IS~もう1人の男~   作:平剣山

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今晩は!平 剣山です。
今回は後編です。
そして初日の終わりです。
長かったと僕は思います。
ではどうぞ!


コンプレックス 後編

Side 神矢

 

(さて、まず部屋の外から聞き耳立ててた刀奈(・・)を入れるか)

「立ち話もなんですからとりあえずにあなたも中へどうぞ。」

「・・・・わかったわ。」

少し渋ったが部屋に入ってもらった。

「さて、まず貴方は誰ですか?その髪とネクタイの色からして更し・・簪のお姉さんですか?」

俺は相手が簪の姉だということを知っているため、ここでは名前で呼ぶことにする。

あと今言った通りIS学園の制服は学年ごとにネクタイ、リボンの色が違う。一年が青、二年が黄、三年が赤となっている。刀奈がしているのは黄色のネクタイなので二年ということになる。

「私は更識 楯無(・・)(たてなし)あなたたち生徒の長で、あなたが言った通り簪ちゃんのお姉ちゃんよ。気軽にたっちゃんって呼んでね♪」

そう言って持っていた扇子を開くとよろしくと書かれていた。

(何!『楯無』だと!?この年でもう襲名したのか!たく、あのオッサンなにしてんだよ。つーかその扇子って昔俺が教えたやつじゃないか。まだ覚えてたのか。)

『楯無』とはこの姉妹の家、暗部に対するための対暗部用暗部『更識』の当主が襲名する名で刀奈は十七代目当主となっている。

「分かりました。あえて楯無先輩と呼びます。では本題に入りましょうか。簪、何があったか話してくれないか?」

「う、うん・・・・。お姉ちゃんは文武両道の完璧超人なんだよ。それに比べて私は運動はそんなに得意じゃないし、性格もこんなだから。」

「要するに、いつも皆に完璧な姉と比べられ続けて結果あんなに自分を卑下していたと。」

「それに前にお姉ちゃんに言われた。」

すると楯無が顔を背けた。

(それが多分止めだったんだろう。いったい何を言ったんだお前。)

「それは?」

簪にはまた辛い思いをさせてしまうだろう。

(俺は最低かもしれないな。簪を辛くしてまでこの事を解決しようとするとは・・・。これで何も出来なかったら最低を越してクズになっちまう。ホント悪い人間だな俺は)

「『あなたはなにもしなくていいの。私が全部してあげるから。だから、あなたは無能のままでいなさいな。』って・・・。私なんかお姉ちゃんの足手まといでしか・・・ないんだ。」

簪がまた泣き出してしまう。

「待って!簪ちゃん!ち、違うのあれは!「成る程な。」!」

「簪どうやら、勘違いしてるようだぞ?」

「・・え?」

「いまの楯無先輩の反応を見て分かった。楯無先輩はお前を大切に思ってるし、また少し不器用だということか。」

「・・・・・・」

「・・どういうこと?」

楯無は黙って聞き、簪は泣き止み聞いてくる。

「まず、言っておく。理由は言えないが俺は『更識』を知っている。また、『楯無』がその当主の名だということも知っている。」

「へぇーそうだったの?」

「なんで・・・」

(お?楯無の雰囲気が変わったな。警戒されたなこりゃ。ま、当たり前か)

「理由は言えないと言った。それで先輩が更識家の当主ということである仮説ができた。それは、」

「それは?」

「・・・・・・」

 

 

 

「巻き込みたくなかったんだよ。暗部の抗争に簪、お前をな。この先、暗部同士の抗争が起きないとは限らない。そうなったときお前を守るために、お前を裏の世界から遠ざけるためにお前をそのままでいさせようとした。が、このとおり言葉を間違え勘違いさせてしまった。誤解を解こうにも、二人の溝はさらに大きくなり話すことすらできなくなってしまった。そして今にあたる、という感じだ。」

