「【ガネーシャ・ファミリア】のアーディ・ヴァルマです。【ロキ・ファミリア】のリヴェリア・リヨス・アールヴさんにお話があって来ました」
アーディは【ロキ・ファミリア】の本拠の前で要件を伝えると門番の1人が奥に引っ込み数分待つ。戻って来た門番に中に入る様に促され用意された部屋に入ると中にはリヴェリアだけでなく三幹部全員と主神であるロキまで待ち構えていた。
「やぁ【象神の詩】、生きていた様で何よりだよ」
フィンが笑顔でそう出迎えテーブルを挟んだ反対側の椅子に座らされる。
「それで?私に話があるそうだな、何の用だ?」
「えっと、【エルフの指輪】が欲しくて」
「「「「ッ!?」」」」
アーディの口から放たれた思っても居なかった単語にロキまでも驚きの表情を浮かべる。
「アーディたん、その名前何処で聞いた?」
「え?どこでも何も…………」
『私からだ』
「どわぁ!?」
突然現れたケレブリンボールにロキは驚くが見えていない3人にはロキが突然奇声を上げたようにしか見えずロキを冷ややかな目で見る。
「ロキ、こんな時におふざけは止めてくれ」
「いやちゃうって!!アレ!!アレアレ!!皆見えへんの!?」
『私の姿も声も神と彼女以外には見えも聞こえもしない。今の所はな』
「ロキいい加減にしろ、このまま続けるなら叩き出すぞ」
「あ、リヴェリアさん、ロキ様はふざけてる訳じゃないですよ?ここにその……………………ケレブリンボールの幽霊が居るんです。【エルフの指輪】もこの人から聞きました」
「ケレブリンボール?その名は我々エルフにとって忌避されている名だな」
「確か【妖精の名工】と呼ばれた英雄の時代の鍛冶師でクロッゾと同じ位有名な鍛冶師だったか?」
「そしてエルフでありながら植物よりも鉄を愛した事で追放された異端者、確かに製作者に聞いたなら名前を知っていて当然か」
「……………………分かった、お前なら悪しき事に使わないだろう。指輪を渡す」
リヴェリアは少し考えた後そう言い自身の右手の人差し指に嵌めていた指輪を外しアーディに渡す。
「持っていけ」
「リヴェリアさんが持ってたんだ」
「ああ、私が森を出る時に路銀にしようと思って幾つか持ち出した至宝の1つだ、うちにある至宝で指輪はそれだけでな珍しいから最後まで持っていたがまさかこんな形で役立つとは」
((((サラッととんでもない事言った!?))))
『間違いない、私が作った【エルフの指輪】だ』
「じゃあ取り敢えず1つ回収だね」
『ああ』
アーディはそう言うと【エルフの指輪】を嵌めた。
『新たな力を試してみるか?』
【ロキ・ファミリア】の本拠を出た後ケレブリンボールがそう言いアーディは首を傾げる。
「新しい力?」
『指輪にはそれぞれ力が込められている。それを確認すると良い』
「へぇ~、分かった……………………どうやって力を引き出すの?」
『指輪に意識を集中しろ』
「…………………………………………」
アーディはケレブリンボールに言われた通りに【エルフの指輪】に意識を集中させると手の中に青白い弓が現れる。
「これは、弓?」
『エルフの為の指輪だからな、弓は一朝一夕で身に付くものじゃない、私がやろう』
「え?」
ケレブリンボールはそう言うとアーディの体に同化し弓の軌道を修整すると弓を放ち見事的にしていた闇派閥の団員の1人に命中する。
『この弓には他にも力が備えられている。練習する事だ』
ケレブリンボールはそう言うと姿を消した。