速すぎたSTONE!!~千空に従兄を投入した結果!! 作:石の上にも3泊
全人類謎の石化事件からの1ヶ月の月日が流れた。
「ふっ…夏って感じだな」
石神百夜 年齢40代半ば。石神千郷が石化すらも出来なかった世界線では一回り処か二回りも年下の金髪歌姫と、あんな関係になった男であるが…残念ながらこの世界線ではそんなことは無くなり…石神家唯一の独身となってしまう中年である。
そんな中年の百夜は東京都心から直線距離では近いが、そこそこ離れた東京都内の田舎の農村に滞在していた。ここの自治体は東京都で有りながら自然豊かで、懐かしい日本人が忘れかけた心の故郷とも言える里山の景色を残しており、土地もそこそこ余っている。自治体保有の里山は無許可で山菜狩りなどの自然の恵みを取ることも可能だし、自治体が農家さん志望の若者やIターンおよびUターンの若者への居住キャンペーンとして都心では考えられない大きな住まいや畑に田んぼの提供と来た。千空と千郷が移動前に調べてくれたが、その居住キャンペーン対応の住居はまだ誰も住んでおらず、住んじゃっても大丈夫だったのだ。
「しかし、都会はコンクリートの影響か知らないが照り返しも強かった!同じ東京の夏なのか疑わしいが、涼しくて過ごしやすいぜ!!」
うちわを仰いで都心とは違う過ごしやすい夏を満喫する百夜さん40代半ば独身。しかし、今の人類は宇宙に居たため石化光線を免れた6人、そして速攻で石化が自然に解けた運が良いのか悪いのか不明の民俗学者1人、そして意識を飛ばさなかったお陰で硝酸で復活できた男子高校生3人の合計10人しかマンパワーがない。マンパワーは出来るだけ多い方が開拓は進みやすいし、作業も効率的に進む。
しかし、意識を飛ばしてしまった人でも石化を解除できる石化復活液の開発は流石の千空でも難航しており、現時点ではこれ以上マンパワーを増やすことは出来ない。もっとも科学の知識がある千空が復活液の開発優先であり、他のメンバーの中でも手伝える人材(シャミール、コニー、千郷、司)は手が空いた時に手伝えている状態だ。そして、千空以外のメンバーは原則千郷の指揮で生活基盤を整えたり、素材集め担当である。
「よお…百夜。此処に居たか」
ギクリ!!突如呼ばれた声に百夜は冷や汗をかく。実は言うと、百夜は現在…サボっているのだ。千空は頭脳労働だが、他のメンバーはゴリッゴリの肉体労働。宇宙での長い滞在時間のお陰かコニー、ヤコフ、ダリヤは多少は免除されているのだが…百夜は宇宙滞在期間がたったの3日。免除される道理は皆無!!働かなければならないのだ。
「千空は復活液の開発が最優先。だが、他のメンバーは違う。俺がアイヌ民族の取材と文化調査で北海道に居たとき、俺に弓矢と銃剣格闘術を教えてくれた農家の爺さんは100歳越えてんのにめちゃくちゃ働いていた。
お前、まだ50手前の現役世代だろ?マンパワーが1人でも居るんだ。は・た・ら・け」
死神の足音と共に麦わら帽子を被り、綺麗な藍色に染まったジーンズのオーバーオールの作業着を纏い…何処から見ても農家さんの格好となった千郷がニコニコと笑顔を浮かべて降臨してしまった。その隣には鹿に近い動物、特定外来種 キョン×2を一撃で仕留めたピリカが降り立っていた。特定外来種キョン、史上最強の猛禽類に粉砕される。
「千郷!?お願い休ませて!!農作業が…サバイバルがこんなに大変だとは…思わなかったんだよ!!」
泣き言を言う百夜さん永遠の独身。そう、農作業全般は勿論のこと、一から建造物を建てたり改装したり、生活基盤を整えるのは本当に大変なのだ。
百夜だって来た当初は凄く楽しそうにウキウキしていた。しかし、そのウキウキはその日の内に完全終了する。21世紀では当たり前な蛇口を捻れば冷たい新鮮な水が流れる当たり前が通用せず…「無いものは作るか」と千郷と大樹の圧倒的マンパワーで新鮮な井戸が作られて速攻で整備される。
そして食料調達だ。21世紀ではスーパーや小売店に行けば美味しく新鮮な食材が手に入るのは当たり前。しかし、もう小売店やスーパーには暫く頼れない。東京の小売店やスーパーの食品の大半は腐敗し、腐ってしまった。食品も自分達で育てるか、狩猟するしかない。宇宙飛行士だった百夜達は野菜を育てる知識は皆無であり、その編の知識は千郷達に丸投げした。まあ、此方も「ないなら作るか」「そそるぜ、これは!!」と高校生3人と千郷が苦もなく畑や田んぼを整備してしまったし、千郷と司なんて「肉は定期的に食べないとアミノ酸不足になるし、抵抗力も下がる。狩るか」「俺も手伝います」とコンパウンドボウとナイフを持って猪とキョンを狩ってきました。司なんて、手刀の一撃で猪を仕留めていたし、人間やめてる。
「な?大変だろ?しかし、リリアンはしょうがないと言っても宇宙飛行士のサバイバル能力低すぎじゃね?高校生以下ってどうよ」
「お前達が強すぎるだけだって!!おじさん涙出てきたよ!」
田舎スローライフを送ってみて百夜は一つ学んだ。現代人はお金が有れば欲しいが手に入る恵まれた環境に居るのだと。自給自足や部分的自給自足に憧れる人も結構聞くが、百夜としてはやめとけと言いたい。だって、こんなにきついなんて思わないじゃん!!
