アルドノア二次(仮)   作:クイハ

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今回はまだ後処理感が出た作品となっています
一応今後についての布石もまきつつ書きました

では、どうぞ




9話 手紙

◇三人称

 

ズドォォォォオオオオオンンンンッッッ!!!

 

揚陸艇が港を出航して数分後、新芦原に隕石爆撃が行われた

新芦原全域は焦土と化し、津波も発生し揚陸艇は大きく揺れた

 

「揚陸艇のレーダーが新芦原上空に複数の巨大質量をキャッチしていました」

 

「隕石爆撃・・・有田中尉の言った通りだな。火星人め!!」

 

レーダー手の詰城祐太朗(つむぎゆうたろう)の言葉にカームが反応する

 

「間一髪でしたね」

 

とマグバレッジも冷や汗をかく中、デッキに慌てた様子でユキが入ってきた

 

「鞠戸大尉!有田中尉を見かけませんでしたか!?」

 

「真なら、やり残したことがあるとかなんとか言って、後で合流するって言ってたぞ?

・・・ってまさか!アイツまだ来てないのか!?」

 

ユキの質問と焦りの意味を汲み取り、最悪の事態を想像して慌て出す鞠戸

そんな彼に対するユキの返事は残酷なものだった

 

「はい・・・どこを探しても見当たらないんです。もしかしたら今の爆撃に巻き込まれてっ!」

 

そしてこらえきれなくなった涙をこぼし始める

 

「真さーーーーーーん!!」

 

やがてユキは虚空に向かって叫ぶのだあった

 

 

一方その頃、館内の一室でライエ、伊奈帆、アセイラム、エデルリッゾの4名が秘密の会談を行っていた

 

「真からあんたたちに手紙を渡すように言われたの」

 

ライエはそう言って、伊奈帆とアセイラムに手紙を渡した

ちなみに、ライエが真と呼ぶのはトレーラー内で、あんたじゃ言いづらいだろうから真でいい、と言われたためである

閑話休題

 

2人が手紙を開けて読むとそこには別々の内容が書いてあった

 

伊奈帆の方は・・・

『界塚弟へ

おそらくこの手紙が届くときには俺はお前たちの前から姿を消しているはずだ

行き先は教えられないが危険な行為をすることは確かなので、お前にある程度の情報を託していく

 

まずはアセイラム姫についてだ

アセイラム姫は生きていて、お前たちにはセラムと名乗っているだろう

詳しいことはさて置き、彼女の暗殺は火星側の陰謀であり地球側は彼女を守らなければいけない

ただし、この状況下で無闇に口外するのは好ましくない。なのでお前にのみ知らせることとした

話していいのはライエだけとする。界塚准尉やお前の仲間にも言いたいだろうが我慢してくれ

 

次に今後の目的地だが、種子島基地に行くことを勧める

あの基地には唯一地球軍が建設したアルドノアドライブ搭載の戦艦『デューカリオン』がある

ロシアの本拠地まで行くにはそれがないと厳しいと思う

アルドノアの起動はアセイラム姫に行ってもらえば大丈夫だ

 

最後に、界塚准尉についてだが、彼女には何も言わずに出発している

事情をどの程度説明するかはお前に任せるが、うまいこと言っておいてくれると助かる

怒られるのは覚悟の上だが、彼女の精神を支えてやって欲しい

 

以上だ』

 

読み終えた伊奈帆は何も言わずに手紙をたたみ、元の封筒にしまってポケットに入れた

 

対するアセイラムの方は・・・

 

『アセイラム姫殿下へ

2度も手紙という形で申し訳ないが

先日の手紙で触れたあなたがアセイラム姫であることの理由から話そう

 

テロの時に俺も現場にいたのだが、その後の救助活動中にあなたの影武者の遺体を見た

詳しい描写は控えさせてもらうが、明らかに顔が違っていたので光学迷彩か何かであると判断した

また、従者の顔もあまり知られてはいないが知っているものもいる

できれば違和感のない程度に変装することをお勧めする

なお、その遺体についてはこちらできちんと埋葬したので悔やまれる必要はない

 

今後についてだが界塚伊奈帆という少年にあなたのことを話した

勝手な話で申し訳ないが、しばらく離れるので信用できる人間に託させていただいた

他に信用できる人間としてはこの手紙を渡したであろうライエが挙げられる

ほかの人物については立場上、あるいは性格上の問題があるので推奨しないが

あなたが信用に足る人物だと判断した場合、正体をバラしても構わない

 

最後にライエについてだが少し気にかけてもらえるとありがたい

今回の出来事や過去の事情なども踏まえて大分人間特に火星人嫌いになっている節があるが

根はいい子であるので、友人になっていただけるとありがたい

 

以上』

 

この手紙を読み終えた後、アセイラムは伊奈帆と同様に手紙をしまい

死者への冥福を祈ると同時に真に感謝したあと、光学迷彩を解除した

 

「姫様!」

 

とエデルリッゾが彼女を叱るが、それを手で制し伊奈帆のほうを向く

伊奈帆の方が軽く頷いたあと、彼女も同様に頷いた

 

そして今度はライエの方を向き笑った

 

「改めまして、私はアセイラム・ヴァース・アリューシアです。よろしくお願いします。伊奈帆さん、ライエさん」

 

 

この少し前、スレインはスカイキャリアを揚陸城に飛ばしながら昔のことを思い出していた

 

今からちょうど12年前、ヘブンズ・フォールから3年が経った頃

当時6歳だったスレインは研究者の父に連れられ日本にやってきていた

研究者である父がヘブンズ・フォールの調査を行っている頃、同じく保護者の鞠戸が種子島レポートについて取り調べを受けていた真は子供同士でくっつけられていた

そんなこともあって特に語るような出来事はなかったが、引越しの多かったスレインのふさぎ込んでいた性格も時間とともに解消され実の兄弟のように仲良くなっていった

 

その後も鞠戸の精神治療などもあってしばらくの間、真はトロイヤード博士にあずけられることとなった

その後別れるきっかけとなったのは、真が成人したこととトロイヤード博士が火星に移住を決めたことである

 

それ以降は各々の道を進んでいったのである

 

あの後、シン兄さんに何があったのだろうか?そう考えているうちに揚陸城着いたのでスレインの思考を停止させた

 

「それでは、僕は報告に行ってくるのでお気をつけて」

 

「ああ、ありがとう」

 

そう言ってスレインは降りて行き、真は機体に潜伏して機会を待つのであった




という感じでありました
ちなみに真の経歴的には
1989年 誕生

1999年 ヘブンズフォールに巻き込まれて地球へ
↓謎の期間
2002年スレインと邂逅
↓スレインとともに行動
2009年 スレインたちと別れ鞠戸のもとへ(成人+軍人になる)
↓謎の期間
2014年 アセイラム姫暗殺テロによる戦争に巻き込まれる←今ここ

次回はクルーテオや皇帝がでるかも
もしかしたらブラドや不見咲さんがさきかもしれないけど・・・・

では次回お会いしましょう
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