仮面ライダーディケイド×ホロライブ×MCU ―世界を繋ぐ仮面の旅人― 作:十六夜 蓮
第38話 罪を数えろ、そして走り出せ
ニューヨーク決戦から、暫くの時間が流れた。
スターク・タワー。
かつてロキが四次元キューブを利用し、ニューヨーク上空へ巨大なゲートを開いた場所。
チタウリの侵攻によって外壁は大きく損傷し、ペントハウスも半壊した。
それでも、トニー・スタークはタワーをただ修復するだけでは終わらせなかった。
建物の上部へ、新たな文字が掲げられている。
AVENGERS
スターク・タワー改め、アベンジャーズ・タワー。
地球を守るために集まった英雄たちの、新たな拠点。
そして現在。
タワーの一部には、ホロライブのメンバーたちも滞在していた。
表向きの理由は、海外での長期滞在企画。
そして、カバー本社の修復と安全確認が完了するまでの一時的な活動拠点。
しかし、実際には別の目的もある。
仮面ライダーの力へ目覚めた彼女たちを守ること。
能力やライダーシステムを安全に使えるよう訓練すること。
そして。
新たな脅威が現れた時、すぐに対応できる体制を整えること。
もっとも。
当の本人たちはというと。
「この部屋、配信環境よすぎない?」
シオンがパソコンの通信速度を確認しながら目を見開く。
「スターク社の回線、意味分からないくらい速いにぇ」
みこも何度も通信速度測定を繰り返していた。
「これなら、どれだけ重いゲームを配信しても大丈夫そう」
「ラボの見学はまだかなぁ……」
こよりは窓の向こうに見えるスターク社の研究区画を、物欲しそうに見つめている。
その後頭部を、シオンが軽く叩いた。
「こよりは、まず休めって言われたでしょ」
「もう十分休みました!」
「蓮の許可は?」
「まだです!」
「じゃあ駄目」
「そんなぁ!」
彼女たちは少しずつ。
アメリカでの新しい日常へ馴染み始めていた。
しかし。
世界の方は、彼女たちをいつまでも休ませるつもりなどないらしい。
◇
ニューヨーク市街。
昼下がりの交差点で、信号が赤へ変わった。
走っていた車が次々と停止する。
歩行者用信号が青へ変わり、多くの人々が横断歩道を渡り始めた。
穏やかな日常。
ニューヨーク決戦によって破壊された街も、少しずつ以前の姿を取り戻しつつある。
その瞬間だった。
プァァァァァン!
けたたましいクラクションが鳴り響いた。
一台の大型トラックが、赤信号を無視して交差点へ突入してくる。
「危ない!」
通行人から悲鳴が上がった。
トラックは何度もクラクションを鳴らしながら、明らかに制御を失った様子で暴走している。
横断歩道の人々が、慌てて左右へ逃げ出した。
その後方から。
赤いスーパーカーが、猛烈な速度でトラックを追い上げてくる。
トライドロン。
独特のエンジン音を響かせながら、一般車両の間を縫うように走っていた。
運転席へ座っているのは、ロボ子さん。
腰にはドライブドライバーが装着されている。
助手席側のモニターには、アベンジャーズ・タワーのシステムと連動した情報が次々と表示されていた。
ロボ子さんはハンドルを握ったまま、通信回線を開く。
「ジャーヴィス、ベルトさん」
暴走するトラックを見据える。
「あれの中身、分かる?」
トライドロンのモニターへ、ジャーヴィスの分析結果が表示される。
『車体内部に複数の異常反応を確認しました』
トラックの荷台部分が、透過映像として表示された。
その内部へ、無数の小型反応が映し出される。
『ガイアメモリ、およびゾディアーツスイッチと思われる物体が多数輸送されています』
ドライブドライバーから、落ち着いた男性の声が響いた。
『いや、実に素晴らしい』
「ベルトさん?」
『トニー・スタークの人工知能は、非常に優秀だね。解析速度も精度も申し分ない』
ロボ子さんは少しだけ得意げに笑う。
「でしょ? ジャーヴィス、かなり高性能だからね」
『お褒めいただき光栄です』
「もちろん、ベルトさんも負けてないよ」
『当然だとも』
ドライブドライバーの声も、僅かに得意げになる。
『では、ロボ子』
暴走するトラックの進路と、周囲の歩行者を確認する。
『対象を止めよう。一般車両と市民への被害は、可能な限り抑えるんだ』
「了解」
ロボ子さんは通信先を切り替えた。
「モココ、聞こえる?」
別の道路から、低いエンジン音が近づいてくる。
黒と緑を基調としたバイク。
ハードボイルダー。
それに跨っているのは、モココ・アビスガードだった。
『聞こえてるよ!』
「挟み撃ちにしよう」
『了解! モココが前へ回り込むね!』
モココはハードボイルダーを加速させる。
脇道へ入り、トラックの進行方向へ先回りするルートを選んだ。
通信へ、フワワの声も入ってくる。
『モコちゃん、気をつけて』
「大丈夫だよ、フワワ」
モココは片手でハンドルを握りながら、ポケットから小型のガジェットを取り出した。
「こっちには、切り札があるから」
取り出したのは、バットショット。
そこへバットメモリを差し込む。
《BAT》
バットショットが機械音と共に変形した。
コウモリ型のライブモードとなり、モココの手から飛び立つ。
「行って!」
バットショットは、暴走するトラックの運転席へ向かって飛行する。
フロントガラスの正面まで接近し、翼を大きく広げた。
次の瞬間。
パシャッ!
