指輪の力で目覚めたアーディは状況を確認する為【ガネーシャ・ファミリア】の本拠に戻った。
当然の事ながら死んだと思っていた(実際死んだ)アーディの登場に最初は闇派閥の仕掛けた罠を疑ったシャクティや団員達はガネーシャに真偽の程を取り漸く再会を喜びあった。
「奇跡の再会に姉妹水入らずで喜んでほしい所だが、俺から1つアーディに確認しなければいけない事がある。済まないが2人にしてくれないか?」
「私がいてはまずい話か?」
「まあそうだな、正直に言えば非常に不味い」
「……………………分かった、何かあれば呼べ」
シャクティはそう言い部屋を出ていくとガネーシャがいきなり切り込んでくる。
「それで?お前に何があったアーディ」
「何って?」
「俺を見くびるな、こんなでもお前の主神だ、あの時間違いなく恩恵が1つ消えた。そしてあの時間お前以外にうちで死者は出ていない。何かあったのは明らかだ」
「………………………………そっか、やっぱりガネーシャ様は凄いね、私ね、もう人間じゃないみたい」
アーディがそう言うと同時にその傍らにケレブリンボールが現れガネーシャは思わず息を呑む。
「お前は…………何者だ?」
『私の姿が見えるのか?』
「ああ、はっきり見えている」
「え?ガネーシャ様見えるの?ここに来るまで誰も気付かなかったのに…………」
「ふむ、お前は……魂だけの存在、所謂【幽霊】だな、ガネーシャびっくり!!」
アーディはガネーシャにケレブリンボールとの出会いを説明しこれまで起こった事を説明する。
「なんと、神々の間で一時期話題になった【妖精の名工】にまさかこの様な形で会えるとは」
『昔の話だ』
「そしてアーディの指に嵌っているのが【人の指輪】か、確かに、俺は専門ではないがそんな俺でも分かる様な尋常ではない力を感じる。確か噂によるとそれぞれの種族の英雄に送られた者があると言う話だったが?」
『その通り、【人の指輪】の他に5つ、【エルフの指輪】【獣人の指輪】【小人の指輪】【ドワーフの指輪】そして【アマゾネスの指輪】、全てが凄まじい力を備えている』
「だが、それらの指輪は…………」
『ああ、愚かな者が起こした争いによってその殆どの行方が知れていない。もし悪しき者の手に渡っているならば、取り戻さねば』
「ふむ、しかし手掛かりも無いままではな、取り敢えず先に行方が分かっている指輪から探すのはどうだ?」
「今どの指輪の場所は把握してるの?」
『【エルフの指輪】は愚か者の手に全ての指輪が渡る事を恐れたエルフの詩人の手によってハイエルフの誰かに贈られた』
「ハイエルフ……………………って言っても何人かいるしな〜、取り敢えずこの街にいるハイエルフの人に当たってみる?」
『この街にも居るのか?ならば有難い』
「じゃあガネーシャ様、ちょっと行ってきます」
「うむ、気を付けて、そして今度こそ無事に帰って来い」
ガネーシャに見送られアーディは【ガネーシャ・ファミリア】の本拠を出ていった。