仮面ライダーディケイド×ホロライブ×MCU ―世界を繋ぐ仮面の旅人―   作:十六夜 蓮

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第37話 決意表明

 

 

ヘリキャリアの一室。

 

簡素な造りの会議室は、今だけは世界の行方を決める場のような重苦しさに包まれていた。

 

壁一面に設置されたモニターには、世界安全保障理事会の理事たちが映し出されている。

 

その視線を一身に受けながら、ニック・フューリーは会議室の中央へ一人で立っていた。

 

ヘリキャリアは、未だ修復作業の最中にある。

 

艦内の至るところから工具を打ちつける音が響き、損傷した配線からは時折火花が散っていた。

 

クルーたちは負傷者の搬送。

 

破壊された区画の封鎖。

 

停止したシステムの復旧作業に追われている。

 

それでも、世界安全保障理事会は待たなかった。

 

モニターに映る一人の理事が口を開く。

 

『フューリー長官』

 

「何でしょう」

 

『アベンジャーズは、今どこにいる?』

 

フューリーは表情を変えることなく答えた。

 

「追跡していません」

 

『追跡していない?』

 

理事の眉が僅かに動く。

 

「ええ」

 

フューリーは淡々と続けた。

 

「世界を救った直後です。少しくらい休息を与えてもいいでしょう」

 

別の理事が、不快そうに顔をしかめる。

 

『君は事態の重大さを理解しているのか?』

 

「十分に」

 

『ニューヨークは壊滅的な被害を受けた。世界中の人間が、宇宙からの侵略を目撃したのだ』

 

ニューヨークで撮影された映像が、別のモニターへ表示される。

 

スターク・タワー上空に開いたゲート。

 

そこから押し寄せるチタウリの軍勢。

 

巨大なリヴァイアサン。

 

街を守るアベンジャーズ。

 

そして。

 

色とりどりの姿で戦場を駆ける仮面ライダーたち。

 

『彼らは、その中心にいた』

 

「だからこそ、今は休ませています」

 

フューリーは一切怯まなかった。

 

『四次元キューブはどうした?』

 

別の理事が尋ねる。

 

フューリーは即答した。

 

「あるべき場所へ返しました」

 

『どこだ』

 

「我々の手が届かない場所です」

 

モニター越しの理事たちが、僅かにざわつく。

 

『アスガルドか?』

 

「そう考えてもらって構いません」

 

『君が、ソーへ四次元キューブを引き渡したのか?』

 

「私が命じたわけではありません」

 

『では、誰が決めた?』

 

フューリーは僅かに顔を傾けた。

 

「私はただ、それを持ち帰ろうとする神へ逆らわなかっただけです」

 

理事の一人が、苛立った声を上げる。

 

『つまり、地球への侵略を引き起こした戦犯であるロキを、我々の手で裁くこともなくアスガルドへ引き渡したのか』

 

「彼は自分の国で裁かれます」

 

『それを我々が確認できないのなら、意味がない』

 

「では、地球で拘束しますか?」

 

フューリーの片目が鋭く細められた。

 

「雷神ソーの弟であり、アスガルドの王子でもあるロキを地球の法で裁き、神の国との外交問題を引き起こす」

 

静かに問いかける。

 

「今の地球に、アスガルドとの戦争まで始める余裕があると?」

 

理事たちは黙り込んだ。

 

誰も、即座に反論することはできなかった。

 

しかし、納得したわけではない。

 

女性理事が口を開く。

 

『フューリー』

 

「はい」

 

『君は、自分が何をしたのか分かっていないようね』

 

「分かっています」

 

『アベンジャーズを管理下へ置かず、自由にした』

 

女性理事の背後に、新たな映像が表示される。

 

そこに映っているのは、ニューヨークの大通りへ並んだ平成仮面ライダーたち。

 

『さらに、平成ライダーと呼ばれる制御不能な超人集団まで、同じように野放しにした』

 

理事は鋭い目をフューリーへ向けた。

 

『彼らは危険よ』

 

