PCの故障と作者の身の上の都合で全然書く暇がなかったのでお許し下さい
今後もあまり早くには更新できないと思いますが
完結はさせるので温かい目で見ていただけるとありがたいです
◇三人称Side
順調な航海を続けるデューカリオンのデッキに艦内探索をしてきたカームがやってきた
「ここがデッキか・・・他のとこもそうだけどアルドノアを使った空飛ぶ戦艦って割には普通のやつと大差ないな」
それもその筈、機体状態デューカリオンが重力操作を行っていたため空飛ぶ戦艦などというものを建造したが、今日まで試運転すらできなかったのだ
今後地球軍の重要な兵器となるならそれに合わせて大規模な改修が行われていくのであろう
そんなことはさておき、そのように呟いたカームはそのまま操舵士のニーナのところに向かった
「操船は普通の船と同じなのか?お前でも大丈夫なの?」
「同じ感覚で操船できるようにFCSが調整されてあるの」
少し小馬鹿にした感じでニヤつくカームにニーナは少し膨れながら答えた
「そんなことより持ち場を離れてもいいの、カーム?」
痛いところを突かれたカームは苦い顔をしながらも日々のサボりによって培われた言い訳をする
「いいだろ、ちょっと休憩してるだけだし、偉い人いないし
・・・・ってか伊奈帆は?」
それに応えたのはニーナではなく通信士の祭陽だった
「その偉い人のとこ、火星人と一緒に」
「火星人!?」
火星人という言葉にう過剰反応するカームであった
◇有田真Side
ヘラスとの戦闘の後処理も大体終わり落ち着いた頃、今回で発覚したアセイラム姫の生存に関係するメンバーが集められた
組み分けとしては以下のとおりである
地球軍(何も知らなかった組):マグバレッジ艦長、不見咲副長、鞠戸さん、界塚
隠蔽組:俺、界塚弟、ライエ
当事者:アセイラム姫、エデルリッゾ
そして今は大体の流れを俺の方から伝えたところである
「火星の騎士が殿下の暗殺を・・・・にわかに信じがたい話です」
「いやいや落ち着いて考えればそう言う結論にも十分成り得ると思いますが」
そう言ってやったら艦長に睨まれた、いや睨まれたというよりか真剣に考えてる時は目つきが鋭くなるのか?
そしてその目は明らかに「続きを」と言っている
「この戦争には火星側にしかメリットが存在しないのです
今回の和平では火星側がアルドノアに関する技術開示が約束されていましたし
トロイヤード博士の研究もあってアルドノアの起動の一般化も進められていました」
そう言うとアセイラム姫とエデルリッゾは大きく頷いた
「そして鞠戸さんの種子島レポートこそ握りつぶされたものの地球軍も十分に戦力差は理解しているでしょう
少なくとも公立校で軍事訓練が義務化されてからまだ数年しか経っていない、そんな準備不足で仕掛ける必要はないでしょう?
独断テロの可能性もあるがそれは俺と界塚が見た状況からの判断で除外とします」
ひとしきり言い切ると艦長は手で口元を押さえ、少し考え込んだ
全員が艦長の次の言葉を待った
「・・・・分かりました。まだまだ気になる点はありますが、ひとまずは有田中尉の話で進めていきましょう」
「それはありがたい。で、今後はアセイラム姫を保護する方向でいいでしょうか?
