白竜科学世界見聞録 作:白竜シース大好きマン
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私は、かつては同胞達を裏切り、そして人間に味方した。
その理由は単純だ。
私は鱗がなかった、そしてそれは私に耐えがたい屈辱を与えた。
生まれた時から竜であるに関わらず、鱗を持たず産まれた私は、親からも…同胞達からも不気味に思われた。
私は、産まれた時から差別されてきたのだ。
鱗が無いという、竜として致命的な欠点を持ってたゆえに。
だから、私は鱗が…否、普通が欲しかった。
普通に産まれ、普通に暮らし、普通に老いたかった。
なのに…私はそれを赦されなかった。
だから、私はちっぽけな可能性に懸けた。
人間、それは不思議な存在だった。
ちっぽけな存在でありながら、私達竜に挑み勝つつもりで戦争を起こしたのだ。
私は彼等の存在を知ったとき、さぞ狂喜したでしょう。
彼等なら、私を差別しないかもしれないと。
彼等なら、私を受け入れてくれるかもしれないと。
彼等なら、私に鱗を授けてくれるかもしれないと。
だから、私は同胞を両親を裏切り、人間に味方した。
私達竜の秘宝、原始結晶…これさえ使えば、私に鱗が出来るかもしれない、普通になれるかもしれない。
それを叶えるためにも、人間という未知の存在は必須だった。
やがて、人間の王のような者が同胞達を、おそらく皆殺しにした頃。
私は人間に、原始結晶を研究するための地位と場所を与えられた。
だから、私は鱗を手に入れるために研究を始めた。
だが…研究をすればするほど、その可能性は否定され始めた。
私は、神を、呪った
私は、神を、憎んだ
私は、神に、捨てられた
私は、神に、普通を、与えられる事を、奪われた
そして今、私は死の淵にいる。
そうだ、私は今人間に殺されようとしている。
否、不死者に殺されかけている。
何故、何故なのだ神よ、私が何をしたというのですか。
何故私はこうまでも苦しまなければならないのですか、神よ!
私は、あなたに、産まれてきたとき、何をしたというのですか!
神よ
私は普通が欲しかっだけなのに…神よ…
私に救いを、与えてはくれないのですか?
私は…私は…今この時になってから、産まれてきたことその物が後悔しかなかった事を知りました。
だから、神よ…もう良いのでは?
この憐れな竜に、救いを…救いを…………
私はそして、自らの意思を手放した。
次に私が目を覚ました場所は無だった。
何もない、無だけが広がっている…光さえない無の世界。
そんな世界に光が指した。
「白竜よ、すまない…私のせいだ」
光は呟いた。
ああ、頭が良い私は直ぐに気づいてしまった。
気がつけば私は光に向かってブレスという名の唾を吐いていた。
それを光は避けずに、もろに受けた。
何故避けないのだ、あの光は…否、あの神は。
「避けるわけにはいかんのだ、私のせいなのだから…お前が、苦痛と屈辱にまみれた生を送ることになってしまったのは」
光の一言一言が、私に憤りを募らせる。
光は喋り続ける。
「私は謝罪する、お前にそのような味わう事の無い屈辱を与えるようなことしてしまったことに…ただ、本当にすまない」
それが答えか、神よ。
それが貴様らの答えなのか!
なら私はなんのために産まれたのだ、ただ苦しむためか!
私に、あの穢れた世界でなんの意味があって産み出されたのだ!
謝罪よりも、それを教えてくれ…神よ…
「すまない、もうそれを答える事はできない…お前はやり過ぎた、普通になるためとはいえ殺しすぎたのだ」
殺しすぎただと?
「元はと言えば私が悪いのだか…それにしてもお前が行った悪逆非道な行いは赦されるものではない。だか、先も言った通り私にお前を罰する権利など無い、だからお前には救いでもあり、罰でもあることを下そう」
何を言っているのだ貴様…
「お前を、転生させる!それが私がお前にできる唯一の贖罪でも、断罪でもある。拒否権など無いぞ」
転生だと?
転生…まさか、貴様は私にまたあの苦痛を味わえと言うのか!
貴様は私にまた絶望を突き付けるのか、神よ!!
「この転生が、絶望になるか希望になるかはお前次第だ…私はただ、前と同じように、見守るだけだ…白竜シースよ、お前には新たな生命を授け、人でも竜でもない存在『竜人』となってもらう!そしてその世界で自らの罪と向き合い、新たな道を刻め!」
神よ!!また貴様は私を見捨てるのか!
神よ、貴様は傲慢だ!
神よ!!私は必ず、次は必ず貴様を殺してやる!
私は貴様に、私と同じ屈辱を味会わせてやる!
「さあ行け!救われぬ白竜よ!私を殺すと言うならば、私は何時までも待っていてやろう!だかもし私を殺す気が失せたとき、お前に私は初めての手を差しのべるだろう!さあ逝くが良い、前の世界とは違う、科学によって人が支配する世界へ!」
女尊男卑が蔓延る腐ったあの世界へ…
インフィニット・ストラトスへ!