何をするか考えることをやめた後のことは知らない。
僕が生徒会に入って、翌日の放課後。
月夜「どうも…」
智宏「誰かと思ったら羽月だった。珍しいな、一番だよ」
月夜「あ、和泉会長。珍しいってことはそんなに他のメンバーは早く来るんです?」
智宏「錦さんや常盤は結構早いかな?妃愛は今日も用事があるから遅れてくるって。だけど、そこに立ってないでこっちに来て座ったらどう?」
月夜「あ、すみません。」
智宏「それで、昨日の用事って早く終わったのか?」
月夜「あ、はい。午前中から溜めていたものを一気に終わらせただけでしたので。でも少し疲れたからかすぐ寝ちゃいましたが…あはは」
智宏「いきなりミリ先生に『生徒会に入れ』なんて言われてたみたいだし無理もないかもね。緊張とかしなかった?」
月夜「あ、緊張とかは特になかったです。結構慣れてますので」
智宏「慣れてる?それってどういう…」
あすみ「こんにちは、和泉先輩。あ、羽月さんもこんにちは」
和泉会長に聞かれようとしたその時、錦さんが生徒会室に入ってきて助け船を出してくれた気がした。え、タイミングよすぎない?
あすみ「もしかしてお邪魔でしたか?お二人で何か話してたんじゃ…」
月夜「気にしなくて大丈夫ですよ。昨日早退しちゃったのでそのお詫びを言っていただけですので」
あすみ「あ、そうだったんですね?ならよかったです。隣、失礼しますね」
え、何事も考えずに隣の椅子に座ってきたよね錦さん?
ってそんなはずないか、錦さんは生徒会の書記だし和泉会長に近いポジションに座っただけに違いないそうに違いない
あすみ「あ、羽月さん。昨日の用事っていったい何だったんですか?」
ってエェーイ!?まさかの錦さんも気になったらグイグイくるタイプ!?え、なにこれもしかして他のメンバーも来たら毎回この質問されるの?僕のメンタルもつ?
智宏「多分個人的な作業だと思うし、あまり踏み込んじゃいけないと思うよ錦さん。一つや二つ隠したいこととかあるだろうし。」
あすみ「あ、それもそうですね…すみません羽月さん、踏み込むような感じになっちゃって」
月夜「あ、いえ…タイミングが合わなかったのが事実ですしあまりお気になさらず。」
あすみ「よかったぁ…怒られちゃうのかなって身構えちゃいました…」
あ、すごいホッとしてる。大丈夫ですよ錦さん、僕は怒るようなことは滅多にないですから。
それからそんなに時間も経たずに、他のメンバーも入ってきた。ただ和泉さんだけは用事が長引くらしく、今日の生徒会には間に合わないと会長に連絡が来た
月夜「それで、生徒会って普段何をしてるんです?文化祭とかの学校行事の計画を考えたりとか?」
智宏「あー…羽月は知らないんだっけか?今年の分の文化祭は終わったんだ。今のところはボランティアとかの活動が主な内容になってる。ちょうど今からその話をしようって思ってたところだよ」
華乃「今年の夏は九州まで台風が直撃したところに行ってボランティアをしてたわね。その時はまだ神田さんと飯田さん、羽月くんはいなかったから7人で行ってきたわ」
天梨「ねー、楽しかったよねあのボランティア!」
詩桜「私は最終日に釣りをしたのが楽しかったな。あまり釣れなかったがいい体験をした」
詩桜先輩、ボランティアより釣りが楽しかったとか感覚狂ってません?あ、いやこの人の場合は大抵のことの感覚は狂ってそうだった
…ってあれ?錦さん、俯いちゃってるんだけど何事?
柑凪「いいなー!それで、次のボランティアは何ですか?」
あすみ「次のボランティアは、千玉市の各所でゴミ拾いだね。何人かメンバーを分けて、色んな所を掃除するんだよ。今期は10人だから…ボランティア終わりの炊事の方に2人、他の7人はグループ分けして3組くらいに分けた方がいいかも」
里「となると、トモすけとひよりんは同じがいいっぽいね。あとはかのちん、すみぴっぴ、アメリ、しおぽよ、新人3人。ツッキーは料理できる?」
月夜「あ、はい人並みには。一人暮らしなので炊事洗濯その他諸々全部一人でやってます」
里「そマ?めっちゃデキるじゃん!でもハウスキーパーとか雇わなくてだいじょぶ?」
月夜「セキュリティとかはちゃんとあるのでお気になさらず。どうやら昨日僕のことを尾行しようしようとしてた人たちがいたみたいですし?」
天梨「えー!?どーして知ってるの!?…あっ」
華乃「アメリ…」
智宏「どうもうちのメンバーがご迷惑をおかけしようとしたみたいで…」
月夜「まあセキュリティは複雑ですし僕が家にいないときは門前払いになる、とだけは言っておきますね」
里「とりまメンバー分けでもしよっか。ツッキーは炊事に配属するとして、他は誰がいいとかある?」
華乃「私も炊事にするわ。私も一人暮らし(みたいなもの)だし炊事は任せて」
里「んじゃかのちんも炊事ってことで。」
天梨「はいはーい!私も炊事やるー!インちゅた映えのために色々料理したりするから!」
里「んじゃツッキーとアメリ、かのちんの3人に炊事を頼むわ。」
智宏「じゃあ後はゴミ拾いのメンバーだな。俺と妃愛は同じ班にするとしてもう一人は…」
詩桜「やはり二人は一緒か、いつ出発する?私が同行しよう。ちょうど和泉くんに聞きたいこともあったからな。」
智宏「ならもう一班は錦さんと神田さん、飯田さんの3人だね。向こうは任せたよ」
柑凪「はい!精一杯頑張ります!」
月夜「あれ?和泉先生は何を?」
里「そりゃ炊事の材料と飲み物の買い出しっしょ。アタシだけ車持ちだし」
そういやそうだ…当日炊事の場所に何もなかったらただのサボり同然になってた。危ない危ない、失念してた
里「んじゃ明後日の朝7時に公園に集合ー。そこからゴミ拾い班は二班に分かれて担当箇所のゴミを拾ってくれなー」
月夜「分かりました。」
里「うっし。今日の議題終わり!で、ツッキーは今日も用事あったりする?」
月夜「あ、いえ今日は大丈夫です。下校時間ギリギリまでここで勉強してから帰ろうかと」
里「ちょい待ちー。昨日は用事があったとはいえ早く帰ったから今日は生徒会室で話でもしてから帰りなー。自己紹介だけしかしてないし偶には駄弁るのもいいっしょ」
月夜「しかし、来週には試験ですよ?赤点なんて取ってしまったら生徒会としての示しがつかないのでは?」
里「お、顧問にそんな態度をとってていいんかー?ツッキーの秘密、今ここでばらしちゃうよ?」
なんということをしようとしてるんですかこの顧問は…しかし、ここでさらに反抗的な態度を示すとバラされてしまう…仕方ない
月夜「…分かりました、今日だけですからね。明日からは試験勉強のために早く帰らせていただきます」
里「うっし、話が分かる!んじゃトモすけ、あとは任せるから」
こうしてまさかの生徒会室で雑談会が始まってしまった。それでいいのか生徒会…
日常回を必ず挟むと思った?ただの会議でした