スリザリンの継承者と虚飾に満ちた英雄   作:魔法史編纂委員会

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1-14 お茶会

校長室を後にしたわずか10分後。

 

「すねいぷ教授〜、罰則……じゃないや、()()()()()()()よー!」

スネイプはガックリと肩を落とし、しかしヤカンを火に掛けて言った。

「建前とは言え、せめて罰則であれ……そもそも性格変わりすぎではないか?」

「これが素ですぅ〜」

「そうか、試しに万能解毒塊(ベゾアール石)を口に放り込むところだった」

「ひーどーいー」

セラフィーナは口を尖らせて抗議した。まあ、ベゾアール石ならお腹の中にもう入ってるけど。

 

「いや、ね?教授、教授がせっかく腹を割って話してくれたのですから此方も誠意を見せなければと思ったのですわ」

うん、適当だけど。

「そんなもの、いらぬ」

「ひーどーいー」

椅子に座って手をバタバタさせるセラフィーナの前に昨日と同じティーカップが置かれた。

 

「というか君、立ち直り早くないか?」

「セラでいいですよ〜」

「呼ばぬ」

「え〜〜」

セラフィーナは顔を急に真面目に戻して言った。

「いえ、くよくよ考えても仕方ないし、目の前の問題は片付いたのでそれでいいかな、と」

「ま、ミス・ゴーントが元気を取り戻したのであれば何よりだ」

「教授〜、いけずぅ〜」

「明日からは来なくて良いぞ」

背景に、がーん、と擬音がつくほどのショックを受けた顔をしてセラフィーナは抗議した。

「明日もお伺いしますが!?お紅茶美味しすぎるのですが!?っていうか罰則終わってませんが!?」

「それだ、ミス・ゴーント。ここには厳選した茶葉しか置いていないのだ。安くないのだぞ」

雑にお金を持ち出されたセラフィーナは逆にニチャァ…と効果音がつくような顔をして言った。

「明日からとびきりのマグル製のお菓子を持参しますわ⭐︎」

ぐぬ、とスネイプ教授は唸り、肩を落とした。

「……好きにしたまえ」

「さっすが教授〜。ちなみに、差し上げるとは言ってませんわ⭐︎」

ばすん!

上級魔法薬の教科書が頭に振り下ろされた。

「ひーどーいー」

あと一週間ずっとこれが続くのか、とスネイプ教授は早くも後悔しかけていた。

 

 

 

◆ ◇ ◆

 

 

 

さて、その頃……。

 

「ハリー、ハグリッドが持ち出したっていう例の包みの中身は結局何なんだろうな」

ロナルド・ウィーズリーは書き損じた羊皮紙の束を暖炉に投げ込みながら、言った。

「さぁね……きっと小さくてとても価値のあるものだよ──ロン、何か想像つかない?」

「ガリオン金貨じゃなさそうだよな……金より価値があるものって何だろう。宝石とか?」

当たらずも遠からずである。が、彼らはそれを知らない。

「図書館で調べようって言っても砂漠で蟻を探すようなものだよね」

そんな言い回しは魔法界にはない。

「何それ。なぁ、ハグリッドに直接聞いてみるのは?」

ぴゅー、と二人の脳内に風が吹く音がした。

「それはそうだね….」

「行こうぜ、今ならまだ時間も余裕だよ」

「うん」

 

 

◆ ◇ ◆

 

 

世間話もそこそこに、ハリーは切り出した。

「あの、前、一緒にダイアゴン横丁に行った時にハグリッドが取り出した包みのことなんだけど……」

「帰っちょくれ!」

突然の剣幕に二人は驚いた。

「アー、すまん。とにかくその件についてはもう聞かんでくれ。ダンブルドア先生との秘密なんだ」

ハリーはそっと聞いた。

「あんなに警備が厳重なもの、僕らは思いつかないんだ」

「思いつかんでええ、もう外も暗い。校舎まで送っちゃるから今日は帰るんだ。な?」

コートを着るハグリッドに聞こえないように二人はささやいた。

「また出直そう」

「ああ」

 





これが、素です、はい。クソガキぃ!!
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