り様が似ていた。
なぜ、謝ったのか。私は、あの男に聞きたいと思った。
エミヤside
さて、現在の状況を話しておこう。
私の目の前には、五人の女性が座っていた。
スターズ分隊のなのは、ヴィータ。そして、ライトニング分隊のフェイト、シグナム。部隊長のはやて。
フェイトという女性は、面識がなかったのだが…
シグナム…彼女は、あの時私へ攻撃してきた剣使いだろう。
彼女は、私を見ているというより、睨んでいる。
なんと言って言いかわからない状況…
フェイトside
「エミヤシロウだ」
そう言った男は、なんとも言えない雰囲気を纏っている。
鍛え抜かれた身体。何もかもを見通すかのような目。
この人は、私の知らないような修羅場をくぐり抜けてきたのだろう。
噂は、真実だった。それが私が彼を見て感じたことだった。
シグナムside
一応、今後、奴が機動六課に所属し、新人達のフォローにまわるということで、決定した。
「少しすまないが、話がある。いいか?」
そう言って、奴とともに部屋を出る。
「やはり、お前はあの時の男なのだな」
自然とそんな言葉が、言葉が出ていた。
「なぜあの時お前は、謝ったんだ」
まわりくどいことが苦手な私は、直接知りたかったあのことを聞く。
なぜ、謝ったのか?なぜ救おうとしたのか?
お前は…
あっけに取られたような顔したが、すぐなんとも言えない顔をする
「何、私は、ただ目の前の存在を救いたかったそれだけだ」
奴は、それが当たり前であるようにそう言う。
私には、それが、どれだけ大変な知っている。
私は、目の前の男がどれほどの修羅場をくぐり抜けてきたのか計れない。
守護騎士として、戦ってきた私も数多くの修羅場をくぐり抜けてきた…
それでも、計り知れない。
奴がどんな人生を送ってきたのか。
「お前は、なぜ敵すらも救おうとする」
「私がそうしたいからそうしているだけだ。私は今までそうやって生きてきた。それを変えるつもりはない」
そう話す奴の姿は、主はやての本に出てきた正義の味方のようだった。
正義の味方は、世界の誰をも救おうとして、戦い続け、人を救う。
ただそうしたいからそうしているだけだ。
これは、あの本の主人公のセリフ…
そして、主人公は、最後、自らを犠牲として世界を救う。
その世界の人間は、救ってくれた男を化け物と呼ぶ。
あまりにも救いがない。
そんな存在と目の前の男が、重なって見えた…
「お前は、正義の味方だな…」
「私は、正義の味方のなれはてだよ…」
男は、皮肉げにそう言った。
こっちが本編!
「タイガー道場!さーて、わたし冬木の虎こと藤村大河」「と、弟子一号ことイリヤスフィール」「と弟子二号こと八神はやてがお送りするで」
「師匠!弟子二号の持っていた本の内容がシロウの人生と丸かぶりですよ!」
「弟子一号!気にしたら負けだ!それに、それは今後の伏線になるかもしれないから触れちゃダメー!ドントタッチイット!」
「なんや師匠!あれ伏線になるんか?もしかして、私がヒロインになる伏線なんか?ええな!ヒロイン!」
「弟子二号ストップ!ヒロイン私藤村大河が決定している!というわけで、この話は、終了!」
「ちょっと、シロウは私のなの!なに言ってるの色ボケの虎!」
「弟子一号!決闘よ決闘!誰が色ボケ虎なの!」
「まあまあ、わたしがヒロインなのは決定なんやから、そんなことで喧嘩せえへんで」
あーえっと、なんだか分からんうちにヒロイン争いになってしまったようです。
はやてがヒロインになるかについては言及しかねますが、他二名は…多分ない…ブハァ
「なんでよ。わたしとシロウは結ばれないの…こんな世界壊してやる!」
ちょっと、イリヤスフィールを止めて!「やっちゃえ!バーサーカー!」NO〜
次回、イリヤスフィールの暴走を止めることは出来るか!?