強烈なフラッシュが放たれる。
「うわっ、眩しっ!」
運転席の男が、反射的に両目を押さえた。
トラックのハンドルが大きく切られる。
巨大な車体が左右へ揺れた。
キィィィィィッ!
タイヤが悲鳴を上げる。
トラックは横断歩道から進路を逸らし、街灯をなぎ倒しながら横滑りした。
そのまま車体が大きく傾く。
ドゴォォォン!
大型トラックが、交差点の端へ横転した。
荷台が破壊され、積み荷のケースが道路へ散乱する。
幸い。
歩行者や一般車両への直撃は避けられた。
トライドロンが道路を滑るように進み、横転したトラックの側面へ停車する。
ハードボイルダーも反対側へ止まった。
「よし!」
モココはバイクから降りる。
ロボ子さんもトライドロンの運転席を開き、道路へ立った。
散乱したケースの一つが、衝撃によって開いている。
その内部には。
色とりどりのガイアメモリ。
星座の紋章が刻まれたゾディアーツスイッチ。
大量の怪人化アイテムが、隙間なく詰め込まれていた。
モココは思わず顔をしかめる。
「うわ……」
周囲へ落ちたケースも確認する。
「本当に大量にある」
ロボ子さんも、険しい表情で荷台を見た。
「これを、誰へ渡すつもりだったの?」
その時。
横転したトラックの運転席から、二人の男が這い出してきた。
二人ともスーツ姿。
しかし、明らかに普通の運送業者ではない。
負傷した様子も見せず、ロボ子さんとモココを睨みつけている。
モココは一歩前へ出た。
「ガイアメモリとゾディアーツスイッチ」
道路へ散乱する積み荷を指さす。
「誰へ渡すつもりだったの?」
ロボ子さんも二人を見据えた。
「素直に答えた方がいいよ」
「こっちは、もう荷物の中身を全部把握してるからね」
男の一人が、口元を歪めた。
「言うわけがないだろう」
もう一人の男も、懐へ手を入れる。
「お前たちも仮面ライダーか」
メモリを取り出した。
「ならば、ちょうどいい」
二人は、それぞれ異なるガイアメモリを掲げる。
《ANOMALOCARIS》
《ENERGY》
電子音が交差点へ響いた。
男たちはガイアメモリを、手首へ埋め込まれた生体コネクタへ差し込む。
「変身!」
二人の体が歪み始めた。
皮膚を覆うように異形の装甲が形成されていく。
一体は。
古代生物アノマロカリスを思わせる、巨大な口と触手を持つ怪人。
アノマロカリス・ドーパント。
もう一体は。
全身から眩いエネルギーを放出する怪人。
エナジー・ドーパント。
二体のドーパントが、ニューヨークの道路へ並び立った。
周囲に残っていた市民たちが、悲鳴を上げて逃げ出す。
モココはハードボイルダーの横へ立ち、静かに息を吐いた。
「行くよ、フワワ」
通信の向こうから、フワワの声が返ってくる。
『うん、モコちゃん』
モココはダブルドライバーを取り出し、腰へ装着した。
同時に。
遠く離れたアベンジャーズ・タワー。
専用室にいるフワワの腰にも、もう一つのダブルドライバーが出現する。
フワワはサイクロンメモリを握った。
モココも、ジョーカーメモリを構える。
《CYCLONE》
《JOKER》
ロボ子さんもドライブドライバーを腰へ装着する。
左手のシフトブレスへ、シフトスピードをセットした。
「行くよ、ベルトさん」
『了解した』
ドライブドライバーが力強く答える。
『ひとっ走り付き合おう!』
《START YOUR ENGINE》
二人の声が重なった。
「変身!」
フワワがサイクロンメモリをドライバーへ挿入する。
同時に。
モココもジョーカーメモリを挿入し、ダブルドライバーを展開した。
《CYCLONE!》
《JOKER!》
緑色の風が、モココの周囲へ巻き起こる。
左右で色の異なる装甲が、その体を包み込んだ。
仮面ライダーW、サイクロンジョーカー。
フワワとモココ。
二人で一人の仮面ライダー。
ロボ子さんも、シフトブレスのレバーを倒す。
「変身!」
《DRIVE!》
《TYPE SPEED!》
機械音と共に、赤い装甲がロボ子さんの全身へ形成される。
最後に、胸部へタイヤが装着された。
仮面ライダードライブ、タイプスピード。
二人の仮面ライダーが、二体のドーパントの前へ並び立つ。
Wは左手を腰へ添えた。
