これでこのシリーズも第三話目ですね。唐突ですが皆さんは3本の矢という話を知っていますか?そうです、矢は1本だと簡単に折れるが、3本集まっても簡単に折れると言う話です。やはりパワーこそ正義!罪の重さチャンス到来オリヴィエ最高!罪の重さチャンス到来オリヴィエ最高!
───狂ったようだな。
はい、クソほどどうでもいい話を終わらせたので読む前の注意!
この作品には
1:私のオリキャラ
2:クソ雑エミュ
3:拙い文章
4:ロボトミストーリーの勝手な解釈
5:ゴミ
6:夢と希望
が含まれます
それと、急に職員の一人称になったり、神視点の3人称になったりするから気をつけてな!
そんなの関係ねぇ!って方は最後まで読んでいただけるとありがたいです
それではどうか、あなたの本が見つかりますように
カツ、カツ。
廊下に乾いた音が響き渡る。
どこに行っても目に映るのは人気のない、どこもそっくりな見た目の廊下。
どこに行っても変わり映えがしないどこではない。これではまるで、同じ場所をぐるぐる回っているようだ。
それとも──
「…嘘でしょ」
考えたくなかった可能性。自分がそこまで愚かだと信じたくなかったと言えるかもしれない。
「これってもしかして…」
そんなまさか、あり得ない。私だって翼の職員の端くれ、こんな初歩的な間違いはしないはず。
地図だって見ながら歩いてきた。そう考え、もう一度地図を開いてみるも、逆に疑念が深まるばかりであった。
やっぱり、状況的に考えて…私…
「迷子…?」
そう。
あろうことか勤続初日、それどころか職務が始まってすらいないのに、社内で迷子になってしまったのだ。
どこをどう探しても、自分の居場所がわかるような目印となりうる物などない。
「まずいわよね…」
そんな独り言が口を突き、少しずつ冷や汗が額に滲む。
すでに私は、集合時刻の2時間も早く押しかけると言う過ちを犯している。
その上で会社の実質トップであるアンジェラさんに自分の無知さを晒してしまっているのだ。
そんな状況で
『初日で迷子になりました〜』
だなんて、口が裂けても言えるわけがない。
なんとかして自力でこの状況から脱しなければ。
「えっと、寮を出て、まっすぐ歩いて、この曲がり角を曲がって、それで…」
そうやって自分の歩いてきた道を思い出そうとするも、途中で頭がパンクしてしまう。
そもそも、なぜこんなにもこの会社は広いの?
こんなに広くする意味があるのだろうか?
これではまるで「どうぞ、迷ってください。」と言わんばかりの設計じゃない。
…いや。
ここまで複雑だと、これでは何か有事起きた時に避難することに支障が出るレベルだろう。
設計部門は何をしているの?それとも、私程度には理解できない意図があるのかしら?
「もう…これじゃ私たちを閉じ込めるみたいな構造じゃない…」
思わず愚痴が漏れるが、そんなことしたところで何も解決しない。
そう思い直して、ひとまず歩き続けることにした。
いくら広いとはいえ、無限じゃない。いつか行き止まりか何か目印になる物に出会うはず。
そう考え気持ちを立て直し、再度歩き始めようとした時だった。
──カツ…
遠くから何かの音が聞こえてくる。
──カツ、カツ…
私と同じような革靴が床とぶつかる音。
しめた!
誰かが近くにいる!
そう考えた私は、その音がする方向に向かって全速力で駆け始めた。
その人から見て、私は無様に映るかもしれないけど、そんなの気にしてる場合じゃない。
誰か人と会えば、状況も改善するはず。
何はともあれ、私はひたすら歩みを進め続けた。
──カツ、カツ
間違いない。
音の主に近づいてきている。
やっと自分以外の人に会える。
そんな安堵の気持ちが胸を撫で下ろす。
そして、次の曲がり角を曲がろうとした時──
ドンッ!
