『あなたの夢は?』と聞かれて思い浮かぶのはなんだろうか。
お金持ち、愛人恋人、ベストフレンズなどなど。
身近な人に聞いてみると「ロマンを追い続ける」と言われた。それでいいのか貴方… 。
だが理解出来る部分もある。浪漫というのは人の少年心を揺さぶり、探究心を掻き立て更なる高みへと誘われる。仮にロマンに答えを求めてしまえば、回答を得た時に夢は終わりを告げる。
私は思った、「勿体ねぇ」と。
どうせなら次のステージへ進みたい。小さくまとまるのはナンセンス。
しかし私の場合は別だ。目指すのは頭にある異様な記憶。それらの開発、運用。
ゲームのキャラクターであるのはなんとなく分かるがそれだけだ。それ以上を求めようにも答えは一生得られない。
つまり記憶の姿を再現するだけで限界なのだ。いやまぁそもそも再現すら出来ていなかったのだが。
だがやはり、己の努力が結晶となり実体化するのはなんとも形容し難い愉悦が得られるのだ、その興奮を覚えてしまえば、薬物のように求めずにはいられなくなる。
要約:ロマンっていいよね!
「それで、その子がナヤの言っていたメイン戦闘システム『ウィスピーウッズ』かい?」
「そうだよ。貧弱モヤシミレニアム生徒たちのために作った戦闘演習システム。ただの木と侮ることなかれ、静かに、だが存在感を出して確実に足を止めざるを得ない強さを抱える敵となるだろう。その名も
「何か別の意味を含んでいるような気がします……」
ここはミレニアムサイエンススクール。その名の通り科学に秀でている学園でキヴォトスの機械類の大部分を占めているほど。近未来な建造物が多くセキュリティ面、治安関係も決して悪くなく最近は3大学園の一角として名を上げている。まぁそれでも科学が発展しているからこそ
そして私が所属しているのはエンジニア部。この学園における開発面での中枢と言っても過言ではない。毎年ミレニアムプライスで数多く受賞しているほどの有力部だ。
その分変な開発も多くするけどね!過去には下着だけを透視するメガネが開発されたとか。そこはご愛嬌ってことで許してちょーよ!
「……ただ、電源とかの設備や回路が見当たらないけど内蔵されてたりするの?」
「ふむ。それに冷却装置や関節部分の回転装置も目視出来ないね」
「フッフッフ、よくぞ聞いてくれた!」
と言っても大部分は極秘情報だけどね。と言うと全てを事細かく説明してもらえる…!と期待していたコトリが明らかに残念がる。くっすまない、これは流石に教えられないんだ!
「簡単に言えばバッテリー式だね。燃料となる対象をこの子に接続して命を吹き込ませるんだ。内部構造は教えられないけどね」
「外装だけでも謎なんだが……それで、燃料となる対象というのは?」
「それはね〜、なんと私!」
「えっナヤ先輩がですか!?」
どういう意味なの?と聞いてくるヒビキ。ふむ、ガッツリ伏せている部分に触れちゃうからな。多少濁して、カモフラージュして、泥を塗っておこう。……あれ意味違う?
「分かりやすく言えば体力だね。自分の力を流し込んでエネルギーに変換して活動させる。電化製品と似通っている感じかな」
「分かりにくく言うと?」
「それは秘密。というか説明難しすぎて自己ゲシュタルト崩壊しちゃう」
「えぇ……」
コトリよ、そんな目で見ないでくれ。
これ以上は私も説明したくない範囲に突入するし、そろそろ切り上げるか。
「じゃあ、実際に動かせたり出来るかい?私としてもこれほど大きな子がどう動くのか気になっているんだ」
「あ、それならいいよ。……うーんでも、そこそこ戦える人がいいけどな」
「言外に私たちが戦えないみたいな言い方だね」
「実際そうじゃないのさ、後方支援がメインなんだから」
「確かに、前衛はコトリだけ。初お披露目にはバランスが悪いね」
むむむと唸る一同。C &Cに頼む?いやこんな個人的理由で使ったなんて知られたら会計になんて言われるか……。そもそもダブルoが黙ってないでしょ。あぁ確かに。
などと良い意見が出ずに仕方ないから私たちで実演するかぁとなりかけた時、コトリにある4人が脳裏によぎる。
「彼女ら、ゲーム開発部はどうでしょう?」
「ゲーム開発部……確かに前衛がいて中衛後衛も揃っているが、何のとっかかりなく呼び出すというのは少し悪いと思ってしまうな、光の剣のメンテナンスも昨日行ったばかりだし……」