フューリーは短く頷いた。

 

「ええ」

 

その答えに、理事たちは一瞬だけ言葉を失った。

 

フューリーは否定しなかった。

 

擁護もしなかった。

 

ただ、当然の事実として認めた。

 

「彼らは危険です」

 

『ならば――』

 

「そして、世界中がそのことを知りました」

 

理事の言葉を遮り、フューリーは続ける。

 

「地球だけではありません」

 

ニューヨーク上空に開かれていたゲートの映像へ視線を向ける。

 

「恐らく、地球の外側に存在する者たちも知った」

 

理事たちを一人ずつ見回す。

 

「チタウリも」

 

「アスガルドも」

 

「四次元キューブを狙う者たちも」

 

さらに、巨大なアナザー1号が映る画面へ目を向けた。

 

「アナザーライダーを送り込んだ、正体不明の何者かも」

 

『何を知ったというのだ』

 

一人の理事が尋ねた。

 

フューリーの声は低い。

 

しかし、その言葉には一切の迷いがなかった。

 

「地球には、アベンジャーズがいる」

 

会議室へ、静かな緊張が走る。

 

フューリーは続けた。

 

「そして」

 

ニューヨークで戦った、紫咲蓮とホロライブのメンバーたちの映像を見る。

 

「仮面ライダーがいる」

 

理事の一人が、皮肉げに口元を歪めた。

 

『君は、その事実を宇宙中へ知らしめたかったのか?』

 

フューリーは僅かに間を置いた。

 

そして。

 

はっきりと答えた。

 

「決意表明です」

 

会議室が静まり返る。

 

世界安全保障理事会の誰もが、フューリーの真意を測ろうとしていた。

 

地球は無力ではない。

 

侵略されるだけの星ではない。

 

この星へ手を出せば。

 

立ち向かう者たちがいる。

 

それを、世界へ。

 

宇宙へ。

 

異なる世界にまで示した。

 

フューリーはモニターへ背を向けた。

 

「報告は以上です」

 

『フューリー、まだ話は終わっていない』

 

「こちらは終わりました」

 

『待ちなさい。アベンジャーズと仮面ライダーの今後について――』

 

フューリーは通信を切った。

 

壁一面のモニターが、一斉に暗くなる。

 

会議室へ静寂が戻った。

 

フューリーは暫くの間、無言で立ち尽くしていた。

 

その片目には、僅かな疲労が滲んでいる。

 

四次元キューブは地球を去った。

 

ロキもソーに連れられ、アスガルドへ戻った。

 

アベンジャーズは、それぞれの場所へ散ろうとしている。

 

ホロライブのメンバーたちも、現在はS.H.I.E.L.D.の管理から離れていた。

 

それでいい。

 

彼らは兵器ではない。

 

誰かの命令だけで動く駒でもない。

 

必要な時に。

 

守るべきもののために。

 

自らの意思で立ち上がる者たちだ。

 

フューリーは小さく呟いた。

 

「今のうちに、せいぜい休め」

 

暗いモニターへ背を向け、会議室の出口へ歩き始める。

 

「次は、もっと面倒になる」

 

 

同じ頃。

 

ニューヨーク、スターク・タワー。

 

かつてマンハッタンの街を見下ろしていた巨大なビルは、見る影もないほど傷ついていた。

 

外壁は抉られ。

 

無数の窓ガラスが砕け。

 

屋上には、四次元キューブの装置が残した巨大な焦げ跡が刻まれている。

 

ペントハウスも、ほとんど原形を留めていなかった。

 

高級家具は破壊され。

 

床一面にはガラス片と瓦礫が散らばり。

 

壁や床には、ハルクがロキを何度も叩きつけた跡が残っている。

 

その惨状の中心で。

 

トニー・スタークは、腕を組んで立っていた。

 

「……ここ、僕の家だったんだけどな」

 

隣にいた谷郷元昭は、複雑な表情で周囲を見回した。

 

「かなり……大変な状態ですね」

 

トニーは破壊された壁を見る。

 

