尊、蓮、竜司、祐介は肉フェスの会場に来ていた。
「誰も来てくれなかった」
「暑いし人がたくさんだぜ?よほどの肉好きじゃねえと来ないって」
「そうだな。ゆかりたちはゆかり達でスイパラ行くみたいだし」
「俺たちだけで肉フェスを楽しむとするか……ん?」
「なんか騒がしいな」
インタビューを受けている女性を目撃する。しかし,その口ぶりはなぜか肉を食べることを猛批判する内容であった。
「ヴィーガンかよ…」
「ヴィーガンってあれだろ?野菜しか食べない人のことだろ?」
「そのはずだが……」
女性は尊たちに気付きマイク越しに話していた鬼気迫る表情そのままに詰め寄る。
「あなた達!動物が可哀想だと思わないの?」
蓮「ここは慎重に言葉を選んだほうがよさそうだ」
尊「いやー?全く」
祐介「捨てるほうが冒涜だ」
竜司「何言ってんだ?オバサン」
女性「お肉冷めちゃうから。邪魔しないで?」
肉を楽しんでいた女性が通りかかり、尊たちと共にオバサンを睨んでいた。
女性「あんたはその辺の大豆でも食べてたら?」
女はカンカンにキレたようで、その怒りに引き寄せられた悪魔が女を乗っ取る。
悪魔
ドライアド
ドライアドは地面に手を突き刺し食虫植物みたいな植物を生やして襲わせてきた。
「なんかこう、パックンフラワーみたいな!?」
「ハエトリソウだ!逃げろ!」
祐介の警告で皆離れる。尊は
「コイツは俺に任せてよ」
といい、魔人の姿に変身し、強烈な一撃を打ち込む。
「な、なによ!?私は女性よ?」
とドライアドが怒るも尊魔人態は獰猛な笑みを浮かべた。
「男も女も関係ねぇ。リングに上がったからには………覚悟してるってことだからな」
そして猛攻を仕掛ける。
悪魔ドライアドは反撃の隙もなくボコボコにされたしまった。悪魔部分が消滅し完全に戦意を失った女に追撃しようとする尊を、ようやく異常だと気づいた蓮達が止める。
「おい,やりすぎだ!」
「尊!もうやめろ!」
「オイオイ…どうしちまったんだぁ!?」
「………ち、時間切れか。ま、1分30秒まで伸びたな」
尊はいつの間にか人間の姿に戻っていた。
「!?」
「尊……」
蓮たちは尊の変化に戦慄していた。そんなこともいざ知らず尊は呑気に呟いた。
「なんか興醒めだ。帰ろうぜ」
「そ、そうだなー。変なおばさんに絡まれるし、暑いしめぼしいものは売り切れたし」
「くっ、もう口が肉の口なのだが……」
「うん…」
「せっかくの肉串も地面に叩き落とされて最悪!」
女性もなぜか一緒に行動していた。
そこに、たまたま来ていた健が声をかける。
「その様子だと肉フェスは楽しめなかったようだな。CANNON†BALLに寄っていけ。肉料理の1つや2つは食わせてくれるだろう」
「ってかなんで健は平気なんだよー」
「俺は炎の悪魔だ。この暑さも生ぬるく感じる」
「厨二病か?」
「その辺は気にしないで」
尊たちは肉フェス会場を後にした。
そして……
「いやー!クーラー効いてて最高ー!」
CANNON†BALL
豪に肉料理を注文してそれぞれ食べていた。
「うまぁァァっ!」
「出来立てをすぐに,並ばずに食えるとは……」
「ガハハ、焦らんでいい、ゆっくり食べんしゃい」
「最初からCANNON†BALL行きゃよかった……」
尊たちはそれぞれ肉料理を堪能した…。ふと、尊はプールのような水槽のようなものとそこを泳ぐ魚を目撃する。
「ん?生け簀?」
「そうじゃ。鯵とか色々入れているぞ。釣るか掬うかしたら調理しちゃる」
「また今度にするよ。今は肉の気分」
女性は尊に声をかける。
「ありがとね!こんな素敵なお店を教えてくれて!お代は全部お姉さんに任せな!」
そして、自分の食べた料理と尊たち4人の食べた料理を合わせた金額を支払い退店した……。
「尊くん、元気そうじゃん。雪子にも教えてあげよ」
女性は軽い足取りで帰っていくのだった。