さて、答えを得たエミヤさんは、あの聖杯戦争に参加することになったようです。
気がつくと、そこは、月でした。
…何でさ。
久しぶりに昔の口癖使う…
そう、気がつくと月の聖杯戦争に参加することになっていた。
マスターは、岸波白野。
女性のマスターだ。
なぜここに私が、喚ばれたのか分からない。
特に何も、触媒がないのだ。
しかし、それでも、ここは、聖杯戦争…
ならば、マスターが勝ち残れるように全力を尽くすだけ…
わけのわからないまま私が召喚したのは、アーチャー。
紅い外套をまとった男だった。
私には、記憶がない。
だから、この場所が何なのか分からない。
何が起こる場所なのか…分からない
記憶がない。情報がない。何をやるべきか分からない。
望みもない。何もかもが欠落している。
「何をすればいいの?」
愚痴のように漏れ出た………
「ならば、マスター。この戦いでそれを考えればいい。
自分の望みを見つければいい」
アーチャーは、そう言って、私に近づき。
「サーヴァント、アーチャー。私のことは、アーチャーと読んでくれ。我がマスター。いや、白野と呼んだ方がいいか。これからよろしく頼む」
と、自己紹介のようなものをする。
アーチャーというのは、クラス名。
本当の真名は、教えてくれないようだ。
それでも、
「お願いね。アーチャー!」
と彼の手を取る。それが私にとっていいことだと思ったから。
マスター、白野と出逢い、この戦いに参加していく中で、色々なことに気がついた。
私の知り合いに似たものがいること。今までの聖杯戦争とは、全く違うことなどだ。
特に驚いたのは、凛がいること。
しかし、それは凛であって、凛ではない。別の誰か。
ここは、私の知る世界の並行世界のようだ。
そして、この戦いでは、負けがそのまま死に繋がる。
一発勝負で、戦略的撤退も出来ない。
それは凛まだ何とか出来る…
しかし、自らの選択に、自分の命もしくは、対戦相手の命がかかる。
白野にそれが耐えられるのか?
普通ならば、無理だ。
それでも、戦うしかないこの状況で彼女はどう思うだろうか?
命の奪い合い………
それは、心の何処かで気付いていたのかもしれない。
それでも、出来れば、戦いたくなかった。
だけど、戦うしかない。戦うしか道がない。
どんなに迷ったとしても、そうするしかない。
ある意味、吹っ切れたのかもしれない。
それは、やはり隣に居てくれるアーチャーの存在が大きいのかもしれない。
私の思っていたよりも、彼女は覚悟が出来ていたようだ。
それでも、彼女はまた迷うことになるかもしれない。
ならば、私が支えよう。私は、きみの剣となろう。
一回戦で、慎二とライダーに勝った。それでも、彼女は、心に傷を負う。
知り合いをこの手で殺したのと同じだ。
それで心に傷を負うことになるのは、わかりきっていた。
それでも、彼女は、立ち上がる。
あのときの私と同じように………何度でも………
その後も戦い続ける。彼女は、多くのものに支えられながら、また何度も立ち上がる。
あぁ、彼女にあの男の話をしよう。私が否定し、それでも、理想を抱き続けたあの男の話を………
そして、私の話をしよう。理想を抱き続け、後悔し、それでも、良かったと、理想は間違って無かった思えたあのときのことを………
アーチャーの過去を知った。それは、ある意味予想出来たものであり、予想外のものだった。
英霊は、英雄譚などの信仰により存在する。だからアーチャーも何か武功などをたてた英雄であったことは、間違いない。そこまでは、予想出来た。だけど、その後の彼の言葉が予想外だった。
「私は、誰かに誇れるようなものをしたつもりはない。ただ、誰も傷つかなくて良い…そんな世界にするために戦い続けた。それだけだよ」
自嘲気味に彼はそういった。
まるで、後悔していたかのように…だけど、何か大切なものがあるかのように…
あぁ、だから、過去の衛宮さんは、アーチャーになったんだと、納得がいった…
それでも、その理想は間違っていない。
彼が最期に見つけたその理想は、仮初めではなく、本物になったんだ。
その後も、戦いは続いた。
あるときは、老兵。またあるときは、子供。
それでも、彼女は、彼女の心は、負けなかった。
そして、遂には、その聖杯に手が届いた。
しかし、やはりというか、聖杯には、呪いがあるようだ。
気がつくと、古びた校舎の中…
「なんでさ…」
月の聖杯戦争から、離れた別の場所…
そこは、月の裏であった…
「そういえば、エミヤさんは、凛のこと知ってましたね?どうしてですか?」
「いや、いきなりの真名呼びもよくわからんが、なぜそう思ったんだ」
「いや、だって、凛と会ったとき、ちょっと行動変だったよ?どうして?」
「あぁ、えっと、私の過去は話したよな?「うん」そのとき、私の魔術の師匠が凛だったんだ。まぁ、この戦いに参加している凛とは、別世界の凛だったがね。それに、私と戦った衛宮士郎の彼女は、凛だったからね」
「へぇ、じゃ、もしかしたら、エミヤさんの彼女になってたのかもね…もしかしたら、エミヤさん他にも、女性がいたんじゃないですか?」
「え、あ、なんと言えばいいか…」
えっと、僕が入る隙がないようなのでここらで締めたいと思います。
はぁ、話に参加出来ない。