桜華学園中等部のとある空き教室。
「今日のギャバン、良かったねー」
「うんうん!でも,もう最終回なんだよね」
「「認可する」がここまで熱いセリフになるとは………」
礼堂蒼真、黒峰琥珀、庭瀬優の3人である。彼等は高等部での有名人な尊達のように、中等部での有名人である。そんな彼等は「ヒーロー部」としての活動に勤しんでいた。
「……それにしても、やよいとソラ、遅いね」
「様子見に行こう」
「そうですね.少し心配です」
少し歩いていると、2人の女子生徒が男子数人に絡まれていた。黄瀬やよいとソラ・ハレワタール。ヒーロー部の部員である。やよいの持っていた絵が男子生徒に奪われており、ソラが取り返そうとしているようだ。
「やよいさんの絵を返しなさい!」
「何必死になってんだよ。たかが絵によ」
「面白いからやだねー」
やよいは泣きそうになっている。ソラが握り拳を作り、強く言うが……
「いい加減にしなさい……!」
「ヒーローってさ、一般市民を攻撃していいわけ?」
「やれるもんならやってみなよ」
痛いところをつかれ、ギリリと歯軋りするソラ。
「ソラ.....!」
「痛いところを………!」
「加勢しましょう。……んっ!?」
優達が駆け寄ろうとするが、そこに、赤髪の青年が現れ、男子生徒の1人を殴り飛ばした。
「「尊さん!?」」
「もう大丈夫!なぜって?俺が来た!」
尊がビシッとポーズを決めるも、
「「「…………」」」
蒼真たちは何故かやや冷たい目線を向けていた。
「なんでぇ!?」
「……明さんとかなら分かるんだけど…」
「ちょっと心配だなー」
「うそーん」
蒼真と琥珀の辛辣なコメントを聞きガックリと肩を落とす尊。
「兄さんがいれば百人力です。…ソラさんとやよいさんを頼みました」
「あいよ」
優がすかさずフォローを入れた。兄の扱い方がよくわかっている弟である。
尊がソラとやよいを避難させ、蒼真、琥珀、優の3人が立ち塞がる。
「あなた達など、兄さんが出る幕もないです」
「僕たちで十分だよ」
「生意気言いやがって!黒峰からやっちまえ!」
だが、琥珀は兄、朔弥譲りの蹴り技で対抗した。
「黙ってやられるほど弱くないよっ!」
「流石琥珀。僕たちも!」
「はい!」
蒼真と優も、巧みな攻撃により男子達を撃退していく。
「く、くそう……」
床に転がる男子達を一瞥し3人はヒーロー部の部室に向かった。
立ちあがろうとする男子達の背後に尊が現れる。
「まだやるかい?」
「げえっ!?庭瀬兄!?」
「俺ァ優達ほど甘くないぜ?」
校舎裏から悲鳴が響き渡った……
その頃…
「優!みんなも……大丈夫?」
海藤みなみがやってきた。
「みなみさん…大丈夫ですよ」
「……怪我してるじゃない、保健室行くわよ」
「えっ、ちょ、みなみさん!?」
みなみは優を強引に保健室まで連れて行った。
「見てないで何とかしてくださいよぉ〜」
「良かったねー優」
「憧れのみなみにお手当してもらえるよー」
親友の片想いを知っている2人はニヤニヤしながら優を見送るのだった…。
「優くんとみなみちゃんのこと,漫画にしよう」
「みなみさんを助ける優くんですか……?」
やよいは新たな漫画の構想を閃いたようだ…。