「そんな・・・、そんなのって」

「神矢君の仮説は本当よ。「!?」」

「やはりか・・。だが、」

「分かってるわ、私が簪ちゃんの才能を殺しちゃったわ。簪ちゃん、私は怖かったの。私は神様じゃないから、もしかしたら簪ちゃんやみんなを守れないんじゃないかって。だから簪ちゃんは表の世界にいてほしい。だって簪ちゃんのこと大好きだから。」

「お姉ちゃん・・・」

「どんな理由があろうと簪ちゃんを傷付けてしまった、ホントにごめんなさい!」

「ううん、私こそお姉ちゃんの優しさに気付けなくてゴメン。でも私はいつまでも守られるだけじゃなくお姉ちゃんを助けられるようになりたい!・・例えそれが危険でも。」

「簪ちゃん!!」

ガバッと泣きながら楯無は簪に抱きつく。いきなりだったので簪が慌て、それを見て笑う俺。

少し経って

「ま、一件落着というところかな?」

「本当に感謝してるわ、ありがとうございます。」ペコリ

「ありがとう・・・神矢」

「ああ、って簪・・名前で」

(楯無に頭を下げてきて感謝されるってレアだな。)

「私、名前で呼ばれてたから。私も名前で呼ぶことにした。」

「いや、あれは二人が姉妹だから名前で呼んだだけで。」

「じゃあ、これからも名前でいい。・・・・・だめ?」

簪が、こっちを見上げて聞いてくる。気のせいか目がウルウルしている。

(うっ!何この小動物。すげー可愛いんだけど、っといかんいかん)

「お、おう。」

できるだけ平常心で答えようとしたが出来なかった。

「ははーん、さては神矢君照れちゃったのかな?でもお姉ちゃんとしては複雑だなー」 

「ええ!?」

「・・・・」

簪の顔がどんどん赤くなっていく。

(ほう、余計なことを。そっちがその気なら)

「そーだ簪。ついでだから今度、楯無先輩と対決してみたら?例えば料理とか編み物(・・・)とかで。」

昔、楯無が編み物だけ壊滅的だったと思い出した。もしかしたら今だに壊滅的なのかもしれない。

「頑張れ簪。楯無にも勝てることが見つかるはずさ。」

今俺の中でだけニヤニヤしている。つくづく俺は悪い人間だと思う。

「いいわよ。生徒の長としてどんなことでも受けて立つわ。」

「じゃあ、試したいことがあるから、簪ちょっと耳貸して」

「う、うん。」

「ゴニョゴニョ」

「むー」

顔を赤くして俺の話を聞く簪、何故か頬を膨らます楯無。

「分かった。お姉ちゃん。」

「な、何かしら簪ちゃん。」

(おうおう、楯無のやつ警戒してるな。)

「明日の放課後、編み物で勝負しよう。」

「え・・・・?えーと簪ちゃん?それはちょっと・・・」

やはり編み物はまだ苦手のようだ。チャンスだ簪!

「どーしたんですかー?楯無先パーイ。どんなことでもいいんでしょー。逃げるんですかー」ニヤニヤ

「うっ」

「逃げませんよねー、だって俺たち生徒の長なんですから。」ニヤニヤ

「わ、分かったわ。」

「フ・・(よし!)」

 

こうした久しぶりの姉妹の会話に終わりがやって来た。

 

 

ドンドン

『おい神矢!開けてくれお願いします!そして助けて!箒が・・・箒がぁ!?』

「なに?」

「なにかしら?」

「(ピキッ)」

上から簪、楯無、神矢の順である。

「すまん、ちょっと行ってくる。なにすぐ終わらせるさ、・・・すぐに」

「か、神矢?」

「神矢君?ちょーっとお姉さん怖いなー」

「なんのことですか?では行ってきます。」

この時二人は一夏に合掌したそうだ。

(フフフ、一夏お前はまたしても俺に迷惑をかけるのか・・・。アハハどうしてくれようか?)

 

こうして初日の夜は終わった。

一夏はどうなったって?

フフフ皆の想像にまかせるよ。

 

Side out

 




さて、終わりました。
よかったねー仲直りして。
完全にフラグ建ったがなんの問題もないぜ!
僕は満足だ。
次回もよろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
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