右手をドーパントたちへ向ける。
フワワとモココの声が重なった。
「さあ、お前の罪を数えろ」
ドライブも胸部のタイヤを回転させながら構えた。
「ひとっ走り、付き合ってよ」
アノマロカリス・ドーパントが奇声を上げた。
「やれるものなら、やってみろ!」
地面を蹴り、Wへ飛びかかる。
Wは身を低くして巨大な腕を回避した。
すれ違う瞬間。
ジョーカー側の左拳を、ドーパントの腹部へ叩き込む。
「はっ!」
拳を受けたアノマロカリス・ドーパントが、大きく後退した。
しかし。
背中から、触手のような器官が何本も伸びる。
Wの両腕と脚を絡め取ろうと、一斉に襲いかかってきた。
モココが舌打ちする。
「厄介!」
意識を共有しているフワワの声が、落ち着いて響く。
『モコちゃん、風を使おう』
「了解!」
Wの右半身が強く輝いた。
サイクロンの力によって、周囲へ激しい風が巻き起こる。
迫っていた触手が風へ煽られ、軌道を大きく逸らされた。
「今!」
Wはその場で回転する。
鋭い回し蹴りが、アノマロカリス・ドーパントの顔面へ炸裂した。
◇
一方。
ドライブは、エナジー・ドーパントと対峙していた。
「消し飛べ!」
エナジー・ドーパントが、両腕を前へ突き出す。
無数のエネルギー弾が、ドライブへ向かって連射された。
ロボ子さんは素早く走り出す。
「当たらないよ!」
道路を滑るように移動し、降り注ぐ光弾を次々と回避した。
エネルギー弾が道路へ着弾し、何度も爆発する。
ドライブは走りながら、別のシフトカーをシフトブレスへ装填した。
《MAX FLARE》
《タイヤコウカーン!》
《マックスフレア!》
胸部のタイヤが交換され、炎を纏ったマックスフレアタイヤが装着された。
ドライブはエネルギー弾を回避しながら、一気に距離を詰める。
「そこ!」
エナジー・ドーパントの懐へ入り、炎を纏った拳を腹部へ叩き込んだ。
ドゴン!
さらに胸部のタイヤを高速回転させる。
炎の勢いを乗せた体当たりが炸裂した。
「ぐあっ!」
エナジー・ドーパントは道路を転がり、横転したトラックの荷台へ激突する。
ドライブは、積み荷のケースへ一瞬だけ視線を向けた。
「こんなもの」
拳を強く握る。
「街へばら撒かせるわけにはいかないよね」
『その通りだ、ロボ子』
ベルトさんの声が真剣になる。
『あれほどの量が流通すれば、ニューヨークだけでは済まない』
『世界各地で、ドーパントやゾディアーツによる事件が発生する可能性がある』
Wもアノマロカリス・ドーパントの攻撃を押し返しながら言った。
「つまり」
巨大な腕を受け流し、肘を打ち込む。
「これは、ただの密輸じゃない」
Wの内側から、フワワが続ける。
『誰かがガイアメモリとゾディアーツスイッチを集めて、どこかへ運ばせている』
モココは迫った触手を掴み、強引に引き寄せた。
「蓮さんへの報告案件だね」
その時。
吹き飛ばされていたエナジー・ドーパントが立ち上がった。
「我々の邪魔をするな!」
全身から、さらに強い光を放出する。
「すべては――」
怒りに任せて叫んだ。
「サドラー様のために!」
ドライブの動きが、一瞬だけ止まる。
「サドラー……?」
Wも、アノマロカリス・ドーパントから僅かに距離を取った。
「今、サドラーって言った?」
アノマロカリス・ドーパントが振り返る。
言ってしまったというような反応を見せた。
だが。
すでに遅い。
モココの声が低くなる。
「それって」
ニューヨーク決戦の最後を思い出す。
「この前、巨大なアナザー1号が叫んでた名前だよね」
フワワも、静かに答えた。
『繋がったね、モコちゃん』
ドライブは、エナジー・ドーパントへ拳を向ける。
「だったら」
胸部のタイヤが強く回転する。
「なおさら、逃がすわけにはいかない」
二体のドーパントは互いへ視線を向けた。
そして、同時に攻撃を仕掛ける。
アノマロカリス・ドーパントが、背中から無数の触手を展開する。
エナジー・ドーパントも、全身から大量のエネルギー弾を放った。
触手と光弾が、Wとドライブへ一斉に迫る。
二人の仮面ライダーは、同時に動いた。
Wはサイクロンメモリをドライバーから抜き、新たなガイアメモリを構える。
《HEAT》
《HEAT!》
