これを楽しみにしていられる方がいるかはさておき。
本当に申し訳なく思っているところです。
今後は、もしかするともっと遅くなるかも。(そしてクオリティは下がるかもしれない)
えーとみなさんもしよろしければ気長にお待ちください。
朝目覚めると目元が濡れていた。
なぜなのかわからない。夢の中でエミヤンに似ている人が出てきたのは、覚えている。
だけどどんな夢だったのかは曖昧なまま……
絞首台を登るその寂しげな背中………
そして、最後のあの言葉。
私の好きだった物語の言葉。
主人公と、少年が出逢うときの言葉だった。
そしてその言葉は、あの書物の中にもあった。
そう「錬鉄の英雄」の主人公の言葉そのものだ。
一字一句同じ言葉。
そこで私の意識は覚醒した。
「なぜ、こんなときにこんな夢を見るんや………」
嫌な予感がする。何か重大なことを見落としているような……そんな気分だ。
「あー今日が大切な日やのに、なんでや?」
そうもうすぐそこに公開意見陳述会が迫ってきていた。
「さて、今日が大切な陳述会であるということは、皆わかっていると思うけど、一つの重要なことがあるの」
新人達を集めて部隊長であるなのはは、話を続ける。
曰く、スカリエッティにとって最も襲撃しやすい日であるということ。そのために、部隊長以外の皆で警護にあたるということ。
そして、エミヤはその警護に関われない可能性があるということ。
「エミヤさんは、アインちゃんの警護についてもらうからあまり動けないの。だから皆で力を合わせて頑張ってね」
なのはの言葉に素直に頷く彼らを見て問題ないだろうと結論づける。
最近の彼らの実力はメキメキと言えるほど上がっていた。
それだけに新たな襲撃者がいないかぎり、彼らが遅れを取ることはないだろう。
公開意見陳述会自体は滞りなくすすむ。
しかし、終わりに差し掛かったそのときフォワードのメンバーに緊急連絡が入る。
しかし、それは誰も予想していないものだった。
「会場と隊舎が襲撃を受けています。会場の方はフォワードの方々で対処してください。隊舎の方は現在ザフィーラさん達で抑えています」
本拠地と会場の2箇所同時襲撃………
それははやての頭になかったものだった。
「あー朝の嫌な感じはこのことだったやな」
はやては一人そう呟き、ヴィータたちに連絡を送る。
「今エミヤンは、アインちゃんと一緒にいるから、戦闘に参加できひん。だから、隊舎の方と会場に人員を割いてや」
今できる最善のことを考える。
動ける人数は何人か?相手の数はどれほどか?
どうすれば一般人に被害がでないようにこの事態を収拾できるか。ただそれだけを考える。
「なのはちゃん、フェイトちゃん事態の収拾に動いてや!
エミヤンには、わたしから連絡を送るから」
さて、ここからは負けられない戦いや。
「どうかしたんですか?」
アインハルトは、不思議そうに私を見る。
現在、私たちは街にきていた。一般人協力者という名目の私は管理局の陳述会に出る必要がなかったからだ。
私はなんでもないとつぶやき、また一人思考にふける。
今朝、なぜか知らないが全員が所在なさげに私を見ていた。
ある誰かは不思議そうに………他の誰かは泣きそうな顔で………
「なあ、エミヤンは、また一人ならんよね」
”また一人なる”なぜそんな言葉が出てきたのか。
私と彼女らは魔力供給しているわけではない。ならば、私の記憶を垣間見るようなことは起こるはずがない。
しかしなぜあんな顔していたのか………
「エミヤさん、連絡来てますよ」
デバイスにきたその連絡は、襲撃に関すること。
可能であれば、アインハルトを安全な場所へ行かせてから、襲撃の対処に当たれとのこと。
彼女を安全な場所へ………そのことについて考えを巡らせようとする。
そのとき、とてつもない魔力を感じる。
かつての襲撃にはなかったもの。あまりにも異質であると同時に懐かしいもの。
それは、私たちの目の前に現れた。
そうそれは………
かつて私の愛した女性。
彼女は俺の剣で、俺は彼女の鞘。
そんな関係であの戦争を駆け抜けた。
「アルトリア…」
黒い鎧を纏った彼女は………
「我が名は、アルトリア・ペンドラゴン。衛宮士郎、貴様を殺すものだ」
目の前に現れたそれは、あまりにも恐ろしく、異質だった。目に見えない一振りは、私を守りながら戦うエミヤさんに傷を与えていく。
そう異質だった。何もかもが異質だった。
記憶の中の彼らが色褪せるほどその戦いは熾烈を極める。
