アーディと【ロキ・ファミリア】は広場に集めた全員の身体検査を行っていく。
「う〜ん、裸の女の人って言ってたから調べなくても集まれば分かると思ってたのに…………」
「そんな訳無いでしょ、裸で何時迄もうろちょろしてる訳無いでしょ、
「そうだけどさ〜」
『アーディ』
「何?ケレブリンボール」
『例の相手が1人、それと追跡者が2名だ』
ケレブリンボールが指差す先を見るとそこにはアイズとレフィーヤとアーディが宝玉を渡した相手が追いかけっこをしていた。
アーディもその後を追い倉庫街に辿り着くと例のアーディを殺した女も乱入しておりアイズとレフィーヤがその女と戦っていた。
アーディはうず高く積まれた荷台の上からその光景を見下ろし奇襲を仕掛けるタイミングを狙っていた。
『強いな、【剣姫】を相手に優勢に立ち回っている。Lv差もそうだが途轍もない経験に裏付けされた戦闘力だな』
「うん、でも流石に頭上は注意散漫みたいだね」
アーディは【幽鬼の弓】で相手の女に狙いを定め【シャドウストライク】を決行する。
一瞬で女の前に現れたアーディに女は驚きの表情を浮かべアーディは女の首に剣を滑り込ませる。
メキィ!!と嫌な音が響き女の首に剣がめり込むが跳ねるには至らなかった。
「ッ!!」
「貴様は…………あの時の女か?どういう事だ?確実に首の骨を折り死体をひき肉にした筈だ、何故生きている?」
「さぁ?何の話?」
女が腕を大きく振りアーディはそれを回避し距離を取ると【幽鬼の弓】を取り出し女に放つ。
目に見えないその弓で相手の行動を阻害しようとした時、信じられない物を見た、なんと女は矢を躱しアーディに走り寄って来る。
「ッ!!」
予想外の事態にアーディの反応が遅れる。
「【
その瞬間、アーディの背後から詠唱が聞こえアイズが飛び出し女の拳を剣で受ける。
更に宝玉から叫び声の様な物が聞こえ中にいた生物がアイズに飛び掛かるがアイズはギリギリで回避し女が呼び寄せた例の未確認モンスターの死体に飛び付くと一体化し周りのモンスターを手当たり次第に吸収する。
「ええい!!全て台無しだ!!」
女は悔しそうにそう叫ぶ。
「何…………あれ?」
『人間の側から見れば裏切り者であり悍ましい存在だ、存在を捻じ曲げられ役目を逆転させられてしまった』
アーディの呟きにケレブリンボールが現れそう言う。
「役目って?」
『英雄に力を渡す事だ』
「それって…………精霊」
『正確にはアレはその手足だな、複数の存在が混ざり合い自我を確立出来ていない、アレでは支配も効かないだろう』
ケレブリンボールはそう言うと消えアーディはアイズ達と共に目の前のモンスターに向かって走り出した。