「随分と控えめな表現だな」

 

床に転がっているソファの残骸を指さす。

 

「僕なら、『高級住宅が怪獣映画の撮影現場へ変わった』と表現する」

 

「確かに、その方が正確かもしれません」

 

谷郷は苦笑した。

 

それから、周囲で休んでいるホロライブのメンバーたちへ視線を向ける。

 

「それでも、全員が生きていてよかったです」

 

トニーは一瞬だけ黙った。

 

チタウリの軍勢。

 

核ミサイル。

 

閉じかけたゲート。

 

意識を失ったまま宇宙から落下した自分。

 

ほんの僅かでも何かが違っていれば。

 

ここにいる多くの者が、帰ってこられなかった。

 

トニーは小さく肩をすくめた。

 

「まあ」

 

谷郷と同じように、周囲を見回す。

 

「それには同感だ」

 

 

少し離れた場所では。

 

蓮が、ホロライブのメンバーたちの状態を一人ずつ確認していた。

 

シオンは壊れたソファの残骸へ座り、腕を組んでいる。

 

スバルは床へ座り込んだまま、腰を押さえていた。

 

「腰が終わった……」

 

「電王で暴れすぎたからじゃない?」

 

シオンが呆れたように言う。

 

「スバルが暴れたんじゃない! モモタロスが暴れたんだよ!」

 

どこからともなく、モモタロスの声が響く。

 

「お前だって最後はノリノリだったじゃねぇか!」

 

「うるさい!」

 

こよりは壊れていない端末を見つけ、全員の医療チェック項目を作ろうとしていた。

 

「使用フォームごとの負荷と、変身後の身体数値を比較して……」

 

シオンが端末を取り上げた。

 

「こより」

 

「はい?」

 

「今は休め」

 

「でも、データを取っておかないと――」

 

「休む」

 

「……はい」

 

まつりは床へ完全に横たわっていた。

 

その隣では、ぼたんが壁へ背を預けている。

 

「休みって大切だね」

 

「ぼたんちゃん、元気そうだから、まつりの分まで動いて」

 

「それは休みとは言わないんだよね」

 

トワは両手でキバットを掴んでいた。

 

「次から噛む時は、ちゃんと事前に言って」

 

「事前に言ったら身構えるだろ!」

 

「身構えさせてよ!」

 

「それじゃあ、雰囲気が出ない!」

 

「雰囲気のために人の手を噛まないで!」

 

ポルカは瓦礫へ腰を下ろし、腕を組んで考えていた。

 

「座長の初ライダー公演……」

 

何度か頷く。

 

「ニューヨーク編」

 

フレアが横から顔を向けた。

 

「続編があるみたいなタイトルにしないで」

 

「でも、次は宇宙編とかあるかもしれないし」

 

「縁起でもないこと言わないで!」

 

フレアは破壊された窓から、傷ついたニューヨークを見下ろした。

 

煙を上げるビル。

 

崩れた道路。

 

瓦礫を撤去する消防隊や救助隊。

 

街は救われた。

 

それでも。

 

失われたものが、何もないわけではない。

 

フレアは少しだけ胸を痛めながら、その光景を見つめていた。

 

別の場所では。

 

ミオとAZKiが、蓮の前へ立っていた。

 

「蓮くん」

 

ミオは穏やかな笑顔を浮かべていた。

 

しかし、目は笑っていない。

 

「次からは、本当に先に説明してね」

 

蓮は素直に頭を下げた。

 

「ごめんなさい」

 

AZKiも続ける。

 

「乗り物に変形するなんて、人生で一番びっくりしたよ」

 

「本当にごめんなさい」

 

「体がどうなってるのか、全然分からなかった」

 

「申し訳ありませんでした」

 

「しかも、蓮くんが上に乗ったし」

 

「それも本当にごめんなさい」

 

蓮は何度目か分からない謝罪を繰り返していた。

 

その様子を遠くから見ていたトニーは、小さく笑う。

 

