アインハルトの歓迎会は、これと言って問題なく終わった。
ただ一部の人を除いてではあるが………
はやては、ヴィヴィオを見たアインハルトの反応を見て、
エミヤから聞いていた話が本当であり、彼女が古代ベルカに関係しているということが事実であると確信した。
また、ヴィヴィオが古代ベルカに関係していて、今回の一連の事件に古代ベルカが関わっているということも………
アインハルトは、ヴィヴィオを見て、「オリヴィエ」と言った。
聖王オリヴィエ………古代ベルカの戦乱を終わりに導いた英雄。
聖王を奉る教会があるように、本当の意味で英雄。
肖像画として、伝わっているその容姿は、可憐な少女そのもの。オッドアイのそれはまさにヴィヴィオのそれのよう………
そこで気がついてしまった。スカリエッティがなぜヴィヴィオを狙っていたのか。そして、本当の目的が。
だけど、否定したい………そんなことが起これば………
「嘘や……スカリエッティ。あんたは、世界を滅ぼすつもりなんか?」
誰もいないそこにはやての独り言だけが残る。
「アインハルトお姉ちゃん!」
私の横でニコニコと笑う少女。
その少女の笑顔は、覇王の記憶にあるそれと、記憶にある鏡の前でにっこりと笑う自分のそれと同じ。
今日から、暮らすことになった機動六課の寮で、私は隣で笑う少女と一緒に暮らすことになった。一応もう一人ここに人が来るらしい。
「ヴィヴィオはね、ここでママと住んでるんだよ!」
ヴィヴィオは、そう言ってコロコロと笑う。
ヴィヴィオが言うには、ここで機動六課のメンバーの人と暮らしているらしい。一体誰だろう?
「ごめんね。二人とも、待たせちゃたかな?」
そう笑いながら、入ってきた人は、私の知っている人。
エースオブエースと呼ばれる高町なのはさん、その人だった。
唖然とした私とは、対照的に
「ママ!」
と言って、なのはさんに抱きつくヴィヴィオの姿がそこにあった。
「えっ、あれ?なのはさんがここの部屋の方ですか?」
しどろもどろになりながら、言葉を探す。
「そうだよ!これからよろしくね!アインハルトちゃん!」
笑顔でエースオブエースはそう言った。
どうやら私のこれからの生活は、興味深いものになりそうです。
「まさかとは思っていたが、こんなにも面白いものを見つかるとはな」
古代ベルカの兵器、聖王のゆりかご内にいるその男は、嗤いながら、続ける。
「英霊か………面白い。こんなものまで聖王家は隠し持っていたとはな」
周りには人はいない。
それでも、男は、誰かに言い聞かせるように続ける。
「さて、過去の英雄の力を持つ者よ。世界の終末を見てみたいとは思わないか?」
そこにあるのは、人間の皮を被った何か………
いや、自らの欲望にあまりにも、そうあまりにも忠実な人間。
男は嗤う。嗤い続ける。