スリザリンの継承者と虚飾に満ちた英雄   作:魔法史編纂委員会

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キャラ崩壊してるように見えますが、テンパっているからです。ええ。

素がこれ?

……。草。



1-13 退学?

週明け。変身術の授業のあと、セラフィーナはマクゴナガル教授に呼び止められた。

「ミス・ゴーント、ついていらっしゃい」

「あの、この後スネイプ教授の罰則が……」

ダメ元である。

「いいえ、校長がお呼びです」

ダメだった。

セラフィーナは一瞬で胃がきゅっと縮むのを感じた。しかし週末のスネイプ教授との会話が、セラフィーナを押しつぶすような恐怖に対してささやかながら対抗する力を与えていた。いや……

(いや、そんなことないです怖いです、あー帰りたい帰りたい、おうち帰りたい、どうしようどうしよう……最悪、ダンブルドアをボコって逃亡するとか?いっそ私が校長になっちゃえばいいんだ!あははははは!)

 

などと現実逃避している間に校長室の前に辿り着いたようだった。

 

 

マクゴナガル教授はとてつもなく醜い、石でできた怪獣の像の前で立ち止まり、叫んだ。

「レモン・キャンデー!」

像が突然本物になり、壁が割れて階段が上に向かって動き出した。マグル界ではエスカレーター、というアレである。

二人がそれに乗ると壁が閉じた。ぐるぐると上に運ばれた先にはグリフィンのドアノッカーがついた木製の扉が待ち受けていた。その扉がまるで地獄の門のように見える。

(これ……本格的にダメ──う゛っ)

 

†しばらくボートの映像をお楽しみください。†

 

「ミス・ゴーント、大丈夫ですか!?」

マクゴナガル教授は厳しい表情を少し忘れた様子で『それ』がおさまるまで背中を撫でてくれた。なんだかんだで優しいんだな、とセラフィーナは思った。

「は゛い゛……もう大丈夫です……」

見せられないものはマクゴナガル教授が消失呪文(エバネスコ)で消してくれた。体調はまったくもって最悪である。

 

 

◆ ◇ ◆

 

 

「ありがとう、マクゴナガル先生」

ダンブルドアが声をかけ、マクゴナガル教授は退室した。

いつもの好々爺とした表情が嘘のように険しく鋭い眼光がセラフィーナを射抜く。ダンブルドアは机の奥に座り、セラフィーナはその前に立たされている格好である。

(ああ、入学式の時のアレは気のせいじゃなかったんだ)

「さて、ミス・ゴーント、報告は聞いておる」

何とは言わないが、一度すっきりしたことでセラフィーナは逆に落ち着きを少し取り戻していた。それに、いざ直面してしまえばあとは目の前の会話そのものに集中できる。ダメだったらもう仕方ない。諦めがつく。──つかないが。

 

「単刀直入に言おう。君はトロール相手とはいえ許されざる呪文を行使した。君は状況が許せば愉しみながら人を拷問し、殺すのかね?」

(えーと、はい、そうですねー

……とか言えないー!!それくらいはわかる!!これはいいえ一択!!)

はい校長(Sir)いいえ(No sir.)。それは……その、人ならざる生物に対してのみそう考えてしまうといいますか、その、なんというか、例えればドクシー(噛みつき妖精)バンディマン(床下腐粘菌)を殺処分する時のような、そのような気持ちでやりました」

(唸れ私の弁舌!!)

まあ、嘘は言っていない。たぶん。

 

「わしはそれを信じて良いのかの?」

セラフィーナは大海のようなブルーの瞳に吸い込まれるような感覚を覚え……

(まずい!!このクソ爺、開心術強すぎない!?いっぺん死ね!!耐えろ私!!)

──心を覗かれたら退学どころでは済まないかもしれない。確実に、ボロ雑巾のようになるまで目の前の()()()()()にしばかれるだろう。

 

「……ふむ、わし個人の良心としては、その言葉を信じようと思う」

(よかったー!!セーフ!!特訓ありがとうです母上!!こんどケーキ作ります!!)

しかし眼光は全く緩むことはなく、続きのセリフがあった。

「しかし、たくさんの無垢な生徒を抱える校長という立場としてはその言葉だけで君を信じるわけにはいかない。

そこで、今からこの薬を飲んでもらい、もう一度質問に答えるのじゃ。その返答いかんでは、君を信用しようと思う」

(あー、真実薬ですねー、万事休すー)

 

 

 

◆ ◇ ◆

 

 

 

三滴で良いはずだが、ごくり、とセラフィーナは小瓶を飲み干した。味しないのよね、これ。

「さて、改めて問おう。君は状況が許せば人を相手にして許されざる呪文を行使するのかね?」

はい校長(Sir)いいえ(No sir.)。あくまで人ならざる動物を相手にした時に殺処分の目的で行使することはありますが、対人行使など考えたこともありません(なんちゃって)

(てへぺろ。ありがとう父上、薬物毒物耐性の訓練をしてくれて。1ガロン飲まされてもあたしはへーき!こんどハンバーグ焼きます!!!)

そんな極めて不謹慎な内心を知らず、ダンブルドアの目は大きく見開かれた。

「では君には善性が十分にあると信じても良いのじゃな?」

はい校長(Sir, Yes sir.)。善性が人を慈しみ尊ぶことと解釈するなら、まさにその字句の通りと自認しています」

(そっちは嘘じゃないけどね)

ダンブルドアはふぅ、と息を吐き、漲らせていた殺気を消した。

 

「すまぬの、君を疑ってしもうた。謝罪しよう。すまなんだ

しかし、改めてじゃが、いくら君が優秀で友人を守るためとは言え、許されざる呪文は決して使ってはならぬ。決してじゃ。それは心と魂を削るまさに呪いなのじゃ。約束できるかの?」

(どっかの本にそんなこと書いてあったけどそれ迷信。別にアレ関係ないし、あたし魂分割(ホークラックス)は興味無いし)

はい、校長(Sir, Yes sir.)

(はーい今後人前では使わないようにしまーす⭐︎)

「そうじゃの、そうじゃ、君とミス・グレンジャーの友情を讃えてスリザリンに5点。では、行ってよろしい」

(ぷっらまいぜーろー!ぷっらまいぜーろー!)

 

「いや、ところでトロールとは何をして遊ぶつもりだったのじゃ?」

恥ずかしそうにセラフィーナは答えた。

「それはもちろん、お相撲ですわ⭐︎」

(まさかこの娘、ハグリッドと同類なのかの?)

 

──ぞわり。

何かとてつもなく失礼なことを考えられた気がしてセラフィーナの体に鳥肌が立った。

 

無罪!放免!であった。

 

(マグル生まれとも仲良くしているようであるし、『使える』かもしれぬの?)

 





退学RTAはなんとかなりました。よかったね
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