「キャッ!」
「わっ!」
衝撃が体を襲い、思わず尻餅をついてしまう。
「うぅ…」
そんなうめき声を上げつつ、しばらくしてからゆっくりと顔を上げる。
そこには、すでに立ち上がった、スーツを着こなす男性職員がいた。
「あの、大丈夫ですか?」
「は、はい。大丈夫です。」
そんな間抜けな返答をしてしまい、少し顔がほてるのを感じる。
「あの、本当にすみません。急に走ってきてぶつかってしまって…」
「いえいえ、僕もきちんと曲がり角の先を確認していませんでしたから。こちらにも責任があります。」
…なんと言う謙虚さ
誰がどう考えてもあの状況で悪いのはこちらだ。
廊下を全速力で走っていたのも私。
それなのに、自分にも非があると言うとは
「そんなことないですよ!」
思わず声が大きくなってしまう
「廊下を走っちゃダメなことくらい、子供でも知ってます。それなのに走ってきた私の方が、どう考えても悪いですよ…」
「そこまで言ってくださるとは…ありがとうございます。では、ご厚意に甘えさせていただきます」
「本当に謙虚ですね…」
思わずそう言うと、男性職員は少し笑った。
「よく言われますよ。自分ではそんなつもりないんですけどね。」
「そうなんですか…」
少し不思議に思いながら、私はふと思った。
名前くらい聞いておいた方がいいのでは?と。
明日から共に働く同僚の中なのだ。今のうちに知っておいて損はないだろう。
「すみません、お名前を伺ってもいいですか?」
「ああ、失礼しました。僕はスーザンと申します。あなたは?」
「私はグスタフソンといいます。」
「…グスタフソンさん?」
そう言うと彼の顔色が変わった。
「グスタフソンさんって、エージェントの?」
「え、ええ。そうですけど…」
すると、彼の顔はパッと明るくなった。
「本当ですか?!」
「え?」
「すごい!グスタフソンさんに会えるなんて!」
彼は興奮した様子で一歩近づく
「僕、いつかエージェントになることが夢なんです!あの、握手していただけますか?」
「は、はぁ。」
あまりにも突然なことで、私は少し間の抜けた返事しかできなかった。
「僕はただのしがないオフィサーなんですけど…先ほどアンジェラさんから聞きましたよ!」
「グスタフソンさんって僕たちの上司みたいな人なんですよね!新人なのにエージェントだなんて、きっとすごい人なんだろうなって思っていました!」
「いやいや、全然そんなことないですよ。」
私は慌てて手を振る
「今だって、あなたにぶつかっちゃいましたし…それに現在進行形で迷子ですし…」
「…え?」
彼の表情が少し固まる
「グスタフソンさん、迷子なんですか?」
思わず小さな声が漏れる。
自分から言ったと事はいえ、やはり他人の口から改めて言われると少し恥ずかしい。
「え、ええ…実は」
そう言うと、彼は笑った
「それも仕方がないですよ。こんなに広いんですから、迷子にもなりますよね。」
「はは…」
あなたは迷子になってないじゃないの…
私じゃなくてあなたがエージェントなるべきだったんじゃない…?
