【主人公】人類最初の希望 救世鬼神アウトサイダー【喋らない】 作:アルファるふぁ/保利滝良
世界不⭕⭕発見!
今日の舞台は、謎の白い巨人内部!一体どんな謎が隠されているのでしょうか?
それは、男が来てから二ヶ月のことだった
仕事も慣れ、今では頼れる仲間の一人として接してもらえている名も知れぬ男
彼が丹精込めて作ったピザを、生き残り達が頬張っていたとき、シェリーがいきなり言った
「明日、この巨人の内部の本格探索をするわ!お弁当お願いね!」
その声には、力強さがあった
これは決定事項です、と決めたような強い眼差しが、そこにはあった
その場のシェリー以外の全員が、一瞬呆けていた
翌日、いつもより丈夫な服で台所に集まった生き残り達
セレナがあきれたように呟く
「シェリー、今更この中を調べてどうするんだ?」
「決まってるじゃない、色々するのよ」
「色々?」
「そう、色々!」
アリサも呟く
「・・・その色々もわからないの?」
「その通りよ!」
その場のシェリー以外の全員があきれた
「さ、早く行くわよ~!」
眼鏡の奥の瞳を輝かせながら、シェリーは全員の先頭に立って進んでいった
現在、生き残り達は巨人の外にいた
何故外にいるのかというと、アリサがある発言をしたからである
「・・・この前セレナとミレーナが喧嘩してたとき、アウトサイダーが光ってた」
蚊の鳴くような声が、とんでもない報告を吐いた
荒野に寝そべるアウトサイダー
それを遠目に見る生き残り達
全員が目を皿のようにして巨人を見つめていると、セレナが大きなあくびをした
それにつられ、他の四人もあくびをする
五人は苦笑いで互いの顔を見た
「お、お昼御飯食べよう?」
ミレーナが言った
正午を回った頃、生き残り達は弁当を広げた
アウトサイダーの内部
「うわ~、綺麗~!」
生き残り達は調査そっちのけで周りを見ていた
先程まで彼女らは巨人の指先内部にいた
現在は爪先内部にいるが、そこは指先とほぼ変わらなかった
碧に光る鍾乳洞、といえばわかりやすい
エメラルドのような鍾乳石らしき物質が、アウトサイダーの中にびっしりと発生していた
この場合見ていたというより、この光景に見とれていたと言った方が正しい
唐突にアリサが鍾乳石らしきものに触れた
すると鍾乳石が淡く光り、心地よい熱を発した
「・・・暖かい・・・君も、やってみて」
隣でそれを見ていた男も、アリサの真似で鍾乳石らしきものにゆっくり触る
人肌と同じくらいの熱
無機質なのに、まるで小動物のように暖かい石
男は思わず微笑んだ
「なにやってんの二人とも!あとは頭だけよ!」
シェリーがアリサと男を呼ぶ
二人は慌ててシェリー達の方へ向かう
しかし、石はまだ、優しく輝いていた
アウトサイダーの頭、それは緑色の液体に包まれていた
人間で言えば脳にあたる部分
そこにあったのは、謎の液体
しかし、生き残り達はアウトサイダーの頭部に入ることはかなわなかった
首の辺りで、行き止まりだったからだ
まるで、そこは禁断の場所のごとく、封印されていた
これでアウトサイダー内部の探索は終了した
それは唐突に訪れた
柔らかな日々が崩れ去る
次回、敵