「君の会社のマネージャーは、大変そうだな」

 

谷郷は穏やかな表情で答えた。

 

「彼は昔から、何でも一人で抱え込みすぎるところがあります」

 

トニーは蓮へ視線を向ける。

 

「それは見れば分かる」

 

世界を救う戦いを終えた直後。

 

本人も決して無傷ではない。

 

それでも蓮は、自分より先に仲間たちの体調を確認している。

 

「核ミサイルを宇宙へ運んだ僕へ休めと言っておきながら、自分は全員の状態確認か」

 

「彼らしいです」

 

「君も苦労しているな」

 

「慣れました」

 

谷郷の返答に、トニーは僅かに笑った。

 

それから、改めて周囲のホロライブメンバーたちを見る。

 

「それで」

 

「はい」

 

「カバーの皆さんは、これからどうする?」

 

トニーは破壊された室内へ視線を向けた。

 

「このタワーは、暫く修理が必要だ」

 

「そうでしょうね」

 

「S.H.I.E.L.D.の施設も使えるだろうが」

 

トニーは谷郷を見る。

 

「君たちは、あそこへ長居したがるような人間には見えない」

 

谷郷は少し考えた。

 

「所属タレントたちには、まず安全な場所で休んでもらいます」

 

疲労困憊しているメンバーたちへ目を向ける。

 

「その後、日本へ戻すか、復旧が終わるまでアメリカへ一時的な拠点を置くか判断します」

 

「一時拠点が必要なら、僕が用意しよう」

 

谷郷が僅かに目を見開く。

 

「よろしいのですか?」

 

「僕のタワーを宇宙戦争の入口にされたんだ」

 

トニーは破壊された天井を見上げた。

 

「ついでに仮面ライダーアイドル事務所の避難所として使われても、今さら大差ない」

 

「それは……」

 

谷郷は深く頭を下げた。

 

「大変ありがたい申し出です」

 

「ただし、条件がある」

 

谷郷はすぐに顔を上げた。

 

「何でしょうか」

 

トニーは少しだけ楽しそうな表情を浮かべる。

 

「ビルドへ変身していた子」

 

視線を移す。

 

「こよりだったか」

 

遠くで端末を取り戻そうとしていたこよりが、反応した。

 

「えっ!?」

 

「彼女には、スターク社の研究施設を見せたい」

 

蓮が即座に振り返った。

 

「駄目です」

 

「返事が早いな」

 

トニーは不満そうに蓮を見る。

 

「見学くらいいいだろう」

 

「スタークさんの言う見学が、普通の見学で終わるとは思えません」

 

「信用がないな」

 

蓮は真顔で答えた。

 

「今日一日で、科学分野の信用を積み上げる場面がありました?」

 

トニーは少し考える。

 

「核ミサイルを宇宙へ運んだ」

 

「それは本当に感謝しています」

 

蓮は一度頭を下げた。

 

すぐに顔を上げる。

 

「でも、研究室の見学とは別です」

 

こよりが控えめに手を上げる。

 

「蓮くん」

 

「何?」

 

「本当に、少しだけなら……」

 

「こよりも休む」

 

「でもスターク社のラボ……」

 

「休む」

 

「……はい」

 

シオンが満足そうに頷く。

 

「そうそう」

 

端末をこよりから遠ざける。

 

「まずは全員休み」

 

谷郷は、そのやり取りを見て小さく笑った。

 

そして、トニーへ向き直る。

 

「スタークさん」

 

「何だ?」

 

「今回、うちのタレントたちと蓮を助けていただき、ありがとうございました」

 

谷郷は深く頭を下げた。

 

トニーは、少しだけ真面目な表情になる。

 

「助けられたのは、こちらも同じだ」

 

空飛ぶ列車。

 

龍の城。

 

ニューヨークの空を駆けた仮面ライダーたち。

 

巨大なアナザー1号を倒した平成の力。

 

「あの子たちがいなければ、ニューヨークの被害はもっと大きくなっていた」

 

谷郷は右手を差し出した。

 

