後方腕組み自作敵操作愉悦マン   作:ういんなー

4 / 5
タイトルダサいけど良い言葉が見つからんかった。
真格闘王への道前半での癒し枠。
Wiiボスは後半で大抵巨大化するから描写を捻るのが楽でいいね!
まぁエリアボスで巨大化する奴(レーズンルインズ以外)もういないけどなガハハ。


回転!ファッティバッファー

溺れるような咆哮をbgmに、ネルは全身のスイッチを戦闘へと切り替える。あのモモイではあるが戦闘不能に追い込む程の戦闘技能を持つモノを発明したナヤのことだ。より強力な存在を作り出す可能性も容易に想像出来る。

 

 

「それにあの木は入門だとか言ってたらしいからな。警戒するに越したことは無いっと」

 

 

先に動いたのはヴァッティバッファー。まんまるボディを動かしネルににじりよる。その行動を見て遠距離攻撃は持たないあるいは前隙が大きいと想定し様子見の迎撃を行う。

多少ダメージは通っているがイマイチに思える。いわゆる特殊装甲、弾力装甲と言ったところか。

 

ヴァッティバッファーもサンドバッグになるつもりはない。身体を深く沈み込ませたかと思うと、なんと4m程のジャンプを繰り出した。

急な大ジャンプに目を見開いたが、すぐに着地位置を予想する。

 

 

「見た目に反して随分軽やかに動くようだな、だが私ほどじゃねえ」

 

 

ネルの真上まで移動し勢いよくヒップドロップを繰り出す。しかし相手は勝利の象徴、易々と躱わし着地地点に銃弾を入れ込んでいく。たまらずヴァッティバッファーも声に出ない悲鳴をあげるが、素早く次の行動に移る。

 

息を大きく吸い込み、ただでさえ丸い身体をより丸くし球体のようになる。そして後方へ小さくジャンプしたかと思うと高速で回転し、ネルへと一直線で突進しだした。

 

 

「へぇ、そんな攻撃をされたのは初めてだ!」

 

 

何発か銃弾を撃つが相手の回転に負けて跳ね飛ばされる。ネルはすぐに迎撃は難しいと判断し避けに徹した。サイドステップをしてフェイントをかけつつファッティバッファーを翻弄し大きく右に避ける。

 

 

「ハ!その程度かお前さんよぉ、そんなんじゃ猪にも劣るぜ?」

 

 

その言葉に反応するかのようにファッティバッファーは大きくカーブし再びネルへと突進をかます。しかし同じ技を易々と喰らうわけがない。またもや余裕を持って躱わし、ファッティバッファーは壁に追突して止まった。

 

 

「あぁーーーー!私たちの部室がぁ……」

 

「必要経費さ。しかしこれは課題になる、急ブレーキが出来るような設備の増設を提案してみるか」

 

「うーん、でもあの速度を何度も急に止めれるブレーキを作れるかどうか…170km/sは出てたよ」

 

 

部室に出来る大きな穴。衝撃で周りに入る亀裂。セミナーの会計が見たら卒倒しそうだなとウタハが想像するが、今回はナヤが主導だし彼女に全て任せようという考えに至る。ユウカはナヤを気に入っている節があるしなんとかなるだろう、うん。

 

技を間近に受けていたネルはその衝撃に顔を歪める。いくら避けやすいとはいえ当たりさえすれば相当な痛手になりえるので要警戒だ。ファッティバッファーは息を吐き出して呼吸を整えていたので遠慮なく攻撃する。

 

 

「そういえばウィスピーウッズの時ある程度ダメージが溜まると巨大化していましたが、どんな原理なんでしょう?」

 

「ナヤ先輩に聞いてみたけど教えてもらえなかった。あの人教えるくらいなら己で気付け精神だからね…」

 

「あくまでこれは推測に過ぎないが、アリスの言葉を借りると『第二形態』と言ったところか。攻撃も強化されるが細かい安全設計が不安定だからナヤの意思で止めることにしたとのことだ」

 

「そうこう言っているうちにファッティバッファーの動きが変わりましたよ!この子にも巨大化の設備が整っていたり…?」

 

 

ガクンと大きく姿勢を崩しのけぞるファッティバッファー。ネルはチャンスだと言わんばかりに銃を撃ち続けるが、何故か全く効かない。雰囲気が変わったのを肌で感じ距離を取って相手の動きを観察する。

鈍い叫び声を上げてまたもや息を吸うファッティバッファー。しかし膨らみ方が先程とは比べ物にない程大きく、通常の2倍にも及んでいた。高くなった視界からネルを見下ろすと後方へ小さくジャンプする。

 

 

「ッ!まさかその大きさでか!?」

 

 

一度見た予備動作を連想し避ける準備をする。しかしそれよりも早くファッティバッファーは高速回転しだし、ネルを潰さんと突進した。

しかも速い。巨体と化しても速度に衰えが見えるどころか加速している。目測でも300km/sは出ているか。

ゴゴゴゴとまるで洗濯機が40台一斉に稼働しているかのような騒音、威圧。地面が揺れ空気は唸る。思わず一瞬だけ動きを止めてしまう。

 