「てか、俺の石化が解けなかったり、俺がリリアンに会わず気合いで3ヶ月耐えなかったらどうやって暮らしてたんだよ」
「ぐうの声も出ません」
百夜達は千郷石化光線に間に合いませんでした√では、漂着した無人島に居た世捨て人が遺した住居を使って、なんとか生活していた。しかし、その√では日を追うごとに彼らの衣類はボロボロになっていき、一から衣類を作ることは出来ず、原始人のような生活を送っていた。
「てか、千郷。お前、そんな作業着持ってた?」
「もってねーよ。だから作ったんだよ。千空から薬品の知恵を借りて、作業時間短縮したけどな」
「それ、自分で作ったの!?」
そしてこの民俗学者、今まで習得した技術&民族知識を使うことで一から市販品以上の使い勝手と強度を持つ衣類を作ることが出来るのだ。材料はそこら辺に生えている麻と白樺の樹皮、そして我らがカイコちゃん達が産み出したシルクである。
「服の生地なんて人類の知恵を使えば、植物とカイコガの繭から作れるんだよ。染料は木の根っこや昆虫からな?民俗学の常識だ」
人類文明の知恵を嘗めてはいけない。人類は麻から衣類も作れるし、アイヌ民族なんて川魚の皮から防水ウェアと防水シューズも作れる。
「ごめんなさい!!全ての日本人の大人はそんなこと出来ないです!!出来ないのが大半です!!」
「衣類は生きるのに必要だぞ。人間はピリカ達ハーストイーグルのように羽毛や強靭な筋肉で守られていない。ヒグマなんてそこに分厚い皮と脂肪という鎧も有るからな」
衣類は人類が自然と共に生きるため、文明社会で生きるために必要な鎧である。
「ちゃんと、皆の分も作ってるぞ!!リリアン!ちょっと来てくれ」
「どうしたの?」
千郷がリリアンを呼ぶ。呼ばれてやって来たリリアンは持ってきた衣類が本当に旅行に行く程度しか無かったので、千郷に服を作ってもらったようだ。
今、彼女が着ているのは白樺の皮を糸に加工して作られた衣類 アイヌ民族に伝わる伝統工芸品 アットゥシ織のデザインを千郷が現代アレンジを加えた、上下に別れたツーピースだ。アイヌの模様などもアクセントとして加えられており、普通に都会で着ても違和感はない。
「これ、お前が作ったの!?」
「おう。良いだろ?」
「これ凄いよ!!通気性が良くて、肌触りもいいの!」
「気に入ってもらえて何よりです」
因みに千郷の職場では千郷作の現代アレンジ民族衣装がそこそこ高値で売られている。平均2万5000~5万円ほどだとか。そしてオーダーメイド可。
と、その時だった。空をツバメが飛んでいく。
「ツバメ…はぁ!?まさか…」
ツバメは実質人類の前の石化現象により全滅した。そのツバメが空を飛ぶということは…誰かが石化から復活させたということだ。
まさかと思い、千郷は小屋を魔改造して作った千空の科学ラボを見る。すると、ラボの扉が開いて千空が出てきた。
「完成したぜ、石化復活液!」
日本人、食糧難にならないように段階的に復活プロジェクト、本格スタート。
次回、杠と未来復活!!
大樹「気分転換に、スポーツしたいな!!」
千郷「バトミントンならラケットと羽は作れるな。作るか」
百夜「出来るの!?ラケットのアミアミどうするの!?」
千郷「そこに仕留めたキョンが居るじゃろ?ソイツの腸繊維を使う。なに、化学繊維が普及する前はそれがガットや弦楽器の弦の素材だった」
世界開拓…進める?
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日本が終わってから
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日本→アメリカ終わってから
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原発のないオセアニア編!!