静寂の弟子が英雄を手伝うのは間違っているだろうか   作:ダンまちにヘラファミリアを求める人

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アルフィアとザルドとエレボス、メーテリアとヘラの組み合わせが
大好きな原作勢です。なるべくキャラや世界観は原作通りにします。
アルフィア達は、死んではいるけど…って感じです。
タグ忘れたけど、オリキャラ有りでオリ主です。ベル達も出てきます。
ヒロインはアイズです。一応。ソードオラトリア既読推奨です。
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プロローグ

迷宮都市(オラリオ)の夜は今日も魔石灯の光で溢れている。

冒険者で賑わう酒場の一つ、メインストリートに面する『豊穣の女主人』。

そこから兎のように飛び出した、白髪に深紅(ルベライト)の瞳を持った少年の姿を見た瞬間——彼女の息は止まった。

街灯に照らされた彼女のフードから、少年と同じ処女雪のような白い髪がのぞく。そして、氷のように蒼い瞳も。

「…ベル?」

(師匠の、形見…!?)

 

——時は、十日前に遡る。

 

深い霧が緑の草原に立ち込めていた。草丈は子供の背ほど高い。

そして草原の真ん中にある、木と花畑で囲われた一軒家。

そこに私たちは住んでいた。

「お前に会うのも最後…になる、かもしれないな」

「大丈夫だ、ヘラ。私はちゃんと戻ってくる。それに…

そもそもベルを見つけられる可能性などごく僅かだ」

「そうか…、そうだな。《アルテリア》」

アルフィアとメーテリアで、アルテリア。

私の大切な名前——。

(黒竜…まだトラウマが残っているのか?)

「もう行くよ」「…そうか。少し待て。」

ヘラがそう言って部屋を出る気配がした。

私はヘラとの会話が終わった時点で視線を部屋の鏡に戻した。

 

——澄んだ氷の蒼、と彼女達に褒めてもらった瞳。

それは氷の精霊(エルファリア)を宿している証。

 

——美しい白、と彼女達に褒めてもらった髪。

それは彼女達と同じ家族(ヘラファミリア)だという証。

魔法によって灰色もなるその髪は、彼等の罪を受け継ぎ、

私が代わりに清算することを許された証。

——白い袖なし(ノースリーブ)上下衣(ワンピース)

下衣(スカート)部分には六つ、大きなひだがあった。

足首まである上、見た目から明らかに戦闘には向かない服。

けれどそれは、最愛の女性(ひと)がかつて着ていた服に(アルテリア)が魔力を流し込んで作った魔法衣。

 

その他、細剣(レイピア)が仕込んである長杖(ロッド)も靴も、

すべて何か彼女達に縁のあるものだった。

 

正直、六歳の頃から十三年間も住んでいた故郷を離れるのは抵抗がある。

ましてや、彼女達の墓から離れるというのは尚更。

それでも、この姿に最愛(メーテリア)を、師匠(アルフィア)を、

意地悪な兄(エレン)を、叔父(ザルド)を、そして女神(ヘラ)を、

微かにでも面影を感じられるなら、私は大丈夫。

きっと彼女達の最愛(ベル・クラネル)を見つけられる。

そんな気がした。

 

ドアが開く音がする。

「遅かったな、ヘラ」

 

——どうか、貴方が次代の英雄にならんことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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