喫茶CANNON†BALL
カウンター席に座る朔弥がため息をついていた。
「はあ…………」
「朔弥どったのよ」
「雪華が野菜を食ってくれないんだ……」
「ラーメンやカレーは?」
「雪華ちゃん、そもそも猫舌で熱いのが苦手ですし、お野菜も入っているもので……」
と繭が答える。尊は
「筋金入りだな………」
豪も雪華の野菜嫌いには悩んでいるようで
「ワシも悩んでおってのう……。雪華は鼻が良く。どんなに細かく切り刻んでも野菜の匂いをすぐに察知してしまっての……」
「とりあえず一口だけでも食わせたいよな」
ということで、学食のメニューを野菜に変えてみたのだが
「ひどいのサクちゃん!きょうはごはんいらないのっ!」
と、雪華は走ってどこかに向かってしまった…
「雪華!雪華ー!………」
「やっぱ簡単じゃねえな」
「………くっ」
ゆりは雪華を追いかけていた。
「雪華…。っ!雪華!」
「ゆりちゃん……?って、あれ?ゆりちゃんじゃない?ボク、さっきだれとはなしてたの?」
アンコウのようなカエルのような悪魔が地面から現れ雪華を飲み込んだ。
上半身だけ出ている状態となっていた。
「バエル……!たおしたはずなの!?」
「オレだけパーティー会場じゃない場所に移動してたんだ。正直わちゃわちゃしてるところは好かんでな」
「離してー!」
雪華は力が出ないようだ。昼飯を抜いたからだろう。
「雪華!」
ゆりはすかさずムーンライトに変身し助けに行こうとするも
「なっ!?」
もう一体いたようで、バエルの仲間に飲み込まれ、ムーンライトも口の中に。
「雪華!ゆり!」
そこに朔弥たちが駆けつけた。
カエルのような化け物に飲み込まれかけている雪華とキュアムーンライトであった。
「な、なにごと!?」
上半身だけ出ている状態で何度も出し入れされている。
「テメェ!!2人を離せ!」
「こっちのでかい方は魔力が少ないし要らん」
「小さい方の女は断る。我ら氷の悪魔にとって氷の獣魔は極上の養分となるからな」
「………」
「好き嫌いはしない我らだが?ぶっ倒れた上位悪魔が大好物なんだよ」
バエルの言葉に雪華は少し暗い顔をする。
「この女好き嫌いがどうこうで逃げ出してきたんだろ?ちょうど良いではないか.せっかく作ったものも食われずじまいだバフェ!?」
「悪魔冷脚・羊肉ショット」
朔弥はバエルの言葉を最後まで聞かずに強烈な蹴りを叩き込んだ。
「好き嫌いがないことはいいことだけどな、それはそれとして,雪華を侮辱することは許さない」
ムーンライトを飲み込もうとしていたのバエルの同族はムーンライトにボコられた後、尊のツイスター→テムペストのコンビで焼き尽くされた。
「焼きカエルの出来上がりってな」
「トリプルアクセル!」
「ぐ!ぼ!は!?」
三連続のスケートシューズによる蹴りが炸裂し、当たるたびにバエルの身体を引き裂いていく。
「悪魔冷脚!画竜点睛(フランバージュ)ショット!」
「グゲヒャアアアア!?」
バエルは朔弥からの強烈な一撃を受け消滅してしまった。
朔弥のロッジ、ダイニング
「……」
雪華は千切りキャベツをなんとか食べるのだった。
「……キャベツならいけるだろ?ピーマンみたいに匂いとかないし」
「…………うん」
「ま、少しずつ慣らしてけばいいか」
「最初の一歩ってところね」
「サクちゃん…ごめんなさい。ボク、もう少しおやさい食べれるようにがんばるの」
「雪華のペースで少しずつ,だな」