「付き合って1ヵ月の彼女か。でも、それならなんとかなるんじゃない?」
場所は変わってゲーム開発部の部室。少し前にミレニアムプライスにて特別賞を受賞したり部員であるアリスを拉致る形で迎え入れたりしたが分かりやすい活動はそれだけ。部員は4人、受賞等もクソゲーランキング1位などという不名誉すぎるものしかない。
あくまで噂だが部として存続出来ている要因にセミナー会計のユウカが小さくて可愛い子が好………おっと誰か来t*1
「お姉ちゃん、前に頼んでおいたシナリオまだ?」
「落ち着きたまえ我が妹よー、こうしている間にも私の頭にはズバーっとしたシナリオが浮かぶ浮かぶ……」
「つまり何も進んでないってことだよね」
「ウッ」
あくまで部長はユズだが、部を引っ張っているのはモモイだろう。良く言えばムードメーカー、悪く言えば馬と鹿が周囲を回り続ける無害判定を受けそうな子である。それでもたまにお姉ちゃんらしい決意を見せる側面も。たまにだけど。
「しょうがないじゃん!前に出した案ことごとく却下するんだもん!」
「『宇宙船で野菜を育てて星にぶち当てる』『モグラになってダンジョンの壁を突き進んで王女を助ける』『4カードオンリーのUMO』これで行けるって本当に思ったのお姉ちゃん……」
「行ける行ける!ユズからも何か言ってよ〜」
「パ、パクリはダメだよ……?」
味方がいない!?とわめくモモイ。手綱を握っておかないとクソゲーNo.1の刻印をまた押されかねない。
とは言ってもビシッとくるインプットが最近無かったのも事実。アリス誘拐事件*2をネタにしようにもユウカから「ただでさえ横領の件で苦労しているのに他学園に告発するような真似はしないでほしい」と隈が濃くなっている顔で釘を刺されたので却下。またラーメンでも食べに行って気晴らししようかなと考えていると部室のドアが勢いよく開かれビクッとする一同。
まさか冷酷な算術使いが!?と脳裏によぎるもいたのは背中にレールガンを背負ったアリス。
「びっくりしたぁ。ドアは優しく開けてねアリスちゃん」
「あっごめんなさいミドリ!」
「でも、そんなに急いでどうしたの?銃の故障とかでも無さそうだし」
「はい、アリスはミッションを受託しました!
ボス討伐依頼です!」
「来てくれて感謝するよ。私たちだけでは良いデータが取れないと思ったからね」
「あっウタハ先輩。それで、ボスってどういうこと?」
「よくぞ聞いてくれました!ナヤ先輩が開発した戦闘演習システ」
「凄いです!建物の中にドッシリと木が生えています!」
「ちょっとアリスちゃん!?あまり触らない方が………」
ああまだ説明してないのにと嘆くコトリ。
だが機械チックな建造物の中に自然の象徴とも言える木が生えているとなれば物珍しさが際立つだろう。
「ダメだよアリス、どこに自爆スイッチが仕込んであるか分からないんだから。急に爆発してこの部屋が焼け野原になっちゃう」
「そ、それは怖いです!ごめんなさい……」
「大丈夫だよ、今回は流石に自爆装置を入れてないから」
「ナヤ先輩だ!」
にぱーと笑顔で手を振るモモイ。しばらく見ていなかった先輩の姿に安心したような問題を起こしそうだなと予見するミドリ。そして何も知らないアリス。
「君がアリスかな、噂はウタハ越しに聞いてるよ。あのレールガンを標準装備にしているとか」
「ええっと……「ナヤ先輩だよアリス」ありがとうございますモモイ。こんにちはナヤ先輩!」
「はいこんにちは」
まるで里帰りした孫を相手する祖母。かりんとうでもあげそうな勢いである。
「ユズ部長の姿が見当たらないけど、どうしたんだい?」
「誘いはしたんですけど、今回はやめておくって」
「あら残念、中衛がいたら面白そゲフンゲフン興味深いデータがとれそうだったのに」
じとーっとヒビキが見てくるが何食わぬ顔でスルー。私の言葉に思い出したかのようにモモイが疑問を投げかける。
「そうだった、ナヤ先輩。ボスとかデータってどういうこと?」
「フッフッフ、それはね………
君たちにはこの子と戦って欲しいんだ!」
「「??」」「……うん?」
カービィ本人がはあいする作品は他の人が供給している(かんしゃあ)ので別ベクトルから参入。
今のところクラッコも後々出す予定。
感想等お待ちしております!