機密審査が終わる頃には、昼の鐘が近づいていた。
第一庁の回廊には、食堂へ向かう官吏たちの足音が満ち始めている。書類を抱えた者、紙袋から甘い焼き菓子を取り出す者、午前中の審理について小声で議論する者。彼らの頭上に浮かぶ光輪が、窓から入る陽を受けて淡く輝いていた。
三十二年前、ルカ・ヴィアンキも同じような回廊を歩いたことがあったのだろう。事故前には技師として。事故後には審査を受ける者として。最後には、国外へ連れ出される者として。
現在、その姿を覚えている者はほとんどいない。記録だけが残っている。しかも、最も短く、最も強い言葉だけが。
堕天者。無許可発砲。国外追放。
事故前に装置が暴走していたという空白の一・八秒は、封印された記録紙の中へ残されたままだった。
「ベルナルディ権利擁護官」
背後からニコラに呼び止められ、リヴィオは足を止めた。彼女は機密記録冊子とは別に、一枚の小さな紙を持っていた。
「何です」
「第五庁の捜索班から、コロンボ執行人へ届いた連絡です。あなたにも共有するよう指示がありました」
紙にはテオの登録写真も捜索地域の地図もなく、記されているのは公証人役場の遺失物窓口へ持ち込まれた一つの物についてだった。
『大聖堂東巡礼路の休憩所にて発見』
『所有者不明の封筒』
『表面に、リヴィオ・ベルナルディ権利擁護官の氏名あり』
差出人の名はない。
「誰が見つけたのです」
「休憩所の管理人です。夜明け前、礼拝用の長椅子の下に置かれていたそうです」
「開封は?」
「危険物検査だけ行われています。内容は紙一枚。機密指定も源石反応もありません」
ニコラは封筒の受領記録を差し出した。
「現在、第五庁の保全室です」
リヴィオは紙面を見た。
自分の名。権利擁護官という職名。
テオが彼の名を知っている可能性はある。アウレリアの担当者として予備審理の記録には載っているし、新聞に出ていても不思議ではない。だが、なぜ公証人役場へ直接送らず、巡礼路の休憩所へ置いたのか。なぜ、誰かに見つけさせる方法を選んだのか。
「アウレリア宛てではないのですね」
「あなた宛てです」
「テオからだと思いますか」
「それを判断するのは、開封した後です」
記録官らしい答えだった。
保全室では、リケーレとベアトリーチェが待っていた。
透明な袋に入れられた封筒が、机の中央へ置かれている。安価な灰色の紙で、封蝋も公証印もない。表には、不揃いな文字でこう書かれていた。
『リヴィオ・ベルナルディ権利擁護官へ』
「本人の筆跡資料は?」リヴィオが尋ねる。
「鐘楼管理所の勤務票と、神学校推薦書があります」リケーレが答えた。「初期照合では、テオ本人の筆跡と一致しています」
「開けます」ベアトリーチェが言った。
「宛名は私です」
「事件関係者から拘束中の被疑者の弁護人へ送られた文書です。証拠となる可能性があります」
「秘密交通では?」
「差出人は依頼人ではありません」
「分かっています」
リヴィオは保全記録へ署名した。「立会いの下で開封します」
封筒の端が切られる。
中には折り畳まれた紙が一枚だけ入っていた。文章は短く、リヴィオはそれを声に出して読んだ。
『ベルナルディ権利擁護官。
セラフィーニ技師は撃っていません。
ロッシーニ公証官も、僕を撃とうとはしていません。
最初に壊れたのは装置です。
僕が撃ったのは、その後です。
父の記録と同じ扱いをしないでください。』
その下には署名があった。
『テオ・ヴィアンキ』
室内の誰も動かなかった。短い文の中に、認められていることと否定されていることが混在している。
テオは自分が撃ったと認めた。アウレリアの発砲を否定した。マティアスが彼を撃とうとした可能性も否定した。
そして、父の事故記録が事実の順番を変えていたことを知っているような言葉を残した。
「どうして、父親の事故記録を知っている」リケーレが言った。
「本人の異議申立書を読んだのかもしれない」ベアトリーチェが答える。
「欠落文書……」
リヴィオは呟いた。
マティアスが持ち出した第四文書。ルカ・ヴィアンキの異議付記。事件後、現場から消えた一冊。
テオがそれを持っているなら、父の発砲が事故後だったことを知ることができる。同時に、三十二年前と今朝の事件が彼の中で一つにつながった理由も説明がつく。
「封筒が置かれた休憩所を封鎖します」リケーレが動き出す。「周辺の目撃者、交通記録、巡礼者名簿を確認する」
「大規模な捜索は避けてください」リヴィオが言った。「逃走される可能性があります」
「すでに逃げています」
「だから見つける」
「武装している可能性もある」
ベアトリーチェが二人を遮った。
「捜索班には、本人の安全確保を最優先と伝えます。守護銃を所持していても、直ちに攻撃意思があると判断しないこと」
「この手紙だけで?」リケーレが問う。
「この手紙があるからです」ベアトリーチェは紙を見た。「彼は接触を試みた。完全に姿を消すつもりなら、送る必要はなかった」
「呼び出しに応じるとは限りません」
「応じるようにするのが、私たちの仕事です」
リヴィオは手紙の最後の一文を見つめていた。
——父の記録と同じ扱いをしないでください。
アウレリアも同じことを求めた。最初から、父と同じことをした者だと思って探さないでほしいと。
テオは自分が撃ったことを隠そうとしていない。恐れているのは、発砲の事実そのものではなかった。発砲より前に何が起きていたかが消されること。銃声が事故の始まりとして記録されること。父親と同じように、最後の行動だけを切り取られ、それ以前のすべてを失うことだった。
「返事を書きます」リヴィオが言った。
リケーレが顔を上げる。「届ける方法は?」
「彼が手紙を置いた場所へ」
「戻ってくる保証はありませんよ」
「保証は必要ありません。こちらが何を記録するつもりなのか、伝える必要があります」
リヴィオは新しい紙を求めた。ニコラが記録用紙を一枚差し出す。白い紙だった。まだ何も書かれていない。三十二年前の記録とは違い、順番を選ぶことができる。
リヴィオは源石筆を取り、最初の一文を書いた。
『テオ・ヴィアンキへ。
あなたの発砲より前に、装置が異常を起こしていた記録を確認しました。』
そこで筆を止める。
慰めを書くべきか。自首を求めるべきか。安全を保証すべきか。国家を信じろと書くべきか。
どれも、簡単には書けなかった。国家が一度、父親の記録を誤った順序で残したことは事実だった。その国家の登録を受けた権利擁護官が、今度は正しく扱うと約束する。言葉だけなら、あまりに軽い。
だからリヴィオは約束ではなく、すでに確認された事実から書き始めた。
『三十二年前の事故は、ルカ・ヴィアンキの発砲より前に始まっています。
この事実は、本日、第一庁の正式記録へ記載されました。』
源石筆が紙の上を進む。小さな摩擦音が保全室へ響いている。
人間の声より細く、銃声よりはるかに弱い音だった。それでも、その一行は三十二年前の記録へ初めて加えられた訂正だった。
父親の罪を消すには足りない。息子を連れ戻すにも足りない。
だが、始まりを正しい位置へ戻すことはできる。
事故は、発砲から始まったのではない。少なくとも、その事実だけは、もう封印の中にしか存在しない言葉ではなかった。