真をどうしようかいろいろ考えていてまとまりがつくまで時間がかかっちゃいました
では、どうぞ
◇三人称
「ゴホッゴホッ!クソッ!地球人風情が!!」
水面から上がってきたのは二ロケラスのパイロットのトリルランであった
水に濡れ、やつれた顔には確かな復讐心が見えていた
そんなトリルランに近づく影がひとつ
影の主はそのままトリルランに近づくと地面に押し倒し、両腕を踏みつけ拳銃を突きつけた
「な、何だ貴様は!?何をする!?」
「俺か?俺は有田真、軍人だ。お前には色々と聞きたいことがあってな」
軍人という言葉に一気に青ざめていくトリルラン
そんな彼に真はいやらしくニヤリと笑った。トリルランにより恐怖を与えるために
「貴様はアセイラム姫暗殺テロの首謀者か?」
恐怖のあまりトリルランは必死になって答え、余計なことまで口を滑らしていく
「ち、違う!我はザーツバルム卿に指示されて実行犯である火星人のスパイを処分んしたまでだ。我がやったのでもなければ計画したわけでもない」
「ほう、ちなみにアセイラム姫が生きていたらお前はどうなるのだ?」
「そ、それは・・・我らは一族郎党逆賊として刑を受けるであろう」
それを聞いて少し考えたあと、拳銃を向けたまま首だけ捻り、後ろを向く
「だ、そうだが君もその仲間か?そうでなければその手を下ろして欲しいのだが」
彼の背後では彼に拳銃を向けていた火星の兵士がいた
しかし、彼は火星人ではない。地球人の科学者の息子として火星に渡ったれっきとした地球人である
そんな彼はアセイラム姫を心から慕っており、この暗殺も地球人の犯行であると思ったが故に、同族である地球人に銃を向けたのである(実際は火星人なのだが)
そんな彼に知らされた驚愕の事実は少なくとも彼が地球人を攻撃する意欲を失う程度には効果的だった
彼の様子を見て、犯行に関わっておらず純粋に姫の仇討ちをする気であったことを確信した真はトリルランに向き直る
「冥土の土産だ、いいことを教えてやろう。・・・アセイラム姫は生きている
お前たちが殺したのは影武者で本物は地球人に紛れてさっきの揚陸艦に乗ってるはずだ」
「ば、馬鹿な。馬鹿なぁぁぁぁぁああああ!!」
ドンッ!!
眉間を打ち抜かれたトリルランはあっけなく息を引き取った
一方暗殺の事実を知って驚いていた彼は更なる驚愕の事実と目の前で行われた殺人に頭が混乱していた
しかしそんな彼の混乱を無視して、真は彼に声をかける
「久しぶりだな。スレイン・トロイヤード」
「なぜ僕の名前を?あなたは一体・・・」
スレインの反応に苦笑しつつ、真が答える
「もう十年近く前だもんな、覚えていないか。俺は有田真、昔君の家でお世話になった者だ」
「まさかあなたは、シン兄さん?」
スレインは懐かしい兄のような存在の名前を呼び、現在の姿にかつての面影を感じ始めていた
「そうか、スレインは俺のことシンって呼んでたんだったな」
そう言って笑う姿が幼い頃の記憶にある兄のものと一致し、目の前の軍人がかつて共に過ごした青年であることを確信した
しかし、それと同時に優しかった彼が軍人になり、目の前で人を殺していたことにショックを受けていた
一方の真は懐かしい呼び方に心が穏やかになっていくが、一刻を争う事態であるため
感動の再会とはせずに次へと話を進めていく
「あのスカイキャリアはお前が乗ってきたのか?」
「ええ、そうですが」
「別に敬語じゃなくていいぞ。・・・それで悪いんだが俺を乗せて揚陸城まで飛んでもらえないか?」
「え?」
スレインは驚いた。目の前の彼は何を言い出すのであろうか
地球人が揚陸城に乗り込むということは自ら殺されに行くようなものである
そこまでしたところで彼に利点はないはずだが・・・
と、考えたところで肩を掴まれて思考が停止する
「悪いが時間がない。揚陸艇が新芦原上空に大きな熱源を感知していた。恐らく隕石爆撃が来る」
そう急かされて結局なし崩し的にスカイキャリアに乗り込む真であった
一方スレインは真の強引さに、そう言えば昔から強引なところがあったなと
場違いなことを考えつつもクルーテオの揚陸城へ向かうのであった
というお話でした
トリルランにはあっけなく死んでいただき、再会というテーマに重きを置いて書いたつもりなんですがいかがでしたでしょうか?
今後は2日に1回くらいで進めていきたいと思います