静寂の弟子が次代の英雄に加わるのは間違っているだろうか   作:ダンまちにヘラファミリアを求める人

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神の宴だけ話数ないんですけど……はい、すいません。でも、もうむやみに編集しないって決めたんだ!!すべては、脱字矛盾チェックを本文にしかやらなかった作者に責任があります!
次から、やっとリリが出てくる、二巻の内容にうつります。更新頻度が落ちます。はい、すいません。(二回目)


八話 日常風景

ベルは目を開けた。ぼんやりと覚醒しきっていない視界が、見慣れた教会の天井をうつす。そのまままた目を閉じようとして……「起きたか、ベル?」

側に立っていた何者かに声をかけられ、悲鳴と共に飛び起きた。

「うわぁぁぁぁ!? だ、だれですか!? か、神様っ無事ですか!?」

「起きてそうそう、ヘスティアの心配か……大事に扱われているな」

まったく感知できなかった気配を警戒しながら振り返ると、一人の女がいた。自分と同じ処女雪のような髪。そして、氷のような蒼の眼。白い上下衣(ワンピース)に身を包んでいる。

「私はアルテリア。あなたの母であるメーテリア様の双子の姉のアルフィア様の弟子」

(えっと……僕のお母さんがメーテリアさんで、その双子の姉がアルフィアさん。で、その弟子がアルテリアさん……ってこと?)

発言を整理できたのを見計らい、

「要するに、義理の姉だ。わかったか?」

と声がかかる。

ベルとしては、お母さんの顔も名前も知らないので、ほとんど他人だ。けれど、自分にもまだ血縁者がいたことを嬉しく思った。……もう、おじいちゃんはいない。ずーん、と思い気持ちが湧いてくるのを無視して、答えた。

「はい、わかりました……あの、それで、どうして僕に?」

朧げながら記憶が蘇る。無我夢中で、あんまり覚えていないけど……確か、どこかの強いモンスターとかなり長い間戦ったんだった。それで勝ったけど今にも倒れそうだって時に来てくれた、あの女の人だ。

(確か、何か用事はあるかって聞いてくれて……神様とシルさんのことを頼んで……って、え!?)

「僕、何日も寝てたんですか!? あ、あと助けてくれてありがとうございます!えっと、その、アルテリアさん!」

「アルテリアでいい……が、まあ、ベルの好きなように呼べば良い。私もベルと呼んでいいか?」「は、はい!」

ベルは、どうやらアルテリアが助けてくれたと誤解しているらしい。まあ、別にその誤解は特に問題がないので置いておこう、と考えるアルテリア。

実際はむしろ逆なのだが……ベルの誤解が解ける日は、はたして来るのか?

 

♢♢♢

 

結論。すぐに解けた。

 

「あ、アルテリアさんこれはもう無理です!?」「問題ない、ゴライオスよりは弱い」「レベル4の階層主を例にあげないでください!?」

僕は今、またしても死にかけている。

今は九階層。ぶっちゃけ、エイナさんに無茶するなって怒られる予感しかしないんだけど……強引に連れて来られてしまった。

(大量の魔石を持ってる時点で察するのは……ちょっと、無理だったかな!)

過去の自分をなんとか庇いながら、辺りを見回すも、何も変わらない。

すこし広めのルームは、四つも道がある。その全てから……

『ウォォォォ!!』『ガルァァァ!』『シャァァァ!』

血走った目で魔石を求める、強化種の皆さんがいらっしゃる……。

「む、無理無理!?」

とりあえず叫びながら、目の前のモンスターを切り裂くも……魔石を僕がとるまえに、すぐさま別のモンスターがよってたかって喰らい付き、別のモンスターが強化される。結果として、やっぱり何も変わらない。

僕はこの負の連鎖に苦戦していた。というか……だって、倒したら別の奴が強くなるんだよ!?無理でしょっ!?

が、アルテリアさん曰く、『喰っている間に倒せばいい』とのこと。

あのー、何匹も密集してるところに行きたくないんです、とは言っても無駄そうだ。

ちなみに、今もまだ現在進行形でモンスターは道の奥からじゃんじゃか出てくる。なんかもう、トラウマになりそうなレベルで。

(これもう、絶対に前のやつもアルテリアさん!?)

このっ、と目の前のキラーアントの硬殻を切り裂く。継ぎ目を狙うのがセオリーだ、と脳内のモンスター図鑑が一言。エイナさんの勉強が何度も僕を助けてくれている。そして、紫紺色の魔石がのぞいた瞬間……例にもれず、モンスター達が目の色をかえて突っ込んできた。

「うわぁぁぁ!?」

僕は情けない声をあげて退避。距離をとる……っていえば聞こえはいいけど、実際はおびえているだけだ。

ふぅ、ふぅ、と荒い息を吐いている瞬間、誰かの声が耳に反響した。

『あの……大丈夫ですか?』

アイズ・ヴァレンシュタインさん。レベル5で、都市最大派閥の幹部。

やっぱり、あの人に追いつくことなんて、できないのだろうか。

どんよりした暗い気持ちが立ち込める中。

『ウォォォ!』

モンスターは、全っ然、空気を読んでくれなかった。しょうがない、僕はナイフを構え直す。逆にその天然さ(?)に救われたかもしれない。

ふっと思わず笑ってしまって、なんかもう、どうでも良くなって……僕は、そして、全力でモンスターの群れに突っ込んだ。

そして、体感三十分ほど立ったころ。僕はだんだん、頭が白くなるような、不思議な感覚を感じていた。凪いだ心と反比例するように鋭さを増す斬撃。

いや違う、体も心も落ち着いて対処できているのだ。

(たぶん……余裕ができた)

すこし気を抜いただけで死ぬ、絶対の死地への慣れ。矛盾しているけど、多分そうだ。おそらく、冒険者としての本能と実現にリソースが割かれ、恐怖とか余分な感情を覚える暇もない。

こうしている今の思考もそう。はっきりわかる。何かの壁を、殻を破ったように。何も思っていないのに、体が動く。はっきり最適解を選択する。

 

「ベル……終わりか?」

気づけば、あんなにいたモンスターはもう居なくなっていて。

僕は、広間の真ん中で立ち尽くしていた。




しばらく休みます!だんだん書くのが下手になっている自覚しかないが!あとはやくアルテリアさまの戦闘シーン描きたい……この調子じゃ、とあるツンデレ狼への報復もだいぶあと……
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