今回ちょっと短いです
「久しぶりだここに帰ってくるのも」
衛非地区にある展望台から眺めていた零斗。ヤヌス区で息抜きしてきた彼は多くのお土産を両手に適当観へ向かっていく。
「しかも、まさか世話するのがビデオ屋の店主だったとはな」
「それでこれから世話をする人達って一体どういう人なんだ?」
『パエトーンと呼ばれるプロキシでな。ヘーリオス研究所でインプラントの手術を受け、再調整したら身体に異常な兆しが現れた。その特徴が私達の扱う術法と似ていると分かってな
そこで雲嶽山でその力を上手に扱う方法を教える為に面倒を見ることになった。』
「なるほど、因みにその人達の特徴は?」
『写真があるから今送るよ』
通話しながら儀玄から送られてきた画像を見てみると、
「えっ!?…アキラとリン!?」
『なんだ、お前さんの知り合いだったのか?』
「こっちに来る時、ちょっと世話になってね。そうか…この子達がパエトーンだったのか」
師匠と会話を思い返していた零斗はスマホがブルルと震え画面を開くとノックノックから師匠のメッセージが来ていた。
"もう既に適当観へ到着している"
「こっちも着いたら今向かうよ」と返信して適当観へ向かっていくのであった。
「さてと、これで先代様、兄弟子さん達の紹介は以上になるんですが……
あっ……!!」
「どうしたの?」
福福は何か思い出しかのように頭を抱えながら
「い、1番紹介しなくちゃいけない方がいるんでしたっ!!」
「紹介しなくちゃいけない人?」
「福福…それなら心配ないぞ」
猫を中庭に置いてきた儀玄が戻ってきた。
「お師匠様、それは一体どういうことでしょうか?」
「"師範"は既にリン達と挨拶は済ませてあると言っていたぞ」
「え、えっと…師匠?その、師範って人は一体?」
「む?お前さん達何度も会ってなかったか?」
「ご、ごめんなさい。私まだその師範って言う人がどう言った人なのか分かってなくて…」
「そうか…と噂をすれば」
「えっ?」
リンの肩に誰かが叩いた。後ろを振り向くとそこに立っていたのは
「びっくりした?」
微笑みながら話しかけるのはリン達にとって馴染みのある男性。
「え、えぇっ!?零斗!?」
「あ、師範!お戻りなられたんですねッ!」
「おう、ただいま。旅行から帰還しました。師匠」
「長旅お疲れ様。息抜きはできたか?」
「あぁ、それと福福これ皆に土産」
「わあぁぁぁぁぁーーーーッ!!ありがとうございます!」
大量の袋を手に持ち、その内のひとつに土産だと言わんばかり福福に渡すと子供のようにはしゃぐ。
「う、嘘でしょ!?零斗が雲嶽山の師範!?」
「まぁな」
「ふっふっふっふっ、聞いて驚かないでください。零斗師範は現宗主の右腕であり虚狩りにも引けを取らない実力者なんですよ!」
「うえぇ!?そうなの!?」
「いや、皆が勝手に言っているだけだ。俺は思ってない」
「お前さんは謙虚だな。」
「今の虚狩りは雅さんだけだよ」
零斗がそう口にすると儀玄は何か思い出し、腕を強く組みながら1歩零斗に近づき
「ほほう?"雅"か…お前さんいつの間にそんなに仲良くなったんだ?」
「え?いや、だって何回も共同作戦してたからそれは仲良く」
「だったらこれはなんだ?ん?」
目は笑っていなくて、口角だけが不自然に上がる儀玄はスマホを取り出し画像を見せつけてきた。
「あ、それ確か対ホロウ六課の皆さんと写真を撮った時の」
「そうだ。しかし問題はこれではないコレだ」
儀玄が画面をスライドさせて見せてきたのは雅とのツーショットだった。
「なんだァ…これは?」
「あぁそれ、雅さんが"ツーショットを取る修行"をしたいからって撮ったんだけど」
「そうか…(絶対嘘に決まっている。あの雅がこんな表情をするなんて見た事ないぞ)」
「師匠?」
「なんでもない…
零斗、帰ってきたばかりで悪いが少し鍛錬に付き合え。」
「えっ?…いいけど、リン達にここの事教えてやらないと」
「安心してください師範!お弟子さんの事はこの福福におまかせください!」
胸を叩き、堂々と張る福福。
「そうか、んじゃあ福福頼んだぞ」
「勿論です!」
なら任せても大丈夫かと思い零斗はすぐさま着替え儀玄と共に鍛錬場へ向かっていった。
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