アーディが【ロキ・ファミリア】と手を組んだ翌日の夜
「最初っからこうすれば良かったんだよ」
そう言うアーディの右手にはメレン支部のギルド長ルバートの頭が握られその傍らではメレンの領主マードックがその瞳からは青い光を放っていた。
「それも指輪の力か?」
「……………………うん、後はそっちで勝手に尋問して」
アーディはそう言い残すと二人をその場に残し自身は【アマゾネスの指輪】を探し始める。
『どうするつもりだ?奴らは我々より強い、数を揃えるにしてもここはそれに不向きだ』
「……………………そうでもないみたい」
そう言うアーディの視線の先ではアイズ他数名がアマゾネスの集団に襲われている所だった。
「あれは【テルスキュラ】のアマゾネスじゃないね、数種類の香水の匂いがする。混ざり合って気持ち悪い、【イシュタル・ファミリア】?」
『【テルスキュラ】が来る前に増えていたアマゾネスの正体だろう。ともあれ戦力だ』
アーディはアイズ達に加勢するため最速でその戦闘に介入し【ロキ・ファミリア】と敵対しているアマゾネス達を【支配】していき最後にアイズとフリュネの間に割って入る。
「っ!!」
「なんだいお前は!!邪魔をするんじゃないよ!!」
迫りくるフリュネの攻撃を躱しアイズを見る。
「何処か行かなきゃいけないんでしょ?行ってきていいよ」
「でも…………」
「大丈夫、私死なないから」
「………………………………ありがとう」
暫く悩んだ末にアイズは戦場に背を向け何処かに走り出す。
「待ちな【剣姫】!!逃がしゃしないよ!!」
そう言い爆走するフリュネにアーディは嫌な顔をする。
『アマゾネスとは期せずして見目麗しい存在の筈だが…………何処かで突然変異でも起こったのか?或いは母親は相手に困り怪物と交配してしまったか?』
ケレブリンボールの本気なのか惚けているのか分からない言葉にアーディは吹き出しながらフリュネを止める。
「そっちこそ止まりなよ、暴走蛙」
バランスを崩されたフリュネは壁に激突し振り返り様にアーディはフリュネの顔に手を当てる。
「『私の物になれ』」
「ふざけるんじゃないよ!!私は私だけのものさ!!」
『ほぉ、【鉄の意志】か、今のまま彼女を支配する事は出来ないらしい』
「じゃあどうするの?」
『簡単だ、その意志を挫けば良い、彼女に恥をかかせてやれ』
ケレブリンボールがそう言うとアーディは両手でフリュネの頭を掴む。
「『私は真の戦士しか殺さない』」
「う、うわああああああああああああああああああ!!」
その言葉がフリュネの頭に染み込むとアーディはフリュネを離しフリュネは尻餅をつきながら何処かへ走り去っていった。
『何時かまたあった時、奴は我々に支配出来る存在として現れるだろう、次は指輪だ』
ケレブリンボールがそう言いアーディは残っていた敵対勢力を【支配】し指輪を持つ戦士、バーチェの元へ向かった。