この艦で地球連合本部まで行くのなら彼女の保護は絶対条件です
それに彼女はこの戦争を止める切り札になり得ますので」
「それも問題ありません。ですが・・・」
そう言って艦長は俺、界塚弟、ライエを順に睨む。今度は本当に睨みつけている
まあ、今のでごまかされて「はい、解散」とはいかないだろうな
むしろこっちのほうが本題だろう
「アセイラム姫の存在の隠蔽、少なくともそちらの二人は許せても、あなたは許されませんよ有田中尉」
やっぱり言うと思った
まあ界塚弟は軍の都合で軍に入れられた訳だし、ライエは軍属ですらない
二人共、功績もちゃんとあるし、俺に比べれば大した問題ではないのだろう
俺の方はかなり面倒だ
ドラマなんかじゃよくこんな隠蔽しても「終わりよければすべてよし」の考えで許されるが現実は違う
今は軍がまともに機能してないしこの艦も慌ただしかったから何もないが
普通なら地球軍の敵、火星の味方だと思われて問答無用で檻の中にぶち込まれる
といっても現状もそこまでいいものではない
信用はダダ下がりで軟禁は確実だ。だから・・・
「はぁ・・・・・」
「ため息を吐きたいのはこちらなのですが」
「すまない、ちょっとした自己嫌悪だ」
そう言って俺は軍服を脱ぎ捨てた
「俺は只今を持って軍を抜ける。どうするかはそちらの勝手だが、俺にもやるべきことがあるのから邪魔するなら容赦はしない」
そう言って俺はブリーフィングルームを出た。
◇
こんな時のために自室に用意していた荷物を持ちデッキへ向かって歩いていると後ろから足音が近づいてきた
走ってきたであろう息が少し切れているその足音の主は界塚だった
「有田中尉、どこに行くんですか?一緒に戻りましょう、謝ればまだ大丈夫です」
「界塚、お前にこうやって止められるのはあの時以来だな」
あの時・・・俺が地雷を仕掛けに行ったときも、ひどいことを言ってそのまま出て行った
あの時も今回も俺は自分のしたことに後悔はない、自分で決めた道なのだから
「そうですね、でもあの時のように簡単に行かせるわけにはいきません」
「言っただろう?邪魔するなら容赦はしない、それが例えお前であってもだ」
そう言って再び歩き出す
そんな俺の前に界塚が立ちふさがった
こいつ聞いてなかったのか?・・・いや聞いた上で立ちふさがるのか、まったく
「どけ」
「嫌です」
「どけっ!」
「嫌ですっ!!」
はぁ、強情なやつめ
・・・怪我はさせたくなかったんだがな
「それなら予告通り、押しとおr「なんで」・・・」
「なんでなんですか、なんで真さんは自分から距離をとって、自分勝手に行動して私たちに何も、何も教えてくれない」
界塚は話すに連れてその目に涙が溜まっていく
それでも泣くまいと、俺を止めようとする彼女は一体何を思っているのだろうか?
「真さんは、私たちが嫌いなんですか?
嫌いなら褒めないでください!命を懸けないでください!優しくしないでください!
好きにならせないでくださいっ!!」
そう言い切ると界塚はついに決壊し大粒の涙を流し出す
かくいう俺はあまりの衝撃に一瞬固まってしまった。やがて心のモヤが晴れたような気持ちになる
そうか俺は・・・
「俺は・・・俺もお前のことが好きだ、界塚」
その言葉に界塚は顔を上げる
「でも俺はこの歩みを止める気はない
俺にはやらなければならないことがあるからな」
心に刺さるような痛みを感じるが、これは俺が背負うべき十字架だ
・・・ただ界塚には真実を告げておこう
「俺は火星人、それも王族の血を引き継ぎアルドノアの起動権を持つ存在だ
アセイラム姫の父親の弟、つまりは彼女の叔父というわけだ
だから俺はすべてを終わらせに行く」
そういうと界塚は呆然となり、ただ涙を流し続けた
その横を抜けデッキへの最後の扉を開く
入ってくる外気に界塚は振り返った
俺は彼女に笑っていう
「じゃあな」
そして俺はデッキから飛び降りた
◇Side三人称
デューカリオンから飛び降りた真はパラシュートを使って着陸した
彼がパラシュートを片付け終えた頃、スカイキャリアが彼の目の前に降りてきた
着陸したスカイキャリアから降りてきたのはスレインだった
「久しぶりだなスレイン」
そう声をかける真に返事もせずどんどん近づくスレイン
そしてすぐ目の前まで歩くとスレインはいきなり膝を曲げ、腰を折った
その姿はまるで忠誠を誓う騎士の姿である
「お迎えに上がりました。ヴェリテ・ヴァース・アリュタニア様」
というわけで次回へと続きます
次回もいつになるかはわかりませんが頑張ってできるだけ早く上げたいと思います