「今後とも、協力できる範囲でよろしくお願いいたします」

 

トニーは差し出された手を見た。

 

そして、少し笑って握り返す。

 

「こちらこそ」

 

力強く握手を交わした。

 

「スターク社としても、カバーとの関係は大切にしたい」

 

「ありがとうございます」

 

「ただし」

 

トニーは谷郷の手を離す。

 

「次に宇宙人が来る時は、事前に僕へ連絡してくれ」

 

谷郷は苦笑した。

 

「できれば、二度と来ないでほしいですね」

 

「同感だ」

 

二人はもう一度、周囲の惨状を見回した。

 

ボロボロになったスターク・タワーの中で。

 

世界を救った直後に交わされた。

 

奇妙な業務提携のような握手だった。

 

その様子を見ていた蓮は、少しだけ肩の力を抜いた。

 

ニューヨークの外では、未だサイレンが鳴り響いている。

 

瓦礫の撤去。

 

被害状況の確認。

 

市民の救助。

 

そして。

 

世界へ向けた説明。

 

やらなければならないことは、山ほど残されている。

 

それでも、少なくとも今は。

 

全員が生きている。

 

シオンが蓮の隣へ来た。

 

「蓮」

 

「なに?」

 

「本当に明日は休みだからね」

 

蓮は苦笑した。

 

「分かってる」

 

「絶対に仕事しないでよ」

 

「メールの確認くらいは――」

 

「しないで」

 

「はい」

 

スバルが横から笑う。

 

「マネージャーが一番管理されてるじゃん」

 

どこからともなく、モモタロスの声が響いた。

 

「おい、蓮! 休みなら俺と一戦――」

 

シオンが即座に言い放つ。

 

「赤鬼も休め」

 

「俺はモモタロスだ!」

 

トニーは、そのやり取りを眺めながら谷郷へ小声で尋ねた。

 

「本当に賑やかな会社だな」

 

谷郷は穏やかに笑った。

 

「ええ」

 

休息を取るタレントたちを見る。

 

「自慢のタレントたちです」

 

蓮は破壊された窓の外へ目を向けた。

 

傷ついたニューヨーク。

 

それでも、空は晴れている。

 

ロキはアスガルドへ連れていかれた。

 

四次元キューブも地球を去った。

 

チタウリの脅威は退けられた。

 

しかし。

 

アナザー1号が最期に残した名がある。

 

サドラー。

 

その名前が示す新たな謎は、確かに残されている。

 

蓮は小さく呟いた。

 

「……明後日から考えよう」

 

シオンがすぐに反応した。

 

「明後日も休みでいいんじゃない?」

 

「さすがに、それは谷郷さんと相談しないと」

 

蓮は少しだけ笑った。

 

その会話を聞いていた谷郷が、穏やかな声で告げる。

 

「三日間、休みにしましょう」

 

一瞬。

 

室内が静まり返った。

 

そして。

 

「やったああああっ!」

 

「三連休だ!」

 

「寝る!」

 

「ゲームする!」

 

ホロライブのメンバーたちから、一斉に歓声が上がった。

 

トニーは肩をすくめる。

 

「僕も休みたいね」

 

蓮はトニーを見る。

 

「スタークさんも、休んだ方がいいですよ」

 

「そうする」

 

トニーは真面目な顔で頷く。

 

「明日から」

 

シオンが小さく呟いた。

 

「それ、絶対に休まない人の言い方」

 

蓮とトニーは、同時に目を逸らした。

 

その反応まで完全に同じだったことに気づき、周囲から笑い声が上がる。

 

ニューヨーク決戦は終わった。

 

だが。

 

物語は、まだ終わらない。

 

地球にはアベンジャーズがいる。

 

そして。

 

仮面ライダーがいる。

 

その事実は。

 

世界中へ。

 

宇宙へ。

 

そして、世界の外側にまで知れ渡った。

 

それは、この星へ手を伸ばそうとするすべての存在へ向けた。

 

地球からの、決意表明だった。

 

 

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