速すぎたSTONE!!~千空に従兄を投入した結果!! 作:石の上にも3泊
「まあ、当然…こうなるよな」
人類石化から1時間。宇宙で白夜達が大慌てしているなかで、希少がんがすっかり治り右目まで臓器まるごと再生した千郷は、八丈島のベンチに腰かけてたった一人ぼっちとなった世界で現実逃避したい気持ちを押さえつつ、どうして自分だけが石化が溶けたのか考えていた。
「制御を喪った便利は凶器になるのはわかっていたが…てっぉぉぉおい!!」
八丈島では人類が石化してしまった影響で、軽くディストピアな光景が広がっていた。人の制御を外れた旅客機が海に落下して大爆発を引き起こして爆炎と残骸を撒き散らし…乗客と乗務員の成れの果てと思われる石片が沈んでいく。飛行機だけではない。世界のどこかで石油タンカーは座礁して大爆発を引き起こし、高速道路ではアクセル踏みっぱなしで運転手が石化したこともあって多段玉突き事故が発生し、ブレーキを使うこと無く電車がカーブを曲がったこともあって脱線したり、文明の利器が制御を喪い大暴走している。
「洞窟…硝石…コウモリのうんこ…硝酸?あれ、俺もしかして運が良かった?最悪、洞窟で放置されてたかもしれないし」
石化解除の条件は硝酸などでは?と考える千郷。しかし、たった1度だけの成果では確実とは言えない。だが、希望は有るかも知れない。
「サンプル調査用のガラスケースはあるな。硝酸を少しだけだが、これなら確保できる。まてよ…人類全員が石化してるなら…電気も停まる。日本は例の震災以降*1原子力発電所は完全に停まった。だが、世界はそうじゃない…やばい…やばいぞ!!」
人類が全員石化しているなら、当然ながら発電所も機能停止か暴走する。原子力発電所の場合は消費電力が一定以下になればOFFとなるのだが、加熱した核燃料は別であり人が操作して冷却せねばメルトダウンからの核爆発が起きてしまう。
白夜達が宇宙船で降り立つ予定地は中央アジアカザフスタンの荒野。本来なら救助などのサポートが有るが、今回は無し!!宇宙滞在期間が3日ほどの白夜とリリアン達は問題ないが、前から滞在してる人は無重力で半年生活したこともあり、満足に身体も動かせないだろう。そこに、核爆発の破壊力+余波で間違いなく死ぬ。しかも、イランに近いことから油田火災+原子力発電所核爆発とどめの核弾頭爆発だ!!近代文明史上最悪の出来事が最悪起きてしまう。
予定どおりにカザフスタンに降り立てば、間違いなく白夜達は死ぬ。その死を防ぐため、千郷は直ぐに再び白夜に電話した。
『千郷と!どうした!?俺達はこれから地球に戻ろうとして話し合いをしてるんだが…』
「カザフスタンは辞めとけぇぇえ!!絶対死人が出る!!世界中の原子力発電所が遅かれ早かれ爆発すんぞ!!」
『『『えっ…核爆発?』』』←白夜は日本語、他の人は英語やロシア語。
「制御を喪った発電所は停まる。だがな、原子力燃料は燃やしたあと、冷却が必須だ。それをしなかったらメルトダウンするからな。爆発しなくてもチェルノブイリのように放射能が出るし、最悪は核爆発で辺り一面爆発だ。
今から俺が予想する事態を簡単に言うぞ!!」
今、発電所が停まる。数時間後、世界中から明かりが消えてネットが使えなくなる。火力発電所が火災発生し、冷却していない原子力発電所はメルトダウンからの核爆発。などなど…
「早い話。陸続きの場所は辞めた方が良い。日本の太平洋側なら俺が居るし、助けられる」
そして千郷はチラリと港の方を見る。港の方では石化して動かないが、千郷の上司の教授やその教え子達が忠実再現したオセアニア地方の船が待機されていた。それを見てニヤリと千郷は笑みを浮かべる。問題ない、この船を使ったことはあるし、時速30キロ…20ノット以上の快速で動ける。
「ちょうど、船を見つけた。今、八丈島に居るから…最高時速20ノットで動けるとして、関東圏の海に落ちれば支援できる。それに着陸船の酸素は9時間から8時間ぐらいだろ?千葉の九十九里浜から小笠原諸島までタイムリミットまでに助けられるよ」
本来なら白夜達、ISSの6人は地上の支援無しで地球に降りなければならない。早い話、ムリゲーだった。しかし、今なら石化から戻った現時点唯一の地上人類となった千郷が居るのだ。もし、海上でも八丈島から270キロ以内なら助けてもらえる。
『マジか!?実は俺達も九十九里浜に降りようとしてたんだ!!』
「マジだ。今ならがん治ったから、時速40以上だせそうだけど。まあ、落下地点とかの計算も有りそうだから時間かかるだろ?俺はそれまで、石化の解き方を探しとくよ。少なくとも、硝酸とかコウモリのうんこが鍵になりそうだ。ネットが繋がる間に、連絡くれよ!!じゃあな」
そして通話を切って、千郷は再び洞窟に戻っていった。
「とは言っても、洞窟調査用だから液体を持ち帰れる容器少ないのよね。まあ、最悪は昆虫調査の容器でもいっか、液体漏れないし」
千郷は3分で石化から復活した洞窟に戻り、自分にこびりついていた鉱石片、硝石の粉、硝酸、そしてコウモリの糞などを採取していく。どれが正解なのか、それ以外にも条件が有るのか不明だが、ないよりはましだ。手懸かりは全種類持ち帰る。
「そういや、石化していた時は...目や耳は封じられてなにも聞こえなかった。だが、脳ミソだけはくっきりしたな。油断したら意識もっていかれそうになったけど」
必要な物を採取して、白夜達を迎えに行く船の所に向かう。そこでは案の定、石化した中年の男性や学生がいた。
「よお!教授!!俺の退職届、なしに出来る?聞こえてないか」
中年男性に硝酸をかけるが、変化はなし。続いて硝石を振りかけるが変化無し。最後にコウモリのうんこをかけたが変化無し。
「全部…変化無し。いや、俺はこの3つのどれかで石化が溶けた。だとしたら、別の条件が必要なのか?」
しかし、ここで千郷はやることのタスクの多さに気付く。
白夜達を保護し、共に日本上陸。これが今日から長くても2~3日以内。
初日から10日以内に家畜の9割が餓死する。なので必要な動物の保護および衣類などの材料を産み出すカイコガの保護。特にカイコガは長い年月で自然界では生きていけず、間違いなく絶滅する。
上陸次第、千空達の保護。もしかしたら千空は千郷と同じ条件で硝酸、硝石、コウモリのうんこのどれかで復活するかもしれないが。
3ヶ月後以内に東京都心から必要物資を持って離脱。このとき、間違っても地下鉄を使わないように。既に水没している。
「あれ…やること多すぎじゃね?」
だが、幸運だったのは日本だったこと。様々な技術物資もあり、海沿いで孤立してるので海産資源はとれる。それに、程よい田舎なら下水が完全に発達してないのでガス爆発からの地盤沈下はない。
海外なら、ここに原子力発電所核爆発の範囲から逃走というデンジャラスミッションが追加されるのだ。
次回、リリアン、そして後のシャミール&コニー夫妻の独り身トリオの回収。
世界開拓…進める?
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日本が終わってから
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日本→アメリカ終わってから
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原発のないオセアニア編!!