なんてことを考え、乾いた笑いが出てきてしまうが、どうやら彼には聞こえなかったようだ
「それなら、僕と一緒に社員寮まできませんか?みんなにも紹介したいんです!」
「…では、お言葉に甘えさせていただきます。」
こうして、私は迷子の危機から脱したのであった。
────────────────────────────────────────────
「ここですね」
20分ほど歩いた後だろうか、私たちは「男性エージェント用社員寮」と言う扉の前にたどり着いた。
「少し待っていてください、中にいる人たちを呼んでくるので」
彼はそう言うと、扉を開けて中に入って行った。
そして私はと言うと──
完全に一人。取り残されてしまった。
「……」
静かだ。
それに…少し気まずい。
確かに、私の当初の目的はこれだ。オフィサーさん達に会いに行くこと。
そのためにここまでやってきたのだ。
しかし、いざ会うとなるとやはり緊張してしまう。
…もし、オフィサーさん達が全員私なんかよりずっとすごい人たちだったらどうしようか。
少なくともスーザンさんは、私なんかよりもずっと優秀に見えた。
未だに自分がこれから会う人たちより一つ上の立場にいることが実感できず、心配になってしまう。
やっぱり、私がエージェントって言うのは何かの間違いなんじゃないか…
そんなあったことすらない人たちに考えを巡らし、自信を失っていた所で、突然扉が開いた。
「皆さん、紹介します!エージェントのグスタフソンさんです!」
そういいながらスーザンさんが出てくる。
その後ろには、こちらを見ようと背伸びをしたりする大勢のオフィサーさん達の姿が見えた。
「え?あ、どうも…」
緊張で少し声が硬くなる
「グスタフソンです…こんにちは」
なんとも締まらない挨拶。
こんな人が上司だと言われたら、自分でも嫌だと感じてしまうに違いない。
そんなことを考えている内に、スーザンさんの後ろのオフィサー達がザワザワと音を立て始める。
「あれが…」
「俺よりも小さくねぇか?」
「頼っていいのかな?」
「ふぅん…」
「エージェントなんだって?」
「そうそう。優秀なんだろうね…」
「エージェントってなんだ?」
その言葉一つ一つに、プレッシャーを感じてしまう。
違う。
私はそんなにみんなが期待してるほどすごい人じゃない。
私はただの運が良かっただけ。
あなた達のなんら変わりのない一般人。
「い、いや。私は──」
「そうなんです!」
スーザンさんが勢いよく言葉を挟んだ。
「グスタフソンさんはすごい人なんですよ!」
「えっ」
「ここに来るまでに話を聞いたんですが、あの採用試験の時のテストで基準点の3倍の点数を取ったんですって!」
「ち、違っ…!」
慌てて手を振り、誤解を解こうとする
「そ、それは運がよかっただけと言うか、たまたまで…」
しかし、そんな私の弁明の声は、オフィサーさん達の声にかき消されてしまう
「何それ、すごくね?」
「へぇ…やっぱりエージェントって違うんだな」
「てか、なんで自分の点数とか知ってるん?」
「テストってなんだ?やったっけ?」
「アホか」
色々な人から聞こえてくる様々な意見。
悪意などないのだろう。
しかし、その期待の重圧から少し足元がおぼつかなくなり始めてしまう。
「いや、えっと、その…」
何か言わなければ。
誤解を解かなければ。
しかし、もう何かを言う気力すらなく、その場に立っているだけで限界であった。
だが、もはや万事休すとなりフラフラしている私の姿を見かねたのだろうか。
誰かが声を上げてくれたようだ。
「はい、そこまで。よく見て、グスタフソンさん疲れてるっぽいでしょ?」
その言葉は有無を言わせぬ口調だった。
「解散解散、今日はもうここまで。どうせ明日から同じ職場なんだから、会えるでしょう?」
それは私にとって、救いのような言葉であった。
そして、その声に反応するかのように
「それもそうだ」
と言った反応が聞こえ始める。
やがて、オフィサーさん達が少しずつ自身の部屋に帰るなり、各々の用事を済ませに行くなどでその場を離れて行った。
そして、最終的に残ったのはたった二人。
一人はスーザンさん。
もう一人は…
「すみません、さっきはありがとうございました。あの、お名前を伺っても…?」
「ロンドンです。以後、お見知り置きを。」
メガネをかけたロンドンと名乗った彼は、特に表情を変えることもなく答えた。
その視線が、一瞬私の顔を向く。
「さて」