《JOKER!》
Wの右半身が、緑から赤へ変化した。
赤と黒。
炎と格闘能力を組み合わせた姿。
仮面ライダーW、ヒートジョーカー。
モココが両拳を構える。
「決めよう、フワワ」
『うん、モコちゃん』
ドライブもシフトブレスを操作した。
《ヒッサーツ!》
《フルスロットル!》
右脚へ、タイプスピードのエネルギーが集中する。
Wはジョーカーメモリを、マキシマムスロットへ装填した。
《JOKER!》
《MAXIMUM DRIVE!》
ヒートジョーカーの両腕へ、炎が燃え上がる。
「ジョーカーグレネイド!」
Wは高く跳躍した。
空中で体を左右へ分割するように回転させ、炎を纏った連続パンチを放つ。
ドライブも同時に地面を蹴った。
胸部のタイヤが高速回転し、周囲へ赤いエネルギーの輪が展開される。
「スピードロップ!」
二人の必殺技が、それぞれの敵へ迫る。
「はあああっ!」
Wの炎を纏ったパンチが、アノマロカリス・ドーパントを連続して貫いた。
ドライブの高速ライダーキックも、エナジー・ドーパントの胸部へ直撃する。
ドゴォォォン!
二体のドーパントが、同時に吹き飛ばされた。
「ぐああああっ!」
道路へ叩きつけられた直後。
怪人の体が爆発する。
変身を生み出していたガイアメモリが飛び出し、空中で砕け散った。
《ANOMALOCARIS》
《ENERGY》
メモリブレイク。
変身していた二人の男は、人間の姿へ戻って道路へ倒れた。
Wとドライブは変身を解除せず、すぐに周囲の状況を確認する。
逃げ遅れた市民はいない。
一般車両への被害も最小限。
トラックから散乱した怪人化アイテムにも、新たな異常は見られなかった。
ドライブは横転したトラックの荷台へ近づいた。
ケースを一つずつ確認する。
「ガイアメモリ」
別のケースを開く。
「ゾディアーツスイッチ……」
その量を見て、険しい声を漏らす。
「やっぱり、かなりの数がある」
『S.H.I.E.L.D.とスターク社へ引き渡すべきだろう』
ベルトさんが答える。
『ただし、まずは蓮へ報告した方がいい』
Wの内側では、フワワが静かに考えていた。
『サドラーという名前』
『アナザー1号だけではなく、この人たちまで同じ名前を口にした』
モココは小さく頷く。
「うん」
割れたアノマロカリスメモリを見下ろす。
「星の本棚で検索しよう」
その時。
通信機から着信音が鳴った。
『ロボ子さん、モココ』
紫咲蓮の声だった。
『状況は?』
ドライブとなったロボ子さんは、少しだけ笑う。
「暴走していたトラックは止めたよ」
荷台へ積まれているケースを見る。
「中身は、大量のガイアメモリとゾディアーツスイッチ」
一度言葉を区切る。
「それと」
倒れている二人の男へ視線を向けた。
「サドラーって名前が出た」
通信の向こうで。
蓮の声が一瞬だけ止まった。
『……やっぱり、繋がってるのか』
Wが尋ねる。
「蓮さん、どうする?」
蓮は少し考えてから答えた。
『S.H.I.E.L.D.とスターク社の回収班を送る』
『二人は、回収が終わるまでその場を離れないで』
「了解」
『それから』
蓮の声が、少しだけ強くなる。
『無理はしないで』
ロボ子さんは頷いた。
「分かってるよ」
モココも軽く笑う。
「大丈夫」
Wの親指を立てた。
「ちゃんと勝ったよ」
通信の向こうで。
蓮が僅かに安堵したように息を吐く。
『助かった』
少しだけ声を柔らかくする。
『二人とも、ありがとう』
「どういたしまして」
ロボ子さんとモココの声が重なった。
ニューヨークの通りへ、ようやく静けさが戻り始める。
遠くから警察車両と回収班のサイレンが聞こえてきた。
しかし。
横転したトラックの荷台には、大量の怪人化アイテム。
そして。
再び現れた、サドラーという名前。
チタウリとの戦いは終わった。
ロキも地球を去った。
ニューヨークは、以前の日常を取り戻そうとしている。
だが。
新たな敵は、すでに世界の裏側で動き始めていた。
Wは砕けたガイアメモリを見下ろす。
ドライブは、遠くにそびえ立つアベンジャーズ・タワーを見上げた。
仮面ライダーの力と共に始まった新たな日常は。
彼女たちが思っていたよりも。
ずっと騒がしいものになりそうだった。