 

「チッしまった!不味い、避けれねっ!」

 

 

逃げ場が無い。物理的に大き過ぎるのと早過ぎるせいで半ば初見のネルは判断が遅れた。銃を撃ち込むのも小さい形態ですらダメージが通らなかったのを考慮すると期待しない方が良いだろう。

残る択はガードのみ。身を小さくし襲ってくるであろう衝撃に備える。

 

そのままファッティバッファーが直行し、その巨体がネルを包み込んだ。

 

 

「ひ、轢かれたーーーー!!」

 

「ウタハ先輩、あれ大丈夫なの!?」

 

「大丈夫だとは思うけど…少し不安になるね」

 

 

なんでそんなに冷静なんですかーー!と叫ぶコトリ。巨体はネルを轢いた後そのまま直進しまたもや壁に衝突する。経費が更に必要になるのを肌で感じるウタハ達はネルがいたであろう場所に目を移すと、

 

 

「あれ、案外大丈夫そうですね」

 

 

所々傷は負っているがその程度で、せいぜい体力の3分の1削られたくらいだろうか。最も、ネルは完全に敵を駆逐するおっかない顔になっているが。

 

しかしそこでファッティバッファーの身体が通常サイズに戻る。ネルは巨大化が一瞬しか継続出来ないと思ったがファッティバッファーの口からナヤが出てくるのを見て戦闘終了の文字が頭の中を通り過ぎる。

 

 

「なんだ、ここからが面白くなりそうだってのに」

 

「これ以上は部屋が保たないですよー…」

 

「わーってるよったく。ナヤ、今回はかなり楽しかったぜ」

 

 

ひと仕事やり切ったかのような清々しい表情のネルだが、様子のおかしいナヤを見て顔を引き締める。ナヤはふらふらとネルに近づいたかと思うとそのまま倒れ込んできた。咄嗟にネルが受け止めて「大丈夫かお前?」と顔を覗き込むと思わず顔が引き攣る。

真っ青を通り越して紫。そして「……ゥ…」と漏れる呻き声。数瞬後に起こる事は容易に想像出来た。

 

 

「ちょお前まだ吐くなよ!?今ゴミ袋を「オエエェェェ」ぎゃあああああ!!」

 

 

哀れ、ネルのスカジャンにクリティカルヒット。スカジャンは死ぬ!

 

 

 

 

 

 

放心状態の周りはネルがタオルを要求してようやく動き出し、せっせと後処理を皆で行う。

 

 

ごめっごめんなさい………ごめん、なさい……

 

「分かったから、お前は早く休め。これくらい洗えばどうにでもなる」

 

 

服に付いた嘔吐物を取り、ナヤの顔を洗ってタオルで拭く。

改めて見ると、真っ青な顔で涙目になっており口からは唾液が漏れている状況。加虐したくなるような、守りたくなるような。なんだか少しセンシティブに感じ頬を赤くしたネルは誤魔化すかのようにウタハ達にナヤを受け渡す。

 

 

「じゃあな、また面白いの作ったら呼んでくれ。嘔吐は勘弁な」

 

「善処するよ」

 

 

ネルが穴だらけの部室から退出し残るのはエンジニア部のみ。まずはどこから片付けようかなと思うと気が重くなる。

 

 

「とりあえずナヤ先輩を寝かせたほうが…」

 

「おっと忘れてた、すまない」

 

「忘れないで、うぷっ」

 

「わーー!?吐くならこの袋にお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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研究名称:ファッティバッファー 性別不明

 

丸いボディを持ち移動が可能な個体。

大ジャンプして急降下する攻撃や丸い身体を活かし回転しながら突進する攻撃が可能。

ナヤ曰く氷柱を落とす攻撃も出来るとのこと。

 

燃料の接続方法はファッティバッファーの口の中に入るという少々特殊なものであり回転攻撃があるのも相まって非常に吐き気をよそうことになる。

ダメージが変わると個体名ウィスピーウッズと同様に巨大化し、攻撃の強化が見られる。

しかし回転攻撃はガードをすれば案外ダメージを抑えられたりと隙が確認出来る。

個体名ウィスピーウッズと比べても攻撃の種類が豊富であり中級者向けと言ったところだろうか。

 

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追記(この情報はナヤにより隔離されペーパー化している)

 

後遺症は吐き気以外目立つ物は無く、吐き気自体も回転による刺激によって誘発された可能性があるため判断不可。

ウィスピーと比べてもデメリットが少ないように見えるが先述した吐き気があまりにも重く立っていられないほど。

また神秘の消費も激しく長期戦には向いていない。

 

 

最近妙な感覚に襲われることがある。

黒いモヤのような、道化師のような、蝶の仮面のような生物に見られている気がしてならない。

このまま研究を続けるのは不味いかもしれないが、この記憶が私という存在を確立させると信じているので止めるつもりは無い。

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ファッティバッファーは巨大化後に水を吐く攻撃がありますが深い事情で出さなかったのでナヤに吐かせました(畜生)
突進攻撃はアルマパラパさんを参考にしましたので左右回避を基本にしているのでイカレ速度が出ていますが気にしない気にしない。

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