そう言った後、彼はスーザンさんに向き直った。
「おい、スーザン」
「はい」
「お前、エージェントのグスタフソンさんを尊敬してるんだろ?」
「…はい」
「ならなぜこうなるまで無理をさせた?」
「…」
「本当に尊敬してるなら、それくらい理解しておくべきじゃないのか?」
その言葉は突き刺すような勢いを持ち、かつ冷静で合理的だった。
「すみません…」
スーザンさんが小さく答える
「謝るのは俺じゃねぇだろ。」
「はい…グスタフソンさん、すみませんでした…」
そう言って、彼は痛く傷心したような顔で深々と頭を下げた。
「大丈夫ですよ!」
もう今日だけで何度目かわからないが、私は慌てて手を振った。
「そんなに謝らなくたって。わざとじゃないってわかってますし。」
「でも…」
そう言うと、彼は顔を上げた。
「僕が悪いんです。完全に舞い上がっちゃって、グスタフソンさんのことを考えずに…本当に、すみませんでした」
ずっと謝ってばかりの彼の姿を見ていると、こちら側の方がも申し訳なくなってくる。
確かに、少し疲れはしたが、スーザンさんは私を傷つけようとしたわけではない。
それなのに、こんなに謝られてはバツが悪い。
そんな私の思いを察したのか、
「はい、終わり。」
とロンドンさんが淡々と言ってくれた。
「え?でも…」
「グスタフソンさんが許してくれたんだぞ?無駄に謝ってどうする。そんなことされる相手の気持ちにもなれ」
「そうだね…」
そう言い、彼はすこし黙ってから小さく笑った。
「…ロンドンにもごめん。」
「いいんですよ、学んでくれたなら」
「そうですよ、だからそんなに気に病まないでください。」
そう言ったスーザンさんの顔は、先ほどよりは少し晴れていたような気がした。
こうして、二人と共に、私の寮に帰ることにした。
────────────────────────────────────────────
「ここですね」
扉に書かれた『女性エージェント用社員寮』の文字を読みつつ、私はそう言った。
「では我々はここまででお役御免ですね。」
「そうだね、無事に辿り着けて良かった。」
「もう、できれば二度と迷いたくないですからね…」
そう言うと、二人は少し笑ってくれた気がした。
「さて、ゆっくりと休んでくださいね。我々も、あなたも明日から本格的に業務が始まりますから。」
「ありがとう、ロンドンさん。あなた達もきちんと休んでね。」
「はい、もちろんです!」
「それでは、また明日。」
そう言うと、彼ら二人は手を振りながら廊下の奥へ歩いて行った。
その姿が見えなくなるまで見送った後、一人残された私は、扉を開き、寮の中に入った。
そして風呂に入り、歯磨きをして自室のベッドに倒れ込んだ。
今日一日だけで色々なことがありすぎた…
「…疲れたな」
そんなことを言いつつ仰向けになり天井を見る。
…結局、ロンドンさんとスーザンさん以外のオフィサーさん達の名前、聞けなかったな。
でも、それも明日から少しずつ学んでいけばいいだろう。
アンジェラさんも言ってたじゃないか、「気長に頑張りましょう」って。
アンジェラさんと言えば…幻想体の作業。
結局、幻想体とはなんなのだろうか。私のエージェントとしての勤めとは一体?
ロンドンさんやスーザンさんではダメな理由は?
そんな疑問が浮かんでは消えてゆく。
ふと、壁掛け時計を見る。
時刻はまだ夜の8時。まだまだ寝るには早い時間だ。
でも、疲労が溜まっていたのだろう。少しずつ、瞼が重くなってゆく。
ああ…1日が終わる。
それが、眠りに落ちる直前
最後に浮かんだ言葉だった。
こうして、彼女のL社での最初の一日は終わりを迎えた。
彼女は頼れる同僚二人と関係性を築き、ひとまずは平穏を手に入れたようだ。
しかし、それもいつまで続くのであろうか。
永遠に続くものなど、この世には何一つ存在しないのだ。
形あるものにはいずれ終わりが来る。
生物とて、その例外ではない。
彼女はそんなことなど露知らず夢の淵を漂うばかり。
これにて第三話完!閉廷!ギルティ、コンフィスケーション!と言う事であなた達読者は術式を没収されました(唐突)。いやー、第三話はちょっと長めに書いちゃった。どこで切ればいいのかわからなかったんです(言い訳)。はい、何はともあれ今後も週に1、2回投稿する予定…とかほざいてたけどごめん!多分大体毎日投稿する!なにはともあれ、今後も続きも読んでくれたら嬉しいです。それではまた!바이바이!(バイバイ)