彼の顔に余裕はない。それどころか、迷っているような、困惑しているようなそんな顔だ。
「ふむ、今の貴様はつまらん。貴様が鍛えた剣はそんなものか、衛宮士郎。いや、自分殺しの愚か者よ!」
彼女が、私の知らないエミヤさんを知っている。そのことだけがわかった。そして、自分殺しという言葉の意味………
それは何を意味しているのか。
「やれやれ、君と戦うことになるとはなアルトリア。
なぜ君がここにいるのかよく分からんが、ここは君のいるべき場所ではない」
「それは分かっている。ただ此度の主人に、自分の邪魔になるであろう男を殺せと命令されているのでな。ここで貴様を殺す。それに、衛宮士郎、貴様と戦い殺し合いたいからな」
「貴様は我の剣のもとに倒れ伏せよ!」
そう言って、彼女はエミヤさんに襲い掛かった。
打ち合えば、どちらが勝つかなど明白だった。
彼女の剣により、私の剣は、崩れ去る。
それでも、打ち合う。
彼女は今、邪魔になるものを殺すためにいる。避ければ、私の後ろにいるアインハルトにその凶刃が迫ることになる。
それだけは避けなければならない。
多くの剣を投影した。それでも、彼女の剣の前では、なんでもないかのように壊される。
幾らでも投影できるわけではない。ならば………
「拍子抜けだ。貴様の相手はつまらぬ。そこの小娘を殺せば、本気なるかもしれぬな」
その言葉と共に一段と勢いのある攻撃に吹き飛ばされる。
そして狂人がアインハルトに迫る。
嬉々としてその剣を振り下ろす。
「I am the bone of my sword 」
何千、何万、何億と唱えてきたその詠唱。
そして、イメージするは私の持つ唯一の本物。
誰よりも気高く、王であろうとした少女の鞘。
「全ては遠き理想郷」
それは彼女と私を繋ぐもの。彼女があの世界で私に託したもの。
どんな攻撃をも防ぐ彼女の最強の鞘。魔力の残量など気にしている暇などない。目の前の少女を救うためならば………
「貴様………やはり貴様は面白いな。未来の我に貰ったのか?次は確実に殺してやろう」
かつてアルトリアであったその少女はそう言い残し消える。
どうやらかなりの量の魔力を使ってしまったようだ。
魔術回路は悲鳴を上げる。
身体の内側からギチギチという音が響く。
それは次第に大きくなっていく。
それは身体を突き刺すように現れる。それは、一本、また一本と増えていく。
意識が少しずつ薄れていくなか、目の前の少女の泣き顔が私の目には焼きついた。
黒い騎士が去った後それは起きました。
エミヤさんの身体からギチギチという何かがぶつかり合うような、擦り合うような音が聞こえました。
音は次第に大きくなって、ついにそれは姿を現しました。それは、剣。魔力を含んだとてつもない剣。
剣は、一本、また一本と増えていく。
彼が倒れそうになるのを妨げるように剣はまた現れる。
私はその光景を見続けることしかできませんでした。
「どうしてや?エミヤンと繋がらへん」
それは、機動六課が壊滅な被害を受けたときだった。頼みの綱であるはずのエミヤンと繋がらないのだ。
そこに新たな連絡が入る。
「はやてさん………エミヤさんが、エミヤさんが死んじゃう」
嗚咽の混じったその声。
それは、今日エミヤンと共にいるはずのアインハルトからのものだった。
私が急いで向かったそこには、何十本もの剣に串刺しなっているエミヤンの姿があった。
それは、死体にしか見えない。だってこれだけ串刺しになって生きていると誰が言えるだろう。
それでも、彼の呼吸は止まっていなかった。荒い呼吸音は今だ残っている。
どうにかして、彼を安全な場所へ………治療ができる場所へ運ばなければ。
私の頭にあったことは、ただそれだけだった。
「こらー!シロウ!FGOみたいに皆さんに謝罪として何か渡しなさい!」
「いや、無理でしょ!てかどうしてそんなに藤ねえ怒ってるんだ?」
「そりゃ私の出番がないだよ!お姉ちゃんなのに!ヒロインなのに!」
いやヒロインはないと思います。藤ねえさん!
「今へんなこと言ったやついない?やっちゃうよ!やっちゃうよ!」
「こらー!タイガー!私の出番も減ってるんだよ!私もお姉ちゃんなのに!シローどうしてくれるの?」
「いや待て。私に言われても。それはどうしようもないと」
「もしかして私の一人勝ちやないの?この状況?あれ?八神さん家のはやてちゃんの一人勝ち?」
ヒロイン戦争は続く!のか?